Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

僕たちの戦争

2018-05-29 22:29:48 | 読書
(内容)
“根拠なしポジティブ”の現代のフリーターと、昭和19年の「海の若鷲」にあこがれる軍国青年が時空を超えて入れかわった!
それぞれの境遇に順応しつつも、ふたりはなんとか元の時代に戻ろうとするが…。
おもしろくてやがて切ない、愛と青春の戦争小説。


荻原浩の作品はこれで8作品目。

今まで読んだ中で間違いなくベストの一冊やった。

タイムスリップして入れ替わるという設定はベタな設定ながらも、それぞれの時代で苦労しながら過ごす二人の描写がすごく良かった。

時には面白く、時には切なく。

そして、終盤は感動で涙腺が崩壊しそうな場面もあった。

途中まで笑いながら読んでた小説とは思えなかった。

喜怒哀楽がいっぱい詰まった一冊。

そして、戦争や死についても考えさせられる。

健太や吾一と同世代の頃に読めたら、もっと心に響いたと思う。



★★★★★

宿命

2018-05-23 18:51:52 | 読書
(内容)
高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。
男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。


ブックオフのセールで購入した東野圭吾の初期作品。

発刊されたのが1990年ということは、入社した年になる。

約30年も前の小説やけど、現代でも通用するような内容だと思う。

トリックはイマイチやけど、全体的な構成や展開はなかなか面白い。

そして、最終章で明かされる真実には度肝を抜かれた。

読了後のスッキリ感がめちゃくちゃ気持ちいい。

約30年間も人気作家であり続けてる東野圭吾、さすが!と思わせる作品やった。



★★★★☆

レインツリーの国

2018-05-18 06:48:12 | 読書
(内容)
きっかけは「忘れられない本」。
そこから始まったメールの交換。
共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。
まして、ネット内時間は流れが速い。
僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。
だが、彼女はどうしても会えないと言う。
かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があったー。


有川浩作品もかれこれ10作品目くらいになる。

恋愛小説はあんまり読まないけど、「阪急電車」の衝撃が忘れられず、時々読んでる。

健常者の男と聴覚障害者と女の子の恋の話。

俺は男やからどうしても伸に肩入れしてしまって、ひとみの行動や発言にイライラしながら読んだ。

結末もある程度想定出来て、その通りになったけど、読後の爽快感かあって、気持ちよかった。

有川浩の小説はただの恋愛だけでなく、なにかを訴えているのが感じられる。

それが優しい感じで描かれているのが、いつも読んでて楽しくて気持ちいい。

これからもどんどん読んで行こうと思う。



★★★★☆

ノーマンズランド

2018-05-17 06:24:07 | 読書
(内容)
またしても同僚の殉職を経験し、心身に疲弊の残る姫川玲子が入ったのは、葛飾署管内で起こった若い女性の殺人事件捜査本部。
心機一転、捜査に集中する玲子だったが、すぐに行き詰まってしまう。
有力な被疑者がすでに別の所轄に逮捕されており、情報が流れてこないのだ。
玲子は、あらゆる伝手をたどり、事件の全体像を探りはじめるが…。


去年から読み始めた姫川シリーズもとうとう最新刊までたどり着いた。

旧姫川班のメンバーが随所に登場したり、ガンテツが相変わらず裏で色々と動き回ったりして、姫川シリーズの王道的な展開は読んでて楽しかった。

また、新キャラの武見検事の存在が今後のシリーズの展開の鍵を握ってそうな感じがする。

救いようの無い切ないく重い展開も、なんとなく受け入れることが出来る。

なので、やっぱり面白かった。

でも、なんとなく全般的にインパクト不足のような感じもした。

だから、今のところ「ストロベリーナイト」が一番好きかな?

新姫川班のメンバーの扱いが少ないのは少し気になった。



★★★★☆

おまじない

2018-05-16 19:05:15 | 読書
(内容)


西加奈子の作品はこれが3作目。

なんとなくどんな作家か掴めて来た気がする。

本作品は8編からなる短編集。

女性(女の子)とおじさんとおまじないがキーワードになってる。

どの作品も愛や優しさに溢れてるけど、少し軽過ぎて、心の中に刻み込まれる感じはない。

悪くはないけど、好きにもなれない。

個人的には「あねご」が好き。

女性に人気の作家さんみたいやけど、嫌いじゃないから、これからも色んな作品を読んでみたいと思う。



★★★☆☆

屍人荘の殺人

2018-05-10 19:44:10 | 読書
(内容)
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。
合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明けー。
部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。
しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった…!!
究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!
奇想と本格ミステリが見事に融合する選考委員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作!


このミス1位、文春ミステリー1位、そして、本屋大賞3位とデビュー作から華々しい評価を受けてる本作品。

図書館での予約待ちで、ようやく読むことが出来た。

プロローグから入り込みやすく、気持ち良く読み進められたが、途中バイオテロが発生した辺りから現実味がなく、少し面白味が減少した気がした。

それでも中盤以降は次々と展開が巡って行き、楽しんで読むことが出来た。

そして何よりも怖かった…

トリックや人物紹介も丁寧で非常に読みやすい印象を受けたし、トリックも非常に良く練られてて難解やった。

コレがデビュー作ということで、今後も楽しみである。



★★★★☆

青空と逃げる

2018-05-09 07:46:18 | 読書
(内容)
深夜の電話が、母と息子の日常を奪い去った。
疑心、恐怖、そして怒り。壊れてしまった家族が、たどり着く場所はー。
母の覚悟と、息子の決意。


ゴールデンウィークは読書をお休みしてた。

なので、今月に入って1冊目になる。

先日、本屋大賞を受賞した辻村深月の最新刊。

ある事件巻き込まれた母と息子が色んな土地で多くの優しい人に助けられながら生きて行く。

各土地の風景が見事に描かれていて、すごく行ってみたい気持ちになった。

風景だけでなく、家島では息子の初恋、別府では母の仕事と色んな要素が含まれ、母子の成長を感じ取ることも出来る。

途中、ミステリー要素も入っていて、少しハラハラもさせられる。

ずっと読んでたくなるくらいテンポも良く面白かった。

この小説で一番感じたのは縁というものの大切さだった。

これからも縁を大切に生きて行こうと思う。



★★★★★