Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

インデックス

2018-04-28 15:42:11 | 読書
(内容)
裏社会の人間が次々と惨殺された「ブルーマーダー事件」。
その渦中で暴力団組長・皆藤が行方不明になっていた。組長の妻は、彼も巻き込まれたのではというのだが。
(表題作)マンションの一室で男が合成麻薬による不審死を遂げた。近くでは、車と接触事故に遭った女性が、被害届も出さずにその場を去っていたー。
(「女の敵」)ほか、姫川玲子が様々な貌を見せる全八編!


姫川シリーズの最新刊「ノーマンズランド」の図書館予約が回って来そうだったので、慌てて読んだ一作。

去年から読み続けている本シリーズも残すは最新刊のみとなった。

本作品は8編からなる短編集。

前半はかなり軽めで、姫川シリーズっぽくなかったけど、最後の二つ「夢の中」と「闇の色」はようやくそれっぽくなった。

新生姫川班も結成されるシーンも描かれていて、今後への最新刊への楽しみが広がった。

でも、やっぱりこのシリーズはがっつり長編を読みたい。

前姫川班に比べて新メンバーの印象はまだまだ薄い。

今後、姫川班がどういう活躍をするのかをずっと追って行きたいと思う。

とりあえず次は「ノーマンズランド」。



★★★☆☆

最終退行

2018-04-25 22:11:51 | 読書
(内容)
都市銀行の中でも「負け組」といわれる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。
一方、かつての頭取はバブル期の放漫経営の責任をもとらず会長として院政を敷き、なおも私腹を肥やそうとしている。
リストラされた行員が意趣返しに罠を仕掛けるが、蓮沼はその攻防から大がかりな不正の匂いをかぎつけ、ついに反旗を翻す。
日本型金融システムの崩壊を背景に、サラリーマン社会の構造的欠陥を浮き彫りにする長編ミステリー。


最も好きな作家で完全制覇を目指している池井戸作品。

読んだ作品はもう既に20冊を超えて、着々と完全制覇に近づきつつある。

本作品も勧善懲悪の金融ミステリーということで、池井戸潤らしい感じに仕上がってる。

少し残念だったのは主人公が真の正義漢じゃなかったことと、どんでん返し的な展開がなかったこと。

それでも、ぐいぐいと引き込まれる感じで読むことが出来て、めちゃくちゃ面白かった。

満点にはやや届かないが、満足の行く作品やった。



★★★★☆

崩れる脳を抱きしめて

2018-04-19 13:51:45 | 読書
(内容)
圧巻のラスト20ページ!
驚愕し、感動する!!!
広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の
碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。
外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる
碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を
通わせていく。実習を終え広島に帰った
碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。
彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか?
ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を
彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?


知念実希人の小説は「仮面病棟」「時限病棟」に続いて3作目。

前に読んだ2作が病院を舞台にしたクローズドサークルのミステリーやったから、本作品は全然イメージが違ってて最初の方は少し戸惑った。

最初の方はタイトルのイメージから、「君の膵臓をたべたい」と少し重なってしまう感じもあった。

後半にどんでん返しが待ってたけど、なんとなくイメージしてた通りでインパクトはやや欠ける。

全体的に読みやすくて、あっという間に読了。

面白くないわけではないけど、本屋大賞にノミネートされるほどの作品には思わなかった。

知らん間に人気作家の一人になっている作家なので、今後も注目して行きたいと思う。



★★★★☆

モダンタイムス

2018-04-18 06:41:09 | 読書
(内容)
5年前の惨事ー播磨崎中学校銃乱射事件。
奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。
謎めいた検索ワードは、あの事件の真相を探れと仄めかしているのか?
追手はすぐそこまで…
大きなシステムに覆われた社会で、幸せを掴むにはー
問いかけと愉しさの詰まった傑作エンターテイメント。


制覇を目指してる伊坂作品。

かなりいい感じのところまで来た。

伊坂ワールド満載の本作品。

上巻のハラハラドキドキの展開から、後半はテンポがあまり良くなくて、やや間延びした感じがした。

伊坂幸太郎が伝えたかったメッセージはなんとなく理解出来た。

情報化社会の中で情報だけに流されて、人としての感性を忘れることのないようにという感じかな?

同時期に「ゴールデンスランバー」を書き上げたことに伊坂幸太郎のスゴさを改めて感じた。

たしかに「ゴールデンスランバー」に似てる気もするけど、「ゴールデンスランバー」の方が圧倒的に好き。



★★★★☆

オール・マイ・ラビング

2018-04-11 06:24:45 | 読書
(内容)
東京、下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」を営む堀田家は、今は珍しき四世代の大家族。
店には色々な古本が持ち込まれ、堀田家の面々はまたしても、ご近所さんともども謎の事件に巻き込まれる。
ページが増える百物語の和とじ本に、店の前に置き去りにされた捨て猫ならぬ猫の本。
そして、いつもふらふらとしている我南人にも、ある変化が…。
ますます賑やかになった大人気シリーズ、第5弾。


去年から読み始めた「東京バンドワゴン」シリーズも5作目に突入した。

前作が番外編やったので、現代版の4作目になる。

登場人物が相変わらず多いが、少し間が空いても、ちゃんと覚えてるのは、それぞれのキャラが脳裏でちゃんと再生されている証拠だと思う。

それだけ、感情移入出来てることだと思っている。

本作では自由奔放な我南人に禍が降り掛かるが、持ち前の呑気さとポジティブ精神でみんなを幸せに導く。

何作読んでも飽きずにホッコリ感を味わえる小説って本当に素晴らしいと思う。

続編もまだまだ続くので、これからも楽しみに読んで行きたいと思う。



★★★★★

風神の手

2018-04-05 21:23:41 | 読書
(内容)
彼/彼女らの人生は重なり、つながる。
隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのかー章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。
数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。


好きな作家の一人、道尾秀介の最新刊。

時代背景は異なるが同じ町で起こった4つの事件がそれぞれ短編で描かれていて、最後に一つにつながって行くパターン。

このパターンはわりと好き。

後半の繋がって行く感じのところは一気に読み進めたくなるくらい面白い。

登場人物は根本からの悪人は居なくて、なんとなくみんな優しい。

読了後の感じも清々しい感じで、ミステリーを読んだ感じはあんまりない。

そういう意味ではややインパクトに欠けるかも?

田舎の町や海の情景が脳裏に浮かぶ感じはとても気持ちよかった。



★★★★☆