やっと見れた。
ようやくジャイアンツ戦登場のベイスターズ、グリエル。
ジャイアンツ戦以外の試合でプレイする姿はこれまでにも見ているので、
よく打つことは分かっていたけれど、ひと試合じっくり観ると、ほんとうによく打つので驚く。
これだけしっかり成績を出してくれれば、多少、お休みが多くても中畑監督も辛抱は利くだろう。
それにしても、居並ぶラインナップにあらためて目をやると、かなりの迫力である。
この打線に筒香が加わる。現在、どういう状態にあるのかは分からないが、多村、荒波もいる。
この日のクリーンナップはグリエル、ブランコ、バルディリス。
外国人選手三人でクリーンナップを組むのは本意でないと中畑監督がコメントしているとおり、
本来なら5番に筒香が座るのがベストなのだろう。
成績もバルディイスより筒香のほうが上回っているから、まったく見劣りしない。
筒香の飛躍はほんとうに大きい。彼の成長はチームにとっても安堵だろう。
グリエル、ブランコがシーズン通してフルに働くベイスターズを見てみたい。
ベイスターズファンならずとも、そんな期待を来季に寄せるプロ野球ファンは少なくないはず。
しかしキューバの選手は基本、一年ごとの契約らしいから、
各選手が来季、今所属する日本のチームでプレイするかどうかはまったくの白紙。
来季、グリエル、セペダ、デスパイネらが違うチームで活躍する可能性も大いにあるわけだ。
これだけの成績を見せられれば他の球団も黙ってはいないだろう。
もうすでに報道ではさまざまな憶測が記事になっている。
ベイスターズも残留に向けて躍起になるだろう。
願わくば、グリエルには、来季もベイスターズでプレイして欲しい。
まだ今シーズンが終わったわけではないから、あまり先走ってもしょうがないが、
この打線には他球団の打線を凌ぐくらいのワクワク感がある。
ピッチャーがもう少し整備されれば、一気に登り詰めるだけの重量感は既に備わっている。
ここから上位チームの潰しあいが起きれば、ベイスターズにもまだまだチャンスはある。
ただ、今月前半にジャイアンツを3タテしたあと、一気に駆け上がるチャンスだったにもかかわらず、
その後、いまひとつ勢いに乗れなかった。
ジャイアンツに3連勝したところから昨日のドラゴンズ戦まで9勝8敗と勝ち越しはしたものの、
善戦した程度ではペナント最終決戦に向けたイニシアチブはつかめない。
ドラゴンズ戦を3つ獲って臨んだ昨日からのジャイアンツ3連戦。
少なくとも勝ち越さないことには弾みもつかない。
グリエルが戻り、筒香もそろそろだろうか。
役者が揃って、打ち勝つ試合が増えてくれば、ベイスターズ浮上の期待はさらに高まる。
8月23日のドラゴンズ戦での大竹完投を受け、
なかなか完投投手なんて出るもんじゃないと書いた矢先、
大竹から数えて実に一週間の間で3人の投手が完投勝利を収めるという ”ここぞ” のジャイアンツ。
しかもタイガース戦の澤村、この日の内海は完封というおまけまでついた。
選手個々の成績に見栄えがないまま首位をキープするジャイアンツだが、
こういった大事な局面で見せる底力こそが、首位に留まっていられる最たる理由だろう。
中継ぎ投手を休ませることが出来たということよりも、
チームに、完投できる投手が三人も存在するという事実が大きい。
この頼もしさが、きっとチームに自信と勇気をもたらしてくれる。