津軽半島の権現崎と竜飛岬の中間に「傾り石」がある。
海岸に近い沢の両側に堆積岩の崖が現われている。
岩肌は褶曲しつつ傾斜しており、「傾り石」の由来とみられる。
ここから三厩にぬける山道が「みちのく松陰道」だ。
この道をしばらくたどると、
深い沢の中に、森林鉄道の軌道跡が現れた。
地質図によると、この沢の奥には、権現崎の突端と同様、
県内では最も古いジュラ紀(2~1.5億年前)の付加体がある。
地名の由来らしい堆積岩の傾斜
沢の中に現われた森林軌道跡
津軽森林鉄道 小泊海岸林道 片刈石支線の現在のすがた。
100年近く風雪に耐えているこの木と石の構築物は、明治の人の
技術とパワーを伝える文化遺産だ。
小泊海岸林道は、岩場の海岸沿いに隧道や石積を築きながら
沢をスイッチバックで山奥へ入ったとされる。
七つ滝の隧道跡
七つ滝の石積跡
この日(H26・7・20)松陰道沿いに見られた草木は・・・
カラスザンショウ
カラスザンショウ アゲハ類の食用木
シナノキ
オシダの類
クサギ
クズ
ナワシロイチゴ
道端に不思議な岩塊。
津軽森林鉄道は・・・・・・・
102年前、青森ヒバの輸送を目的に
青森大林区署が、明治38年~42年に建設した。
(東北本線明治24年、奥羽本線明治27年、津軽線昭和26年に開通)
レール幅は762㎜(JR1067㎜、新幹線1435㎜)で統一された。
本線開設後、津軽半島内の沢という沢に支線、分線が敷設され、
昭和35年頃には320㎞に達している。
だが、モータリゼーションの波には抗しきれず、昭和42年に
58年間の歴史に幕をおろした。
青森市森林博物館の展示
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