ブログ、巨人軍。

頑張れ、ジャイアンツ!
頑張れ、日本のプロ野球!

帰ってきたぞ、亀井と長野が帰ってきたぞ。

2014-09-03 23:33:47 | 2014年シーズン

真ん中に立つ坂本の腕を、亀井と長野が両脇から掲げて観客の声援に応えた。
坂本の嬉しそう笑顔がとても印象的だった。
お立ち台に並ぶこの三人の姿は、今季ヒーローインタビューで並んだ数ある組み合わせの中でも、
かなり上位にランクしたくなるほどの嬉しい並びではないか。
ファンの嬉しい気持ちも合わせて、坂本の笑顔が代弁してくれた。

亀井と長野がいっしょに帰ってきた。
彼らのコメントや、ベンチの扱いから察するに、
本来ならまだプレイするには時期尚早なのかもしれないが、
チーム状況がそれを許容できる状態にない。
そして何よりも、ペナント自体がもう、そうも言っていられない時期にさしかかっている。
とはいえ、今度ぶり返してしまったら、佳境を迎えるここからの大事な時期を、
すべて棒に振ってしまう危険もはらんでいる。
チームにとって欠かせない二人。再発しないようにと、ベンチも気を使いながらの起用だろう。
最後まで無事に乗り切ってくれることを、ファントしては願うばかり。

ただ、二人がいっしょに帰ってきたということには、実質的な効果以上のものを感じる。
いっ気に二人が復帰したという弾みが、チームに倍以上の勢いを与えてくれたのではないだろうか。
そんな期待を抱いてしまう。
野手の故障者が続出し、とくに外野手に集中した。
原監督が最後の砦と表現した隠善を一軍に上げるなど、
そんな間も首位から落ちることなく、まさにチーム力で粘り抜いた。
二人が同時の戻ってきたことで、さあここから、という気にならないはずはない。
タイガースとカープの順位が入れ替わり、現時点での首位決戦となったカープ3連戦。
その初戦に合わせたかのように戻った二人が、そのゲームで活躍してチームを勝利に導いた。
流れとしては、この上ない。


いい兆しが一方に出てくると、そうでない部分がより、クローズアップされる。
勝っても原監督の表情が晴れない理由、
「ちょっと打たれすぎ」 と苦笑いを浮かべながら言った中継ぎ投手陣への不満が、まさにそれだ。

9対4と試合には勝ったジャイアンツだが、ヒット数はジャイアンツの12に対し、カープが16と上回っている。
ゲーム全体を見渡すと、普通なら6回に4連打を浴びた江柄子の低調ぶりにもっと目がいってもおかしくはない。
だが今のジャイアンツ中継ぎ陣は、出てくる投手のほとんどが任されたイニングをスッキリ抑えているわけではない。
だからこの日のように、とくに良くなかった江柄子がフューチャーされることもなく、全体的にモヤっとした空気が残る。
そのあらわれが、原監督のインタビューでの表情だろう。

一ヵ月半ぶりに勝ち星のついた杉内の試合後のコメントに、
長らく一線で実績を残している投手の巧妙さを感じた。
原監督がたたえたように、勝ち星に恵まれなかった間も、
常に粘りの投球で試合をつくっていた。
「高めに抜ける球が多く、球威で押すことができなかった。
逆転は絶対にさせない、今日のベストを出し、粘り強く投げようという気持ちだけでした」。
本調子でなくても、その中で出来るベストを出し尽くす。
さりげない言葉だが、今日のベストを出し、というくだりに、
先発投手の役割を充分に知った男だからこそ言える冷静さが出ていて、
くしくも同じ18番を背負っていた桑田真澄を髣髴させる。