Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

真夏の方程式

2020-07-30 18:43:00 | 読書
(内容)
夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。一方、仕事で訪れた湯川も、その宿に宿泊することになった。翌朝、もう1人の宿泊客が死体で見つかった。その客は元刑事で、かつて玻璃ヶ浦に縁のある男を逮捕したことがあったという。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とはー。


ガリレオシリーズの中でも映画化されて有名な作品。

映画は観たけど、小説は読んだことが無かった。

ちょうどいい季節なので読んでみた。

単なるミステリーではなく人間味のあるストーリーで感動させられる。

海の情景や夏の暑さも上手く表現されていて、実際の景色が目に浮かぶように表すことが出来る。

加賀恭一郎シリーズも好きだが、ガリレオシリーズも甲乙つけ難いくらい好きになった。



★★★★★

共感経営

2020-07-30 07:07:00 | 読書
(内容)
企業経営や事業の遂行において、共感を起点とし、ものごとの本質を直観するなかで、「跳ぶ仮説」を導き出し、イノベーションを起こす、もしくは、大きな成功に至る。そのプロセスにおいても、さまざまな局面で共感が介在し、共感の力がドライブや推進力となって、論理だけでは動かせないものを動かし、分析だけでは描くことのできないゴールに到達する。それが共感経営です。本書は、企業経営や事業におけるイノベーションや大きな成功は、論理や分析ではなく、「共感→本質直観→跳ぶ仮説」というプロセスにより実現されることを、九つのケース、および三つの参考事例で示します。


野中郁次郎さんの著書は過去から結構読んでいるが、いつも共感出来る内容で個人的には好きである。

それなりに高齢な方であるが、常に新しい情報を入手して独自の理論に当て嵌めることを積極的に行っていることが尊敬に値する。

実はこの本の中に私の勤めている会社が少し登場しているのが誇らしい。

いくつか取り上げられている具体例もわかりやすく、本当にためになった一冊だった。

花王やポーラなどの化粧品関係などは知らないこともありもっと勉強すべきだと反省させられた。



★★★☆☆

告解

2020-07-27 18:32:00 | 読書
(内容)
飲酒運転中、何かに乗り上げた衝撃を受けるも、恐怖のあまり走り去ってしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。自分の未来、家族の幸せ、恋人の笑顔ー。失うものの大きさに、罪から目をそらし続ける翔太に下されたのは、懲役四年を超える実刑だった。一方、被害者の夫である法輪二三久は、“ある思い”を胸に翔太の出所を待ち続けていた。贖罪の在り方を問う、慟哭の傑作長編。


好きな作家の一人である薬丸岳の新刊。

これまでの薬丸作品らしく社会派ミステリーにどっぷりと浸かることが出来る。

飲酒運転をして一人の人間を殺めてしまった青年が主人公。

いつもながら切なく重いテーマだが終盤には感動させられる場面もあってなかなか面白い。

もっと翔太の人間関係や家族との関係が描かれていても面白かったと思う。

綾香の優しさも際立っていたのでもっと綾香目線の内容も描かれていたらよかったと思う。

それにしも、未だに籬を「まがき」と読むことが覚えられない…



★★★★☆

君が夏を走らせる

2020-07-21 08:14:00 | 読書
(内容)
ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。聞けば一ヵ月ほど、一歳の娘鈴香の子守をしてくれないかという。断り切れず引き受けたが、泣き止まない、ごはんを食べない、小さな鈴香に振り回される金髪少年はやがてー。きっと忘れないよ、ありがとう。二度と戻らぬ記憶に温かい涙あふれるひと夏の奮闘記。


「あと少し、もう少し」の続編だが、続きで読まなくても充分楽しめる作品だと思った。

中途半端な日々を過ごす大田に舞い降りる育児という無茶なバイト。

悪ぶってるけど内心は繊細で優しい気持ちがとてもいい感じで表現されている。

また、たった一ヶ月でありながら鈴香が成長していく姿がとても逞しく思えた。

我が家にも4歳になる娘さんがいる。

なので、自分のことに置き換えて、こんなに優しく接してあげることが出来たかな?と少し反省。

そして、2歳前のことを少し懐かしく感じた。

とても清々しい気持ちにさせてくれる作品。

もう少しドタバタ劇的な展開があればよかったと思った。

大田と鈴香のその後を描いた続編も期待したい。



★★★★☆

すべてがFになる

2020-07-17 14:01:00 | 読書
(内容)
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。


ミステリーの代表作として有名な作品だが、なんとなく今まで読むことが無かったが、ようやく読んでみた。

発刊されたのが1996年ということもあり、少し古臭さを感じてしまった。

少し苦手なSF風の作品にも思えてしまい、ちょっと入り込むことが出来なかったのが個人的に少し残念。

「すべてがFになる」の意味もわりと早い段階でわかってしまった。

その他の色々なトリックについては全然予想外だったが…

当時は斬新で面白い作品だったかもしれないが、やっぱり時間と共に味が薄れて来ている作品のように感じた。

もっと早く読んでいれば評価も変わったかも?



★★★☆☆

2020/07/16

2020-07-16 13:58:00 | 読書
(内容)
球界の片隅にあった、驚き、苦悩、思いがけない栄光――。
ある年に、最後に名前を呼ばれた男たちを追って――。
球界の片隅にあった驚き、苦悩、思いがけない栄光を描く。
公式戦登板なしでプロ入りした男 高橋顕法/再生された男 田畑一也/最下位から千葉の誇りになった男 福浦和也/最下位を拒否した男 高瀬逸夫/球団幹部に出世した男 大木勝年/日米野球でやってきた男 鈴木弘/隠しダマの男 清水清人/9並びの男 吉川勝成/ゼロ契約の男 橋本泰由/勘違いしない男 松下圭太/2年連続最下位指名を受けた男 由田慎太郎/ありえなかった男 三輪正義/ポテンシャルが眠る男 鈴木駿也/怪物だった男 伊藤拓郎/1と99の男 今野龍太/育成の星になった男 長谷川潤


福浦、田畑は有名やし、吉川や由田、三輪、伊藤拓郎なども良く知っていた。

あと、虎ファンなので広島から来た高橋や松下は知っていた。

でも昔の選手は知らない選手も多くて色々と面白かった。

下位指名から這い上がった選手は何人もいるが、ドラフト最下位という括りで考えたことが無かったので、その括りのアイデアが画期的だった。

今では育成選手制度があり、本指名最下位という概念は今までより薄くなっていると思う。

それでも這い上がって来る選手は応援したいし、頑張って欲しいと思う。

個人的には「日米野球でやって来た男:鈴木弘」の章が一番面白かった。




★★★☆☆

ゴールデンスランバー

2020-07-13 18:56:00 | 読書
(内容)
衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ?何が起こっているんだ?俺はやっていないー。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。


読書メーター登録前に読んだ作品の再読。

伊坂幸太郎のことが好きになったキッカケもなった作品。

小説も映画も大好きで映画も何度も観ている。

全て内容を知った上で久しぶりに読んだが、何度読んでも色褪せない面白さ。

コレは正に個人的にはバイブル的な一冊である。

結末はそれほど明るい結末でないにも関わらずホッとする描き方がされているのが、伊坂幸太郎らしさであると思う。

また、映画の方も時間のある時に観たいと思う。




★★★★★


白いへび眠る島

2020-07-07 21:36:00 | 読書
(内容)
高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。十三年ぶりの大祭をひかえ高揚する空気の中、悟史は大人たちの噂を耳にする。言うのもはばかられる怪物『あれ』が出た、と。不思議な胸のざわめきを覚えながら、悟史は「持念兄弟」とよばれる幼なじみの光市とともに『あれ』の正体を探り始めるがー。十八の夏休み、少年が知るのは本当の自由の意味かー。文庫用書き下ろし掌篇、掲載。


白い軽トラシリーズの最後。

シリーズものではないと知りつつ、前作2作が個人的にあまり良く思えなかったので最後の作品には期待していた。

夏の青春ものと思っていたが苦手なファンタジー系だった。

前半からあまり入り込むことが出来なくて読み進めるのに苦労した。

主人公の悟史のフワッとした性格もなんとなく共感出来ずにイライラささられた。

島や海の情景がとてもキレイに描かれている点は良かった。

個人的に好きになれない作品。

三浦しをん作品は他にいい作品が多いだけに残念に感じてしまった。



★★☆☆☆

ルージュ: 硝子の太陽

2020-07-04 18:50:00 | 読書
(内容)
世田谷区祖師谷で起きた母子三人惨殺事件。被害者が地下アイドルだったこともあり、世間の大きな注目を集めていた。真っ先に特捜本部に投入された姫川班だが、遺体を徹底的に損壊した残虐な犯行を前に捜査は暗礁に乗り上げる。やがて浮上する未解決の二十八年前の一家四人殺人事件。共通する手口と米軍関係者の影。玲子と菊田は非道な犯人を追いつめられるのか!?


久しぶりの姫川玲子シリーズ。

「ストロベリーナイト」を読んだ頃はドラマも映画も観たことがなかったが、その後追い掛けてすべての観たのでキャラはバッチリ頭の中に入っている。

いつもながらの少々のグロさと警察内部のややこしい事情が交錯する。

脇役の菊田や井岡、ガンテツも相変わらずいいキャラしている。

最後はちょっと切ないエンディングなのがもの悲しい。

ややどんでん返し的な箇所もあったが、薄々感づいていたので、驚きはなかった。



★★★★☆

BT’63

2020-07-01 09:43:00 | 読書
(内容)
呪われたトラックBT21号の運転手四人が次々と殺され、史郎が精魂を注いだ新事業も立ち行かない。すべては闇の住人、成沢が仕掛けたことだった。愛する鏡子まで成沢の罠に陥り、史郎は苦悩の選択をするー。一方の琢磨は、現代に残っていたBT21号を手に入れる。「物語」のすべてがつまった圧倒的大作。


上下巻からなる超大作。

今の池井戸潤の作風からは想像出来ないくらいミステリー色が強い。

読ませる筆力は初期のこの作品でも健在で、どんどん読み進めることが出来る。

終盤には目に涙が溜まるようなシーンもあり、なかなか感動させられた。

父子の強い絆や親子愛、家族愛など色々な愛を感じる作品だった。

そして倫子が実は最終盤でキーマンになるとは?という驚きもあった。

色々と辻褄のあわない部分もあったが、それが気にならないくらい良かった。

これで、池井戸潤作品も完全制覇。

これからは良かった作品をぼちぼちと再読して行こうと思う。



★★★★★