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そうだ、亀井がいる ~ そして、奥村展征は非凡。

2014-05-24 23:22:55 | ファーム

亀井がファームの試合で復帰を果たしている。

ケガで出遅れたうえ、橋本の台頭や、アンダーソンの活躍、片岡、井端の加入などで、
今季ここまでやや存在感が薄れていた亀井。

攻守で高いレベルの勝負が出来る亀井だが、
ここ数年、厳しい立場で苦汁をなめる。

彼が登場したとき、これでジャイアンツの外野の一角は当分揺らぐことがないだろうと安心した。
しかし、度重なるケガなどの影響で安定感が徐々に薄れ、ここ数年は守備位置さえ確定しない状態が続いる。

一昨年、外野手から内野手に登録が変更されたが、昨シーズンは再び外野手に登録を戻した。
矢野謙次と同じく、実力を備えながら、ここぞというところでケガに悩まされる選手生活。
しかし矢野はここ数年でその呪縛から脱却しつつある。
昨年は代打の切り札として大活躍。
代打成績53打数19安打、打率.358、
シーズン代打安打19という球団新記録を樹立した。
また、得点圏打率.349、とくに満塁では13打数6安打で打率.462と無類の勝負強さを誇った。
こうなると今年は亀井の番だと勝手に決めつけてキャンプからその動向に注目していたのだが、
キャンプ早々、練習中に右手人差し指を骨折し、また出遅れてしまった。


実戦復帰となった17日の試合はDHで出場。
その後3試合で4打数2安打4打点、4打数2安打2打点、
4打数2安打2打点と好成績を残し、一軍昇格に向け好発進を切った。

実戦復帰後、はじめて守備に入った23日の試合。
打つほうはもうまったく問題ないと本人のコメント。
この日、打撃はいいところがなかったが、一軍復帰は時間の問題だろう。
亀井が必ず今の低迷するジャイアンツ打線を救ってくれる。
そう、ジャイアンツには亀井がいる。



この試合でも2番セカンド・奥村に注目した。
ここまで多くの試合で先発出場を果たす奥村は、数日前に一軍昇格を果たした横川に次ぎ、
常時出場している選手の中ではチームで二番目の高打率.260台半ばの成績を維持している。

この試合、4打数2安打だった奥村。
最初の打席ではベイスターズの先発・三浦大輔の緩い変化球に崩されることなく右中間へツーベースヒット。
2打席目は無死一塁でバッターボックスに立つ。
ワンボール・ツーストライクと追い込まれたところで解説の吉村氏は、
三浦は三振を狙いにくるケース、奥村は落ちるボールを警戒しなければいけないカウント、
仕留めにくることを頭に入れて待たなければいけないと次のボールに注目する。
その4球目、やや抜けた外よりのフォーク、奥村は崩されることなくしっかり捕らえてピッチャー返し。
打球は三浦の正面、打球をグラブに当て真下に落したボールをすぐさま拾って二塁へ送球。
二塁はフォースアウト、打った奥村は一塁セーフ。
このバッティングに吉村氏は 「アウトコースいっぱいのフォークボールを今のカタチで打ち返せたということは、
追い込まれてからもしっかり準備が出来ていたという証拠。技術もさることながら、
追い込まれてからの(投手が何を投げてくるか)意識がはっきり出ていたバッティングだった」。
セカンドはアウトになったがとてもいい内容のバッティングだったと評価した。

3打席目の対戦投手は左のソト。
ソトの速いストレートに対し、初球、二球目とスイングを仕掛けファール。
結果的に三振に倒れるが、吉村氏は、トップの位置からスムースにバットが出ていると、
スピードと無駄な動きのないスイングには迷いがないと絶賛。
楽しみな存在と語るその言葉に期待感がにじみ出ていたのが印象的だった。


この試合、出てくるベイスターズの投手陣は軒並み一軍クラスの好投手ばかり。
三浦、ソト、ひとり挟んで奥村4打席目の対戦相手はこちらも一軍レベルの好投手・加賀。
対戦する若手選手にとってはいい経験と吉村氏。
かなり低い位置からボールが出てくるサイドスローの加賀に対し、
ワンボール・ツーストライクと追い込まれ奥村だったが、
4球目の外の高めのストレートを逆方向へ打ち返し、ライナーでレフト前へヒット。
バットの出がいいから高めのストレートにも対応できていると、ここでも吉村氏は高い評価を下した。



この日、ようやく一軍登録された中井大介。
入れ替わるように、大田泰示が数日前に二軍に落ちている。
大田に替わってセドンが一軍登録された。

一軍では現在、故障離脱者や不調にあえぐ選手が多い。
アンダーソン、橋本の離脱。
ロペス、村田、長野、阿部の不調。
投手陣も菅野以外は苦戦の先発陣。
このところようやく復調の兆しが出てきた山口、マシソンだが、
西村が抜け、中継ぎ人も昨年ほど磐石ではない。
上位にいることが不思議なくらいのチーム状況。

言い換えれば準レギャラー・若手選手には絶好のチャンスということ。
守りでは松本哲也が連日いいところで好守を披露しているが、
打撃で目立った救世主は現れていない。

せっかくのチャンスをモノにできなかった大田。
久しぶりの一軍のステージで中井大介はどういったプレイを見せてくれるか。
亀井も、準備は整いつつある。


橋本到とアンダーソンふたり分の大田泰示。

2014-05-14 23:15:24 | 2014年シーズン


昨シーズンの左膝の故障以来、
日本シリーズでどうにかベンチ入りできるかと、
ようやく名前が上がった中井大介だったから、
今シーズンは何の問題もなく開幕から一軍に登録され、
熾烈化した内野手争いに加わるか、
あるいはこちらも熾烈な外野手枠の中でしのぎを削るか、
そんなポジション争いの中で元気にプレイする中井の姿が、
もう間違いなく見られるものだと思っていたのだが…。


あのときの発表は左膝のじん帯損傷、損傷だったから、
遅くてもシーズン後半には戻ってこれるのだろうと予想していた。
思いのほか完治が遅れてシーズンが終わり、
今季、キャンプのときからケガの経過とともに近況が語られる中井に、
じん帯の断裂、断裂ではなく、損傷なのになんでこんなに完治に時間がかかっているのかと気になっていたら、
なんといつのまにか中井は右肘も故障していたようだ。
当然、記事にもなっていただろうから知っていたファンは多かったろうか、いやまったく、見逃していた。
どうりで今季、キャンプのときからなかなか姿を見かけなかったはずだ。

そんな中井大介が、ようやくファームの試合に出場し始めた。
守備はまだで指名打者での出場が主なようだが、長かった。
思いのほか、時間のかかった実戦復帰である。

昨シーズンは、長年苦しんだジャイアンツのセカンド争いに、
中井の台頭でようやく一区切りつく、中井のそんな飛躍のシーズンになるはずだった。
にもかかわらず、また故障にる若手のレギュラー奪取失敗。
「何人かの有望な若手が、ここまでは昇ってくるのだが、あと一歩のところでつまずいてしまう」
原監督はそう嘆いた。

それでも、昨シーズン飛躍を見せた中井大介は、
いままでのそういったケースとは少し違うたくましさがあった。
今季、橋本到がある一定のラインまで完全に登り切ったように、
昨シーズン見せた中井の成長は、今までの、ただの好不調の波といった一過性のものではない、
そんなたくましさがあった。
もちろんそれは、レギュラーで成績を残し続けている中堅、
ベテランのトッププレイヤーが達したレベルにはまだ届かないかもしれない。
しかし、原監督が日ごろインタビューで口にする ”階段を一段昇る” というプロセスには、
手が届いていたように見えた。
だからある程度ブランクが開いたとしても、すぐにその域までは戻すことが出来るだろうと、
冷静に彼のケガを受け止めた。
中井自身もそんな手ごたえを感じていたからこそ、しっかり直すことに集中できたのかもしれない。

危機感は、やはりその間に増えたライバルたちの出現だろう。
内野には片岡、井端が加わり、外野は言うに及ばず。
そこに近々、キューバからセペダという大物が加わる。


5月5日のイースタンリーグ、ヤクルト戦をVTRに撮って観戦した。
先発の小山が8回を投げ2安打無失点で勝ち投手。
9回表を無失点で締めた今村との完封リレー。3対0の好ゲームをものにした。
この試合、四番指名打者で出場した中井大介は4打数3安打2打点と結果を出した。
まだ守備と投げることには多少不安があると自らが語るように、
オールクリアにはもう少し時間がいるよう。
打撃にまったく問題がないことを証明したのは、
4月26日の日ハム戦での見せた3本塁打5打点の活躍ではないだろうか。
打ったピッチャーも木佐貫(一、二発目)、多田野(三発目)と一軍レベルの投手。
最初の一、二発が左翼、三発目が右翼と両方向に打ち込んだ。
5日のヤクルト戦でのタイムリーも勝負どころでのチャンスの場面でしっかり結果を出し、
ファームとはいえ昨シーズンの故障前の状態を想起させる安定感を見せた。

そんな中、8日のベイスターズ戦で橋本到が左太ももを痛め途中交代のアクシデント。
中井の離脱と重なるイヤな空気。
後日、診断の結果、左大腿二頭筋の肉離れと判明。
完治にどれくらいかかるのかは分からないが、
肉離れだから数日、数週間というわけにもいかないだろう。
何とも歯がゆいことになってしまったが、中井同様、橋本も故障が癒えさえすれば、
ここまでと同じように結果を出すことが出来るだけの 「プロとしての力」 は備わったと見る。
とにかく少しでも早く完治することを願うのみだが、13日のヤクルト戦、今度はアンダーソンが負傷退場。
好成績を残す頼れる4番の離脱。入れ替わるように来日したセペダが早くも一軍昇格ということになるのだろうか。

このアクシデント続発に原監督は、
「泰示が二人分、やってくれるでしょう」 と、
橋本に変わって一軍に上がっている大田泰示の名前を挙げた。
監督直々の指名に発奮することが出来るか。
好調の外野手レギュラー二人を同時期にケガで失うというピンチ。
大田にとっては思わぬカタチでビックチャンスが巡ってきた。