Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

分身

2018-11-29 23:14:16 | 読書
(内容)
函館市生まれの氏家鞠子は18歳。札幌の大学に通っている。最近、自分にそっくりな女性がテレビ出演していたと聞いたー。小林双葉は東京の女子大生で20歳。アマチュアバンドの歌手だが、なぜか母親からテレビ出演を禁止される。鞠子と双葉、この二人を結ぶものは何か?現代医学の危険な領域を描くサスペンス長篇。


すっかり忘れていたが、今年の読了本が100冊を超えていて、この一冊が今年の101冊目になる。

恒例のブックオフのセール品。

いつでも読めると思うとついつい積読してしまうので、少しずつ積読本を読むようにしている。

好きな作家の一人、東野圭吾の初期の作品。

テーマや展開も面白いし、読みやすくてさくさく読み進む。

でも、医学的な部分が少し難解で頭に入って来づらい感じを受けた。

また、主人公の二人が途中こんがらがってしまって、少し遡ってしまったりして混乱した。

SNS全盛の現代なら絶対にすぐにバレてるな、なんて下世話なことも思ってしまった。

今から25年も前の作品としてはかなりクオリティは高い。

さすが、東野圭吾。



★★★☆☆

1ミリの後悔もない、はずがない

2018-11-26 21:18:45 | 読書
(内容)
「俺いま、すごくやましい気持ち……」わたしが好きになったのは、背が高く喉仏の美しい桐原。
あの日々があったから、そのあと人に言えないような絶望があっても、わたしは生きてこられた――。
ひりひりと肌を刺す恋の記憶。出口の見えない家族関係。人生の切実なひと筋の光を描く究極の恋愛小説。
第15回女による女のためのR-18文学賞読者賞受賞作。


R-18文学賞なる笑を受賞して、少し話題になった作品。

気になってたけど、ようやく手に取ることにした。

もちろん初読みの作家。

他の人のレビューを読むと、結構評価されてるけど、個人的には全く響かなかった。

登場人物に共感出来ないし、それぞれの章の繋がりも薄すぎて、イメージか働かなくて、なかなか入ってこなかった。

また、文学作品風の感じも理解力が付いてこない。

短めの小説じゃなかったら、途中で断念してたと思う。

とても、残念…



★★☆☆☆

ヒトリシズカ

2018-11-22 07:42:33 | 読書
(内容)
本書は、あなたに新しい興奮をもたらす。それは、第一章「闇一重」で幕を開ける。男が拳銃で撃たれて死亡する。犯人逮捕が間近となった矢先、司法解剖をした法医学者から連絡が入る。心臓に達していた銃弾は、一度止まってからまた動いたというのだー。第二章 「蛍蜘蛛」で驚愕、第四章「罪時雨」で唖然、最終章「独静加」で…何を見る?-。


「ストロベリーナイト」を読んで以来、お気に入りになった誉田哲也の作品。

その「ストロベリーナイト」の姫川玲子シリーズ以外のミステリーを読むのは実は本作品が初。

6章から成っていて、各章で視点が異なる。

各章の年代が頭の中で少しこんがらがってしまって、途中理解出来なくなりそうになったのは少し残念。

読みやすいし、次が気になり、次々と読み進むことが出来る。

主人公の静加の感情が全く描かれていないのは意図的なのか?

全体的に暗い内容。



★★★☆☆

張り込み姫

2018-11-21 06:48:27 | 読書
(内容)
「一生の仕事なんて、ありえないんじゃないんですか?」変わり続ける時代の中で、リストラ面接官の村上真介が新たにターゲットとするのはー英会話スクール講師、旅行代理店の営業マン、自動車の整備士、そして老舗出版社のゴシップ誌記者。ぎりぎりの心で働く人たちの本音と向き合ううちに、初めて真介自身の気持ちにも変化が訪れ…仕事の意味を再構築する、大人気お仕事小説シリーズ第3弾。


シリーズ3作目。

もう完璧に前2作の内容もインプットされてて、スラスラ読むことが出来る。

「リストラ」という一見ネガティブなテーマと思われがちだが、全般的にポジティブ要素が多く、モチベーションが上がる小説。

前2作に比べるとややインパクトが不足している感はあるが、それでも楽しむことが出来た。

車のメカニックを描いた「みんなの力」は個人的に一番好きな作品。

この作品には「かきさん」こと本人も登場している。

シリーズも残りあと2作品。

次はどんな展開が待っているのか?

まだまだ楽しみが続く。



★★★★☆

検察側の罪人

2018-11-19 21:49:36 | 読書
(内容)
23年前の時効事件の犯行は自供したが、老夫婦刺殺事件については頑として認めない松倉。検察側の判断が逮捕見送りに決しようとする寸前、新たな証拠が発見され松倉は逮捕された。しかし、どうしても松倉の犯行と確信できない沖野は、最上と袂を分かつ決意をする。慟哭のラストが胸を締めつける感動の巨篇!


豊川悦司主演で映画化されている「犯人に告ぐ」は観たけど、小説は初読みの作家。

上下巻からなる長編。

上巻は登場人物の誰にも共感出来ず、気持ちが暗くなり、重い感じを受けながら読んだ。

下巻に入ると、最上 vs 沖野の対決が始まり、どんどん引き込まれて行く。

結末はどちらもハッピーではないが、納得の行く終わり方だったと思う。

難しい法曹の世界の話も適度な細かさで説明されていて、わかりやすい。

全体的には好印象。

ただし、満点までにはあと一歩。

映画も観てみたいし、他の作品も読んでみたいと思う。



★★★★☆

メリーゴーランド

2018-11-15 07:09:57 | 読書
(内容)
過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどうやって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。“やろうぜ。いっちまえ”。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるがー。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。


好きな作家の一人である荻原浩の作品もこれで9作目。

最初の頃は奥田英朗とダブったりしたけど、今はもう大丈夫。

いわゆるお仕事本。

そして、「お役所」を皮肉っている内容。

いい活性剤にはなるけど全体的に中途半端な感じがした。

「ローズガーデンパーティー」の成功で話が終わってても良かったのでは?と思ったり…

今まで読んだ荻原浩のお仕事本が良かっただけに少し残念な感じ。

面白くないわけじゃないけど、あと一歩。



★★★☆☆

火のないところに煙は

2018-11-09 07:23:13 | 読書
(内容)
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の「私」は、かつての凄惨な体験を振り返る。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。「私」は、事件を小説として発表することで情報を集めようとするがー。予測不可能な展開とどんでん返しの波状攻撃にあなたも必ず騙される。一気読み不可避、寝不足必至!!読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!


夏頃に結構話題になった作品。

話題に遅れないように遅ればせながら手に取った。

もちろん初読みの作家。

まずは、読む季節を間違えた!

これはホラーものなので夏の暑い時期読まないと。

少し寒くなって来たこの時期に読むのは間違いだった。

フィクションかノンフィクションか読了後もわからない。

なかなか面白い筋立てだと思う。

全ての短編の結論がぼやかされていて、スッキリ感がしない。

賛否両論ありそうだけど、個人的には好きではない。

最後に…

「信じるか信じないかはあなた次第」



★★★☆☆

噛みあわない会話と、ある過去について

2018-11-07 21:05:43 | 読書
(内容)
2018年本屋大賞受賞後第一作!
美術教師の美穂には、有名人になった教え子がいる。彼の名は高輪佑。
国民的アイドルグループの一員だ。
しかし、美穂が覚えている小学校時代の彼は、おとなしくて地味な生徒だった――
ある特別な思い出を除いて。今日、TV番組の収録で佑が美穂の働く小学校を訪れる。久しぶりの再会が彼女にもたらすものとは。


本屋大賞受賞後の第1作は4編からなる短編集。

とにかく読みやすくて、サクサク読める。

誰もが秘めている心の奥の黒い部分が描かれている。

ホラー的な要素もあって、心理的な怖さを感じる。

よくイジメの話題で、やられた方は覚えてるけど、やった方は覚えてないとかいうけど、そういった所をいい感じで突いて来る感じ。

自身も反省すべきことも感じてしまった。

個人的に「パッとしない子」が気に入った。

さすが、辻村深月といえる絶妙ないい感じの作品。



★★★★☆

ルビンの壺か割れた

2018-11-06 21:20:27 | 読書
(内容)
「突然のメッセージで驚かれたことと思います。
失礼をお許しください」――送信した相手は、かつて恋人だった女性。
SNSでの邂逅から始まったぎこちないやりとりは、徐々に変容を見せ始め……。
ジェットコースターのように先の読めない展開、その先に待ち受ける驚愕のラスト。
覆面作家によるデビュー作にして、話題沸騰の超問題作!


少し前に話題になった作品。

図書館予約もスッカリ落ち着いた頃なので借りて読んでみた。

全部で156頁、しかも各頁の文字数も少なくてあっという間に読めた。

話題となってた割にはインパクト不足。

たしかにどんでん返し的な展開もあったけど、なんとなくわかってしまった。

そして、読み直してみたら色々と伏線と回収があることがわかった。

短時間で読めるし、面白くない訳ではない。

でも、期待し過ぎるとショックを受ける感じ。

だから、「衝撃の結末!」なんて思わない方がいい。

それと、最後の1頁を絶対に途中で読まないこと。



★★★☆☆

仏果を得ず

2018-11-05 22:00:29 | 読書
(内容)
高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。
以来、義太夫を極めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。
芸か恋か。悩む健は、人を愛することで義太夫の肝をつかんでいくー。
若手大夫の成長を描く青春小説の傑作。


会社の読友に勧められて手にとった一冊。

その読友によると「風が強く吹いてる」よりも好きな作品らしい。

期待が大き過ぎたのか?

それともいつもの芸術が苦手なのが災いしたのか?

なんとなく読み進めただけで、心に響かなかった。

文楽のことを知ることが出来たのは良かったけど、読んでも興味は全く沸かない。

登場人物にもそれほど共感出来ず…

悪い作品ではないと思うけど、合わなかった…



★★☆☆☆