6月25日 青森県立郷土館の竜飛岬での自然観察会に参加した。
植物、鳥類、岩石、昆虫などの講師の先生から興味深い説明を聞きつつ
灯台を巡る観察道を歩いた。
まず地質関係では
『この辺りには、“竜飛安山岩類”と呼ばれる溶岩や凝灰角礫岩が分布している。これは、1600 万年~ 1200万年前に活動した、原形を失った一つの火山体の存在を示す火山岩体である。竜飛岬全体が火山体であり、北方約7㎞の津軽海峡下海底まで続いている。そして、この岩体の中を青函トンネルが通っている。』
帯島
このホテルの下を青函トンネルが走り、列車通過時には合図があるとのこと・・・
“竜飛安山岩類”はこの北方7㎞の海底まで連続しているという
海辺に出て、火山岩の区別について聞く
ガラス質・珪酸分(二酸化ケイ素・SiO2)の含量により、多い順に
白っぽい流紋岩、灰色のデイサイト、青灰色の安山岩、黒っぽい玄武岩に区分され、
マグマの状態では、それが多いとネバネバで、少ないとサラサラになると・・・・・
この浜辺では、打ち上げられたカイメン(スポンジ)やフナクイムシに食べられた木片が見つかる
また、“竜飛安山岩類”には流紋岩と粗粒玄武岩が貫入しており、岩脈として観察できる。(粗粒玄武岩は竜飛安山岩類と流紋岩に貫入)
凝灰角礫岩か
不思議な充填
流紋岩か
屛風岩 竜飛安山岩類に流紋岩が貫入したものだが、硬いので風化されずに残った。柱状節理が発達
同上
同上
粗粒玄武岩の貫入した岩脈は・・・・
岩脈
粗粒玄武岩の岩脈
同上 二次鉱物に充填された気孔をもつ。溶岩の気泡にガラス成分が入りメノウなどになる。これらの白いつぶが、仏教でいわれる“舎利石”となる・・
“鉄石英” 割れ目に入り込んだ熱水から結晶化した石英が、含まれる鉄分によって赤褐色に染まったと・・・・・・
火山活動による熱水が岩石の割れ目に入り込み、温度と圧力の低下によって
溶けていた元素が結晶となって現れたものと見られる。石英や方解石と見られる・・・・
この海辺道の海側には、対馬暖流が流れ込んで川のようになっている所がある
まるで渓流
何時誰が彫ったものか 岩に文字が刻まれている
『激瀾岬水路』ゲキランミサキノスイロとでも彫られているのか・・・
ここの外海は対馬暖流・津軽暖流の音も聞こえそうな激流となっている
灯台付近から眺める津軽暖流 竜飛の潮
竜飛岬にはいくつかの地理的な基点がある
一等水準点のマンホール
青函トンネル関係の渡海三角点と渡海水準点
『﨑』と『埼』
一般的には「龍飛崎」
海上保安庁では、海から見る岸のくまとして「竜飛埼」
小水力発電所 青函トンネルの湧水を用いた発電
発電後の海岸への排水
『津軽海峡冬景色』ボタンを押すといきなり大音量で🎶♬「ごらんあれが竜飛岬・・・・・・」
「上野発の・・・」ではない
1600 万年~ 1200万年前に活動した火山というが
八甲田カルデラの76万年前でさえはるか昔なのに・・・・・
ちょうど日本海が拡大した頃のことであろう
日本海拡大の問題については
「観音開きモデル」と「プルアパートモデル」
で論議が続いているようだ・・・・
海底火山か陸地での火山か
「原形を失った一つの火山体」ということになると
仏ヶ浦や千畳敷や奥薬研や男鹿半島や・・・・・
皆古い兄弟の火山なのか・・・・・・・・・