⇒“今日の焦点”はズバリ:
「東証と台湾の店頭市場が包括的金融協定を締結」です。
⇒その理由は……:
─我が国から見て近い様に見えて実は「遠い国」。
それが台湾(中華人民共和国)です。
─最近はすっかり観光客の行く先として人気を博している台湾ですが、こと
マーケットとなると疎遠だったのです。なぜか台湾株を買うのは困難
です。
─その様な中、今回満を持して東京証券取引所が台湾との間で協定を締結
したのだといいます。一見すると手放しで歓迎すべきことの様にも
見えます。
─しかしそう手放しで喜んで良いことなのでしょうか。
率直にいって疑問無しとはいえません。
─なぜならば2009年から2010年頃、米欧系のヘッジファンドや投資銀行
などが盛んに「台湾礼賛」をしていたからです。
まずこれを想起すべきです。
─マーケットでしばしば聞く格言に次の様なものがあります。
「日本人とアラブ人が来たらばそのマーケットは終わりである」
─その意図するところは次のとおりです。日本人は情報リテラシーに乏しく
しかも決断するのが苦手で、投資まで大変時間をかけてしまう。
─そこでこれを米国や欧州などは巧みに利用するのです。自分たちが
いわば使い古した投資先から高値で売り抜ける際に日本人に転売する。
─その結果、「ようやくこれで海外進出を果たせた」と日本人は喜び
ますがそれも束の間。結果的にそれは崩落し、大変な損失を受けます。
親日国として知られる台湾(中華民国)。
しかし「そうではない勢力」も台湾に存在していることも認識すべきです。
しかも複雑怪奇なのが華僑華人ネットワークです。
そうそう手を出すべきものではないのです。特に日本人にとっては。
さて、この包括的な金融協定が何をもたらすことになるのか。
上述の様な「日本から台湾へ」ではなく、むしろ「台湾から日本へ」の流れ
なのか。
これからの展開に要注目です。
(メールマガジン 2012年5月25日号 より)
http://archive.mag2.com/0000228369/index.html
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