ブログ、巨人軍。

頑張れ、ジャイアンツ!
頑張れ、日本のプロ野球!

来季以降の活躍を信じ、小笠原への未練に決着をつける。

2013-11-11 23:59:29 | シーズンオフ。

ここ数日、必ずどこかで小笠原の記事を目にした。
大筋で中日への移籍が主流と報じられた。
それがどういうカタチで行われるか。

いくつかの記事は、功労者・小笠原に対するジャイアンツの配慮と、
選択肢が広がることや条件面などを含めた小笠原本人の待遇などを考慮すれば、
小笠原がFA宣言することが双方にとって一番円満だと指摘した。

10日にジャイアンツ球場で会見を開いた小笠原の口から出た言葉は "FA宣言" だった。


9月の段階で、もうすでに球団との話し合いを始めていたとを明かした小笠原は、
自ら自由契約を求めるなど、ここまでのイキサツを記者団に語り、
慣れた環境でやるという方法も選択肢にあったことも含め、
最終的には出場機会を求める道を選んだと説明した。

来季も、ここ1、2年と同じような状況で終わってしまうのはやはり寂しい。
ならば他球団へ移って活躍する姿を応援したい。
そう判っていてもなかなか割り切れない。
小笠原には多大な感謝がある。
彼の野球に取り組む姿勢がジャイアンツ若手選手らに大きな影響を与えたことは、
選手らの証言によって明らかだ。
そして何よりも忘れてはならないのが、現在の強いジャイアンツの礎を築いてくれた功績だ。
何度も書いていることだが、原監督もそう認めて発言しているとおり、
今のジャイアンツの基盤は小笠原とラミレスの力によるところが大きい。
日本のプロ野球にFA制度が導入されてから、いっ時FAバブルのような状態に陥っていたジャイアンツは、
その間、偏ったチーム編成にバランスを欠き、なかなか上昇ムードに乗り切れないでいた。
それを救ったのが2007年からジャイアンツに移籍した小笠原と2008年からの移籍のラミレスだった。

小笠原は移籍後、4年連続で3割を越える打率を残し、
本塁打も4年連続で30本以上、打点も常に100前後と打線の中心を担い続けた。
ジャイアンツのFA移籍選手史上、最も成績を残し勝利に貢献したのが小笠原道大だったことは疑いようもない。
そして何より、小笠原、ラミレスは試合に出続けた。
ケガをしない(実際にまったくなかったわけではないだろうが)、
心身ともに強い選手は原監督が常々口にしていた理想であり、それをこの二人が見事に体現して見せた。
この二人が常にクリーンナップに座り続けていたからこそ、
ケガがちだったヨシノブや捕手・阿部の負担も軽減され、
坂本を筆頭とする生え抜き若手選手の起用にも原監督は積極的に打って出れた。


今季はファームの試合で真っ黒に日焼けした小笠原の姿を何度も目にした。
今、それを思い起こすと、少し寂しい気持ちになる。
10日の会見後、スポーツ報知が捉えたドームでの小笠原の表情を写した写真は、
なにか重くのしかかっていたものが抜けたような晴れやかで清清しい笑顔に包まれていた。
ファンとしては少し救われた気になる。
先はまだ未定と記者の質問に応えていたが、
大方の予想では落合がGMに就任した中日が獲得に名乗りを上げるとの見方が有力である。


このところ若手の育成には定評のあるジャイアンツだが、
40代を前にした選手がなかなかそこから先の壁を越えられない気風が存在するようで、それも少し寂しい。
こうなればジャイアンツでそこを打ち破るのはヨシノブという筋書きで、もはや異存はない。

小笠原の退団は残念で仕方がないけれど、
来季は小笠原道大の野球をする姿がより多く見られるであろうという喜びを以って、
この件に決着をつけることにしようと思う。

6月5日、日ハム戦で打ったあのサヨナラ本塁打が今でも鮮明によみがえり、胸が震える。
7年間、ありがとう小笠原選手。

谷、小笠原の行方。

2013-11-07 23:56:47 | シーズンオフ。

日本シリーズ終了翌日、
”谷、小笠原、戦力外” そんなタイトルの記事が、
あちこちのニュースサイトに躍った。

多くのメディアが一斉に取り上げるということはほぼ間違いない情報なのだろうと、
日本シリーズ翌日は余韻に浸る気分もすっ飛んでスポーツ紙やwebの関連記事を読み漁っていた。

ただ、翌日のスポーツ紙やジャイアンツの公式サイトを見る限り、
戦力外通告を受けた選手の中に小笠原は含まれていない。
半信半疑のままあちこちの記事に目を通したが、
どうやら今回の通告にはやはり小笠原は入っていないようだ。
しかし、今季を含めたここまでの流れを考えると、この段階でここまで具体的に名前が上がっている以上、
なにもないまま平穏には終わりそうもない。

今季の谷と小笠原の成績はともに近い内容だった。
小笠原が36打数9安打1本塁打の2割5分だったのに対し、谷は28打数7安打で2割5分。
谷は今季、故障などもあって2軍スタートだった。
故障があけた後もなかなか1軍から声がかからず、
今季初の1軍登録は6月29日、翌日の30日のヤクルト戦でスタメン出場を果たし2安打を放って期待に応えた。
その後、約ひと月の間、スタメン、代打での出場を繰り返したが8月1日に再び調整で登録抹消。
シーズン中はそのまま1軍に呼ばれることなく、日本シリーズでは小笠原が出場登録を外れたのに対し、谷は抜擢。
第4戦での代打出場で四球を選んだのがジャイアンツ最後の打席となった。

今季、1軍にいたひと月の期間、コンスタントに結果が出せていたわけではないにしても、
初スタメンでの2安打や、7月10日のヤクルト戦では2安打1四球1犠打と勝利に貢献。
その試合の前後あわせて4試合ほどは連続してヒットを放っていた。
当然、全盛期のスピードは望めないだろうが、守備や走塁も無難にこなしている。
ちなみにファームでも39試合に出場68打数22安打で打率は3割2部4厘としっかりと成績を残した。

出場機会を求め、必要としてくれるところを探すと谷はトライアウトを受けることを明言しているが、
一部報道で古巣のオリックスが谷獲得に興味を示しているらしく、そうなることを期待したい。
神戸でぜひ2000本安打を達成して欲しい。


たくさんの強さを携えて、東北楽天日本一。

2013-11-04 23:22:55 | 2013年シーズン
いやしかし、なんともいえない日本シリーズだった。
第七戦までもつれてくれた事への感謝の思いは言うまでもないけれど、
こんなにも勝敗以外の何かに気持ちを揺さぶられた日本シリーズははじめてだった。
終わってみれば、たくさんの "強さ" を携えた東北楽天の日本シリーズ制覇だった。

田中の力投もさることながら、則本のフル回転も強く印象に残った。
第1戦では内海以上に好投していた則本だったが、5回に1点を先制され、さらに8回、村田に本塁打を浴び点差を2点に広げられてしまう。後続を絶ち、ベンチに戻った則本はグラブを叩きつけ悔しさをあらわにした。日本シリーズ初戦に先発登板した1年目のルーキーが見せたこの気迫。黒星スタートとなったが、この則本の気迫の敗戦からシリーズは始まった。この則本の気迫は、星野監督の気迫、田中将大の気迫、東北楽天チーム全体の気迫に見えた。敗れても、その強い気持ちをシリーズのしょっぱなからしっかりとジャイアンツナインに見せつけることができた。

延長戦にもつれた第5戦は3回に楽天が2点を先制した。ジャイアンツは5回まで辛島に1安打無失点。星野監督は好投の辛島に代えて6回から則本をマウンドに送った。6回には2三振を奪った則本だったが、7回、第1戦に続きまたしても村田に本塁打を浴びて1点差に迫られる。8回を三者連続三振で締めた則本は9回もマウンドへ上がる。後のないジャイアンツは先頭の代打・高橋由伸がツーベースで出塁すると一死一、三塁のチャンスをつくり、迎えるバッターは村田。しかし村田はピッチャーゴロ。ダブルプレイで試合終了かと思った瞬間、則本がこれを捕球できず内野安打で同点、試合は延長戦へ。
4イニングを投げた則本はここで交代かと思われたが延長10回表の先頭打者でそのまま打席に立った。そして打席の則本にまったくストライクが入らない西村は則本を四球で歩かせ、それを足がかりに死球、連打で楽天は2点を奪い、10回裏もそのまま則本がマウンドに上がり三人でピシャリと締めた。

10回表、楽天が勝ち越ちた場面にもこのシリーズを象徴するようなシーンがあった。二塁から全力で本塁をついた則本の気迫の走塁同様、西村から左ふくらはぎに死球を受けた藤田も足を引きずりながら力走し三進、そのあと星野監督から交代を告げられ悔し涙を流しながらベンチに引き上げた。死球を浴びた時点で誰もが出場続行をあきらめた。どう見てもそれくらいのダメージだった。それでも藤田は一塁に向かい銀次のタイムリーで足をかばいながら一気に三塁まで走った。そんな藤田の姿がチーム全体の結束をさらに深めたことは想像に難い。

第7戦は、前日第6戦の田中の敗戦を受けて臨む楽天に対し、田中を捕らえ、打線にようやく勢いが出るかと予想されたジャイアンツだったが、結局、美馬、則本、田中を打ち崩すことは出来なかった。たしかに、田中を打ったとはいえマウンドから引き摺り下ろしたわけではない。勝利したジャイアンツ以上に、9回まで投げきり、最後のバッターのヨシノブを150キロを越えるストレートで空振り三振に仕留めたあの田中の気迫の投球のほうが、結果的にその後の勝負の行く末に強い影響を及ぼすことになった。敗れてなお、たくましさを増す。現に田中で敗れた緊迫感どころか、これまで頼り切ってきた田中がヤラれたのだから次は俺たちの力で借りを返そうと思ったと何人かの選手が優勝後のインタビューでそう答えている。これぞエースの仕事、そういうことだったのだろう。

ここまで勝ち進んできた星野・楽天のカタチを考えれば、田中が最終戦もベンチに入ることは想像できたし、それがどういうことを意味するかも予測のたつことではあったが、さすがに前日160球完投である。勝利後、1点差ならいかなかったと星野監督が言っていたように、3点差がついていたことも決断の大きな要因であろう。しかし、実際に2本のヒットを浴び、一打同点の場面まで追い込まれた。あの場面は田中将大以上に星野監督のほうが追い込まれていただろうか。結果がどう出ようと田中を出した以上、もうあとはない。それは誰もがわかっていることだ。ベンチとナインとスタンドと、あの場面に立ち会ったすべての者が腹をくくった瞬間だった。

「普通では考えられない継投」 と星野監督は振り返った。
言われているとおり、あれは田中将大投手の気概と星野監督の決断がもたらしたシリーズ最大の見せ場だったことに間違いはないのだろうが、ただ、それにも増して、やはりあの場面には、星野監督ならではの勝負に対する信念、勝利に対する執念を垣間見た、男・星野の大勝負を感じずにはいられないアツいシーンだった。
「昔かたぎの星野監督ならではの采配だった」 そう評した野村さんの言葉が印象深い。

シリーズを通し、東北楽天の ”たくさんの強さ" が試合のいたるところで力を発揮した。
チームと地域の強い思いが一体となって、最後まで、そんな”強い思い" がシリーズの流れを支配していた。


巨人、楽天、チーム一丸という底力。

2013-11-03 01:27:01 | 2013年シーズン
2点先取された時点でかなり追い込まれたことだろう。
相手は田中将大、初回から前半にかけて、やや球が上ずって見えたが、回を追うごとに精度が増すと常に言われてきた田中だから、早く手を打たないとどんどん手がつけられなくなると気も焦る。
2回に失策を記録したロペスは指を気にしていたから捕球しようとした瞬間にゴロがイレギュラーしていたかもしれない。テレビの解説もその辺を少し指摘した。ポストシーズンまったく打てていないストレスも重なってだろう、そのあとファールフライを落としたのもいつもだったら考えられないイージーなミス、表情から身体全体から硬さがひしひしと伝わってくる。
それでも5回の集中打で見事、田中を打ち、逆転した。
あれが "底力" と呼ばれるものなのか。

あそこまで、まったく繫がらなかった打線が、見事な集中攻撃で逆転した。ロペスの同点弾で終わりそうなところ、そこからさらに逆転するまで打線は繫がった。大袈裟な言い方だが、なんだか夢を見ているような、あのイニングはそんな夢遊な中のひとときのような時間だった。スリーアウトチェンジであのイニングが終わった瞬間、我に返ったような、そんな鮮攻だった。
あの鮮やかな集中打を生んだキッカケはなんだったのだろう。
テレビの解説者も、その後のスポーツニュースの各解説者も、皆、ジャイアンツの底力、と言った。
楽天投手陣の前に沈黙、あるいは苦戦していた打線が、あの "一点" に集中して発揮した "底力"
それを呼び起こす元となったものはなんだったろうか。

2点取られた後の3回、4回を菅野は三者凡退で締め、その後立ち直りを見せいいリズムをつくった。
三回表、ロペスがポストシーズンに入って初めてヒットを放った。センター前への痛烈な当たりのクリーンヒットだった。
4回表には阿部がこのシリーズ初めての長打を打った。
5回、あの回の先頭で、やはりそれまで低迷の真っ只中にいた坂本があわや本塁打のツーベースを左中間の深いところに放った。
そのあとにロペスの同点弾が生まれた。

次の寺内も流れを途切らすことなく、痛烈な当たりで一、二塁間を破った。
長野もヒットで続き、ワンアウト一、三塁で代打・亀井の打席、原監督は思い切った作戦に出て重盗を試みるが楽天バッテリーに阻まれ寺内は三、本塁間に挟まれタッチアウト。しかし原監督はあの千載一遇にも守りに入らず攻めの姿勢を貫いた。
そして勝ち越した場面、原監督が 「ベテランの力と経験値に頼った」 とこの日3番に起用したヨシノブが見事に期待に応えて見せた。
これらひとつひとつが底力で、これらひとつひとつの繋がりが底力だろうか。

第6戦が始まるまで、どう見ても流れは楽天で、勢いも楽天、現時点での自力も楽天、そんな情勢だったと思う。6戦目の試合の途中までそんな空気が支配していた。5戦目の9回裏、則本をマウンドに送る星野監督が、ベンチからマウンドのほうに向かって手を合わせ祈っていた姿や、そのあとの勝利監督インタビューでの言葉や、東北の想いや、それらを考えたとき、楽天日本一、東北にチャンピオンフラッグ、そして田中のメジャー移籍、これが今回、最も美しいカタチだろうと納得した。
しかし、ジャイアンツにも、ジャイアンツファンにも、また違ったアツい思いが当然ある。

試合後のインタビューでヨシノブが、40年ぶりの日本一連覇に向け、ずっとそこを目標にやってきたとチームの思いを代弁した。
チーム一丸という底力。
最終戦、もちろん楽天も東北の願いに押し上げられ、またさらに底力が沸き上がるだろう。
何が起こるかわからないとよく言うが、ほんとうに何が起こるかわからない。
期待していたとおり、最終戦までもつれる最高のカタチになった。



西村、ボストンの師匠に続け!

2013-11-01 23:55:27 | 2013年シーズン
ドームでの3試合を2勝1敗で勝ち越した楽天。
3試合すべてで二桁安打、スタメン出場の野手はほとんどが3割越えかそれに近い数字を残している。
これに対しジャイアンツは長野がジャスト3割で唯一。
常時スタメンの坂本、阿部、ポストシーズン沈黙したままのヨシノブ、ロペス、中心打者の半数以上の選手が苦しんでいる。

楽天の投手は勝ち試合も負け試合も総じていいピッチングをしているように見える。
ジャイアンツ投手陣で目を引いたのは小山、今村の救援ふたり。
小山は29日の第3戦に登板、2回途中でマウンドを降りた杉内に代わり3回1/3のロングリリーフで2安打2四球の無失点。
今村も29日の第3戦が2回2安打1四球の無失点、30日第4戦が1回1安打(内野安打)で無失点とともにナイスピッチング。今村は登板後のインタビューで緊張を口にしていたがマウンドではとても堂々としたピッチングで非常に落ち着いて見えた。7回のピッチャー前のバント処理もいい動きで素早く二塁へ送球、フォースアウトで楽天のチャンスの芽を摘んだ。意外なほどの落ち着いた投球内容に若さゆえの勢いだけでないしっかりとした成長を垣間見た気がする。3年目の来季に注目したい。

31日の第5戦はどうにか勝って3勝2敗の優位な状態で田中将大の待つ仙台へ乗り込みたかったが、逆に王手をかけられかなりヘビーな状況に追い込まれての第6戦となる。5戦目の延長回で楽天に打ち込まれた西村だったが、海の向こうで尊敬する師匠・上原が同じポジションのクローザーで大活躍、ボストンをワールドチャンピオンに導いて大きな脚光を浴びた。移動日の1日でどれだけ整理がつくかはわからないがもう今季最後の最後。去年の日本シリーズでの不完全燃焼を今季最後となる仙台で爆発させて欲しい。がんばれ西村!