いつも、このあとが問題の中畑ベイスターズである。
8月の初旬のジャイアンツとの3連戦に3連勝し、
さあここから一気にというムードも、結局、頭打ちだった。
8月最後の週でようやくグリエルが戻っても、
あの3連勝から数えると、ここまで16勝16敗の五分。
いいんだかどうなんだか、微妙な結果。
現在の順位を基準にするならば、奮闘で間違いないのだろう。
だが、CS進出を前提にするなら、決して満足のいく結果ではないはずだ。
上位3チームに決め手がなく、それでもこの終盤にきて、
ジャイアンツの底力が下の2チームを凌駕し、ゲーム差をコツコツと引き離し出した。
この3連戦を1つ勝ったことで、ベイスターズはジャイアンツとの対戦成績を10勝9敗とした。
しかし、肝心の目の上のチームには、ここまで散々の結果である。
カープには7勝13敗、タイガースに至っては5勝14敗と完全にお得意様状態である。
ならばせめて上のチームが負けているときにと思うのだが、
9月に入り、この肝心な時期になかなかそうならない。
一昨日の試合も、せっかくひとつ上のタイガースが甲子園で大量リードを許し敗戦濃厚状態だった。
しかもベイスターズはモスコーソが抜群の内容。
タイガースの敗戦はほぼ間違いないことが途中経過で分っていたのだから、
是が非でも獲りにいきたいゲームだった。
中畑監督は3戦目勝利後のインタビューで、この勝利はデカいと何度も繰り返していたが、
ジャイアンツ3連戦の最後の1つを獲ったデカさよりも、
2戦目を獲れなかったことのほうが明らかにデカい。
今月はじめにタイガースが名古屋で3連敗したときも大チャンスだったはずだ。
そのときも付き合いよくベイスターズはカープに1勝2敗。
そうそう都合よくいかないのは当然だが、なかなか縮められないもどかしさ。
などと言っていられない。
9月に入り、これでベイスターズは5勝7敗。
問題はこのあと、このあとだ。
ドラゴンズ3連戦、1日空けて、カープ3連戦、
そしていよいよ、その翌週から怒涛の14連戦が始まる。
その前半が、いきなりクライマックスである。
タイガース3連戦、ジャイアンツ3連戦、そして再びタイガースとの2連戦。
最初のタイガース戦、ジャイアンツ戦を横浜スタジアムで戦えるというのもいい流れと捉えたい。
この6戦を終えた段階で、上のチーム、当面はタイガースなのでタイガースと想定し、
2ゲーム差まで詰めてタイガース2連戦を迎えたい。
敵地甲子園を考えたらそれでも心もとないが、
その2連戦、連勝で同率なら、残りにの6連戦へ俄然、弾みがつく。
相手の動向もあるから言うほど簡単ではないのは分っているけれど、
今シーズンのこのチャンスは、簡単に逃してはいけない。
この苦境を乗り越えることが、来季への自信に繫がり、
きっと、チームに ”底力” という蓄えをもたらしてくれるはず。
それは今季の上昇カープが証明している。
中畑ベイスターズ、手負いの虎を追い詰められるか、
あるいは最後も虎に粉砕か。
9月末決戦が見どころになる。