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宵山万華鏡 (集英社文庫) |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
森見ワールドでございます。
今回はちょっと控えめ?
相変わらず京都が舞台。
相変わらずダルマや金魚がたくさん登場。
でも黒髪の乙女は出てこず(笑)
千鶴さんがちょっとそれぽいかな。
現実と虚構と各話が入り乱れる様は、まさに万華鏡。
いつものバカバカしさは抑えられていたけど、これはこれでやっぱり森見さんにしかない物語だと思います。
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宵山万華鏡 (集英社文庫) |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
森見ワールドでございます。
今回はちょっと控えめ?
相変わらず京都が舞台。
相変わらずダルマや金魚がたくさん登場。
でも黒髪の乙女は出てこず(笑)
千鶴さんがちょっとそれぽいかな。
現実と虚構と各話が入り乱れる様は、まさに万華鏡。
いつものバカバカしさは抑えられていたけど、これはこれでやっぱり森見さんにしかない物語だと思います。
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ヘヴン (講談社文庫) |
川上 未映子 | |
講談社 |
ジャケと帯にあおられて購入。
帯の感じで、もっと暑くてドロドロした話かと思ったけど、割と淡々としていました。
と感じました、少なくとも私は。
イジメ絡みの話だし、えげつないし、決して淡々とした話ではないと思うのですが。
なんでだろ。
いじめられてる主人公二人の温度が低いからかしらん。
コジマの考え方は間違ってないと思うけど、そのやり方では身を削るばかりですぞ。
と歳をくってる私は、そう言ってあげたい。
でもああしかできないんだろうな、あの歳だと。
コジマはあの考え方で強さを持ったみたいだけど、危うすぎるよねぇ。
そしてその考えを拠り所にするあまり、もう最後の方はちょっとイっちゃってる感があったよ。
以外に、主人公のお義母ちゃんが一番マトモだったよね。
もっと子供に関心がないのかと思った。
そーだよ、学校なんて行かなくったってイイんだよ。
あんな思いをして学校に行ってるコには、本当にそう言ってあげてほしい。
百瀬なんかはもう、喋っても無駄って奴だよねぇ。
あんな論法で、どちらが悪なのか、そもそも善と悪に分けられるのか、という問いになるのだとしたら、ちゃんちゃらオカシイ。
人間は誰もが、今イジメられてる人たちでさえ、人をイジメる業みたいなものがあると思うけど。
自分にもあるし。
でもイジメは、どんな理由があろうと、イジメる側が100%悪いのだよ。
そこがブレなければ、この話は帯に書いてるような内容ではないと思う。
ラストはとても良かったけれど。
世界の見え方が変わった(比喩的な意味でなく)んだから、これから絶対に彼の世界は変わると思う。
そういうラストなんだと、私は感じました。
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カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫) |
道尾 秀介 | |
講談社 |
以外に読後感爽やかでございますな。
もっと、イヤ~ンな話かと思ってたけど。
軽やかで爽やかで、救いがある。
道尾作品を誤解していたようです。なはは
以下、超ネタバレあり!!!!
本当の黒幕は誰かって話ですよ。
主人公は武沢なんだけど、ね。
騙しているのは誰?
騙されているのは誰?
踊っているのは、踊らされているのは?
いやぁ~~~~、全く気付かなかったっす。
そりゃ、ヒグチに捕まったくだりは、アレ?っと思いましたけどぉ。
ヤクザがそんな簡単に許してくれるかい、と。
しかし真の仕掛け人が彼だとは。
イルカのような風貌と、まひろの父親ってのが、イメージ的に結び付かなかったんだよねぇ。
もっと男前でスマートなイメージでした。
うぅむ、道尾氏にしてやられましたな。
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ジョーカー・ゲーム (角川文庫) |
柳 広司 | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
なんでしょ。
なんだか独特の世界観、空気があるような。
むふふです。
昭和初期の日本に、あのようなスパイが居たかどうかを考えるのは野暮ってもんでしょう。
でも昭和初期の日本という設定だからこそ、彼らの異端っぷりが際立っているのも事実。
そう思うと、昭和初期の日本てのは小説の舞台として、とても魅惑的なのかもしれませんな。むふふ
それにスパイっていうのも。
スパイって絶対目立っちゃいけないし表に出る事もないのに、お話のテーマとしてこれほどオモロイもんはないよなぁ。
007しかり。
絶対に表に出る事がない存在だからこそ、妄想が膨らむのかしらん。むふふ
とまぁ、むふふな世界を堪能できる1冊ではないかと。
まぁ短編集ってのがアレですが。
長編で読んでみたいヨ。
シリーズ出てるみたいだから、もうちょっと楽しめそうではありますが。
しかしまぁ結城、カッコ良すぎるだろ。
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ふたり狂い (ハヤカワ文庫JA) |
真梨 幸子 | |
早川書房 |
う~~~~~ん、何とも気持ち悪い話だったにゃー。
気持ち悪いってエグいとか、えげつないって話じゃなくて。
なんか皆が皆、ちょっとずつイカレてる感じが、すごーーーーく気持ち悪いの。
これが真梨氏の持ち味なんでしょうな。
もう読後感のモヤモヤっとしたイヤ~~ンな感じは、お墨付きって感じだものねぇ。
確か解説書かれてた方が 『イヤ汁が出ている』 と言ってたような。
イヤ汁ってすごいな(笑)
いずれにせよ、そういう話が読みたいときは、是非彼女を!
で、結局だれがイカレてたのだ?
1個1個の話を読んでると、それぞれにオカシな人はいるんだけど。
通して見たときに 「おや?」 となるわけで。
素直に全員オカシイと思えば、それはそれなんだけど。
もしかしたら正常な人も、周りからオカシイと思われただけかも、とか。
そう思うともう、何だかグルグルしちゃいます。おぇ
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左近の桜 (角川文庫) |
クリエーター情報なし | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
うふふ、見事にBLでしたな。
それも少年(長野氏のいう『少年』よりは年上のようですが)と、人ならぬモノとの。
いやぁ~、怪しい怪しい。
しかし美しい。
とても風情と品があります。
BLなんて言っちゃうのが、はばかられるくらいです。
もうこれくらい淡い感じだと、ホンマのBLレーベルからは出せない気がするなぁ。
最近は読んでないけど、もうヤってナンボって感じだものねぇ、あっちは。(←偏見)
まぁ、好みと需要の問題でしかないのでしょうが。
イイのですよ。
行為の描写などなくても、これほど色気が出せるのですよ。
イイぜ、長野まゆみ!!
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切れない糸 (創元推理文庫) |
坂木 司 | |
東京創元社 |
読みやすくて優しくて温かい、坂木さんらしいお話でした。
いわゆる 『日常の謎』 を解くミステリーです。
父ちゃんが急に亡くなって、急きょ後を継ぐことになった街のクリーニング屋さん。
そこで預かる衣服やその持ち主に関する不思議。
いやー、クリーニングに出すだけでそこまで分かっちゃうなんて、もう怖くてクリーニングに出せな~い。
じゃなくて。
こんなプロフェッショナルなクリーニング屋さんになら、是非ともお願いしたいものです。
基本的に、家で洗えるものしか着ないものねぇ。。。
逆に、チェーンのクリーニング屋に出さない方がイイのかなぁ、と思ったり。
ま、チェーンだろうが老舗だろうが、その店によるわな。
それにしても、沢田鋭すぎでしょ。
彼はもう探偵になればイイと思う。
うんうん、就職も決まってない事だし。
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オイアウエ漂流記 (新潮文庫) |
荻原 浩 | |
新潮社 |
いやはや、さすが荻原浩さん。
読みやすくユーモアたっぷり。
現代の漂流記モノとして最高の1冊なんじゃないですかね。
まー漂流記っていうジャンルでくくって読み漁った事ないけど。なはは
トンガの小さな飛行機で離島に行こうとして、途中で墜落しちゃうわけですな。
で、そこから小さな無人島に流れ着くと。
同乗したのは単に乗り合わせただけの、初対面同士のグループで。
それぞれのグループに、それぞれの関係性や思惑があったりするわけですが。
厳しい無人島暮らしで、どうやってこの面々が共同生活を送るのか。
どの人もキャラが立ってて、読んでて楽しかったです。
こういう本読むと、自分ならどうできるかなーって考えちゃうけど。
私役に立たなさそうだなー。
体力ないし、アウトドアとかサバイバルの知識ないし。
とりあえず化粧ポーチには、何やかんや入れておこうと思いました。
以下、ネタバレあり!!!
部長の高血圧といい、じいちゃんのボケといい、主任の近眼と言い、本当に文明のない中に放り出されたら、そういうの治っちゃうのかもね。
あ、じーちゃんが治った(治ったっけ?)のは、周りの働きかけとか関わりによるのか。
KY野々村氏が、以外になごみ系でした。
やはり緊迫だけではいけないのですな。
鷹揚に構えてる人もいないと。
鷹揚っていうか、単に呑気っていうかボンボンっていうか。
でもそんな彼も、次第に周りに気を遣うようになったみたいで、その辺は可愛らしくさえありました。
しかしまぁしょっぱなで愉快な機長さんが死んじゃったのは、びっくりだったなぁ。
軽いタッチだったから、そのうちひょっこり現れるんじゃないかと思ってたんだけど。。。
柔らかな語り口に騙されるけど、けっこうシビアな事書いてあるのよね。
カーゴ(=オアイウエ)の野生化とか。
あれも哀しかった。
でも忘れ形見を残していってくれたし。
最後に名前を呼んでもらえたから、それはちょっと救い。
上手いな~荻原さん。
あの仔犬達も救助されたのかしらん。
いつ救助がくるのかなーって、お話の中の人ほどの切実さはないけど、そう思ってたんですが。
来ないよね。
当たり前だよね、『漂流記』 なんだし。
ホントのホントに最後の1ページ?2ページ?くらいなんだよね。
助かって良かったよー、ホントに。
嬉しかったっす。
しかしまぁ、帰ってからの彼らの生活が気になりますな。
薮内夫妻は実家で漁師やるんでしょうか。
パラダイス社の面々は、以前のようなサラリーマンに戻っちゃうのかなぁ。
仁太君が一番将来が楽しみですな。
ところで 『オイアウエ』 って感嘆詞にしちゃ長いよねぇ。
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僕が殺しました×7 (角川ホラー文庫) |
二宮 敦人 |
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角川書店(角川グループパブリッシング) |
恋人のリエを殺した僕。
確かに僕が殺したはずなのに、警察に連行された先に居た男女7人全員が「自分がリエを殺した」と告白。
って、うあーどうなんの?
どういうこと??!!
どうなってんの??!!
と、引きはとても強い。
でも、オチ弱いよ。
以下、ネタバレあり!!!!!
どうも最近、引きが強くてオチが弱い話が多いなー。
物語に入りきれてないからなのか?
疲れてるのか?!
でもどんな時どんな状況で読んでも、引きずりこんでくれる物語に出会いたいのですよ。
それがほしくて、読書を重ねているのかもしれない。
なかなか出会えないけど。
てなわけで、オチ弱いよ。
あくまで個人的感想ですけどね。
だってー。
結局全員の告白はリエの妄想って事だよね。
死んだのはリエじゃなくて、リエ以外の7人で。
そうなった状況を受け入れられなくて、あのミーティングは逃避の為にリエの頭の中で行われてたって事で。
なんじゃい、ワシらリエの妄想を読まされてたんかい。
と思ってしまったワケですなー。
うーん、やっぱ疲れてるのかなぁ。
同じような設定でも、楽しめる物語もあったものなぁ。
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大人の流儀 |
<伊集院 静> | |
講談社 |
会社の人が貸してくれた。
へぇー、この人夏目雅子さんの旦那さんだったんだ。
知らんかった。
いやー、なかなか破天荒な人ですよ。
飲む打つの典型的なギャンブラー。
小説家じゃなかったら、碌でなしですよ(笑)
文章も、毒がガッツリ効いてます。
ミシュランの事は”タイヤ屋”よばわりですよ。ぷぷぷ
「タバコ税を上げるなら上げろ、自分が買い支える」 的発言は良かったなぁ。ふふ