世態迷想・・抽斗の書き溜め

虫メガネのようであり、潜望鏡のようでも・・解も掴めず、整わず、抜け道も見つからず

顔の地殻変動

2023-10-09 | 雑々と過って惑う

📌

自分が老いたせいだろう。

ひとを見て、もろもろ想像してしまう。

例えば、

若い顔、中年の顔、老い顔、街でも車内でも、tv画面などでも、

歳を重ねて人の顔の変わっていく図を無礼ながら、つい勝手に想像してしまう。

若い顔はその老い顔を想像し、老いた顔はその若き日の表情を浮かべて見る。

 

Tv画面に出てくる著名人を見て、あの人のこんな老い顔を見たくなかったと思ったりする。

 

顔のつくりは、地殻変動の如くに、歳を経るに従って変じる。

おやっと思うほど印象の変わる人もいる。

 

幼い子どもたちは、そういう想像を全く誘わない。

老いに最も遠い彼らの無邪気さと幼な顔は、どの子もとてもみずみずしい。

 

そして、やはりわが顔を身体を思う、抗っても、皺もシミも弛みも、

老いがすっかり覆っている。細胞の代謝はうまく働かなくなっている。

受け止めるしかないことばかりが、この後も自分を待っている。

その寂しさに耐える術こそが老いの嗜みなのかも知れないと思ったりする。

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無理矢理に

2023-10-09 | 雑々と過って惑う

📌

無理やりに 歩いて暇を 潰しけり

 

老いまぐれ 未来という字を

ジッと見る

 

老いる身に ”終活”煽る お節介

 

萎たる 家屋見てさえ 我が身かな

 

残日は 台風一過の 心地あり

 

抗えど 見映えは老いて 席貰い

 

風通る 枕ひとつの 昼寝かな

 

風呂あがり 夜風を浴びる 股間かな

 

陽ぞ憎し 日陰をたどりて 遠回り

 

眉薄れ 老けの中和に メガネ黒

 

競技者に 無心の拍手 白き歳

 

走りゆく 少年の勢い 羨まし

 

夏のような 秋が来てまだ 素麺

の昼

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