「トーキョー屋」には何でも売っている。
スペインの小さな日本、スーパーマーケット・トーキョー屋。
私たちの欲する日本食のほとんどを扱っている。
食品ばかりではなく、和食器や文房具、外国人が好みそうな、ザ・ジャパネスクといった感じの小物や衣類などたいていのものは手に入るからすごい。
マドリッドに2軒、バルセロナに1軒。
十数年前バルセロナに住んでいた頃も随分お世話になった。
今もやっぱりお世話になっている。
基本の調味料や、豆腐、納豆はもちろん、最近は冷凍コーナーが充実していて、いちご大福や桜餅なんかもおいてある。
寿司ネタもいろいろ。
マグロやイカの刺身とか、あなごやうなぎなんかも。
娘はお菓子コーナーにクギヅケである。
コアラのマーチもハイチュウも、ベビースターラーメンもある~~。
お菓子の棚のまわりを、ソワソワしながらあっちへこっちへとウロウロ。
トーキョー屋にいるだけでなんだかとってもシアワセな気持ちになる。
スペインの食べ物もそりゃ好きだけど、やっぱり日本人は日本食。
パリッと焼けたさんまに大根おろしと醤油をかけて、白いご飯に豆腐の味噌汁。
お漬物でもあれば完璧じゃありませんか。
ああ~よだれが。
でもいつも私の買い物カゴは決して一杯にはならない。
そんな恐ろしいこと。
だってどれもこれもビックリするような値段がついているのだから。
よってトーキョー屋に行くたびに、シアワセなんだけどツライ、複雑な気持ちになってしまうのである。
いっそトーキョー屋をやりたい、と半分真面目に考えたりするのは私だけ?