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原監督! 6番目はご愛嬌で!

2014-09-08 23:05:13 | 2014年シーズン

3戦目を落としたことで、1戦目の敗戦がクローズアップされ、
3戦目を落としたこと以上に、1戦目を獲れなかったことが、
今となっては、ちょっと効いてる気がする。
3戦目、獲れないのであれば、1戦目は獲っておきたかった。
今にして思えば、というやつだが。
逆に、3戦目を獲ることが出来ていれば、1戦目の敗戦も仕方なしと救われる。
なんだかまどろっこしい言い方だな。
まあ、どうでもいいか。


スワローズの七條は、ルーキーイヤーの2011年にジャイアンツ戦でプロ初勝利を挙げたのが印象に深い。
そのイメージがあるので、その後の何年かの成績は意外だが、
今季久しぶりにイースタンリーグのジャイアンツ戦で登板しているのを見た。
ファームで投げているのだからそれほど調子がいいわけではないのだろうが、
キレのあるボールを投げていたのが印象に残っている。

昨夜の勝利が今季初勝利ということらしい。
インタビューを受けながら涙していたということは本人的には何か苦労することがあっての現在なのだろう。
七条がこの日のピッチングをすればスワローズにとっては大きな駒が加わって心強いだろう。
ペナントは時既に遅しだが、ベイスターズ同様、最後の最後で上位を脅かす役割として、
ラストスパートで存在感を示して欲しい。


昨夜の試合、久保はたしかに不憫な役回りだったが、
役割としては踏ん張らなければ仕方がない立場の投手である。
故障明けであったり、先日の3連続押し出し四球であったり、いきなりの先発であったり、
どんな状況下に置かれてもどうにかこなしてくれるだろうという信頼があってこそのベンチの無理強いなはずだ。
おそらくこの後は何事もなく中継ぎに戻るのだろう。
故障明けということだけが心配の種だが、いずれにせよ、久保はふところが深い。

そもそもそんな久保にいらぬ負担を負わせている原因は、
現在ファームにいる宮國、今村ら若手投手が今季、まったく機能しない為である。
もっともそれは彼らに限ってことではない。
今季ファームから上がってくる投手の顔ぶれは順繰りで回っているだけであまり代わり映えがしない。
原監督が吐き捨てたように 「今やらなくて一体、いつやるんだ」 ということではないか。
今、突き出ないで、いつ出るんだ!
本人の意思で上がったり下がったり出来るわけではないから闇雲に指摘するのも大人気ないが、
今季は例年になく控え投手や若手投手らにとってはチャンスの多いシーズンであることに変わりはない。
なのに今ひとつ、あらたな顔が出てこない。それが残念でならない。

この際だから、今日は少し愚痴を言ってしまおう。
そういうわけで矛先は若い中継ぎ投手に向かう。
今季は後ろの3枚、山口、マシソン、西村が揃って不調である。
山口鉄也は毎年別格に投げているので彼の不調を責めることは出来ないだろう。
マシソン、西村も仕方がないとは言わないが、
ここ数年の貢献度からすれば一概に責めきれるものでもない。
不調だといいながらも大きな離脱もせずに投げ続けているのだから、
彼らの出来不出来にはファントしても心中覚悟である。


で改めて、矛先を若い中継ぎ投手に向ける。
ハッキリ名前を出してしまうと、今季、笠原の状態に、少しヤキモキしてしまうのだ。
他球団と比べるとジャイアンツは、中継ぎ投手にストレートでグイグイ押すタイプが少ない。
交流戦などを見ていると、とくにそんな印象を持つ。
そういった意味では、ジャイアンツでは笠原が、球の力、年齢ともに、もっとも期待が高い。

ここ何年か、一軍に定着しつつも、確固たる立ち位置が確立出来ていない笠原の現実。
きっちり抑えられているときと、そうでないときの、周期が短い。
いい投球が2試合ほど続いたかと思うと、そのあとどうも締まらない投球が続いたりする。
とくに、独り相撲のような状態が目につくときが多々ある。
昨日も、自分のことでいっぱいで、
周りを見る余裕をなくしているのではないかと疑うようなシーンがあった。

3回、久保からマウンドを引き継いだ一死一塁の場面。
バッターは畠山。
笠原はキャッチャー阿部からの返球を受けるたびに帽子を取って額の汗をぬぐい、
バックスクリーンの方向に身体の向きを変えオーロラヴィジョンに視線を向けた。
おそらくオーロラヴィジョンにリプレイされる自分の投球フォームだか投球自体だかを確認していたのだろう。
それはほんの僅かな時間だが、それをしてからまたホームのほうへ向き直って、次の投球の準備に入る。
結局、笠原は畠山に7球投じ、四球で歩かせた。

一死一、二塁。次のバッターは飯原。
阿部は畠山が一塁に歩くのを見送ったあと立ち上がって笠原にボールを返球した。
そのとき阿部は笠原に向けて何かジェスチャーを送った。
投球についてのアドバイスか、次のバッターに対する軽い指示か、あるいはランナーについてか。

それがどんな仕草だったかは一瞬のポーズだったのと、
カメラのアングルがやや阿部の上半身をアップ気味に撮っていたので判別までは出来なかったのだが、
それよりも、阿部がボールを笠原に返球し、そのあとすぐにそのジェスチャーを笠原に向けてやり始めた瞬間、
笠原はその阿部のジェスチャーに目もくれず、
ボールを受け取ったと同時に例によってクルっと後ろに向き直ってしまったのだ。

これには阿部も、うな垂れるように首をかしげるしかない。
マスクをしていたので阿部の表情までは判らなかったが、
その首のかしげ方には明らかにタメ息がまじっていた。
そのあと阿部がマウンドに向かうことはなかったので、
どういったレベルのメッセージだったかはおおよそに予測は立つが、
その回はどうにか無失点で乗り切った笠原も、回をまたいだ次の4回裏、
先頭の山田に本塁打を浴び、結局、1回2/3を投げ2安打2四球1失点、
ピシャリと締めて次の投手にバトンを渡したという感じにはならなかった。


7月11日のドームでのタイガース戦でもこんなことがあった。
8回表からマウンドに上がった笠原。
この試合は中盤にタイガースが得点を重ね、
8回に入った段階でタイガースが8対3と5点差をつけていた。
8回、二死から打席に入ったのはルーキーキャッチャーの梅野。
梅野と笠原は同じ福岡工大城東高校の出身。笠原が1学年、先輩らしい。
梅野が今季からタイガースに入団し、この試合で初対決が実現した。

ルーキーでスタメンマスクを任されている以上、
そんな対決も楽しいでいる場合ではない梅野。
もちろん笠原もそれは同じことだが、先にプロ入りし、
6年目迎えている笠原には、高校時代、共に汗を流した後輩との対決は嬉しかっただろうし、
マウンドでの表情も少し笑みをこぼしながらバッターボックスに入る梅野に視線を向けていた。
それでも先輩の意地を見せたい笠原。それは当然のことだろう。

ただ明らかに、笠原のほうが意識しすぎていた。
穏やかに笑みを浮かべている表情とは裏腹に、身体には力が入りまくっている。
1球、2球とカーブが低め高めに大きく外れ、3球目、おもいっきりリキみまくって投げたストレートは、
今までの笠原には見たこともないような力任せの投球フォームで、
これまた笠原の球速では滅多に見ない151キロを表示。
外角に大きくはずれた速球をキャッチした阿部は、
あるで内野手がライナーを横っ飛びするような格好でどうにか捕球。
3ボールとしてしまったことで、表情の笑みにも少し余裕がなくなってきた笠原。
どうにか3ボール2ストライクまで漕ぎつけたのだが、
四球は出したくない気持ちが最後のフォークボールを置きにいかせてしまった。
まったく落ちないフォークボールがド真ん中に入る。
それを見逃さなかった梅野はおもいきりのいいスイングでバットを振りぬき、
打球はレフトスタンド中段へ。
ここではじめてマウンドの笠原は ”やってしまった” の表情になった。

どうにか後続を断つことは出来たが、次の9回表のマウンドでも先頭の上本に初球のストレートを本塁打された。
次の大和には2球目をレフト線へ2ベース。ここでマウンドを今村に譲って降板。

プロの世界に入って、高校時代、大学時代の先輩後輩や旧友、
ライバルとの初対決を楽しむのは心情的にはすごく理解できる。
力が入るのも解るし、抑えたい気持ちも解る。

ただ、そういうことである。

これを悪いといっているのではない。
こういうことが、象徴としてある、ということ。
マウンドで、自分の投球だけになってしまっているように見える。
そう見えることがけっこうある。

昨シーズンだったか、金本知憲氏が笠原に対して非常にいい評価をしていた事があった。
「球に力があり、向かっていく投球で、球児のようになれる可能性を感じる」。
ものすごい褒め言葉だが、一流の打者にそう評価されているのだから、能力が高いことは間違いないのだ。
高校からの入団とはいっても、もう6年目。一軍のマウンドも随分経験している。
原監督が高い評価を与えるように、いい結果も出している。
もうひとランク上がったマウンド捌きを身につけ欲しい。
ゲームの流れに呑まれるのではなく、流れを整えられるような冷静なマウンド捌き。
制球など課題も多いだろうが、共に磨きをかけて、20代の中継ぎ投手を牽引する立場になって欲しい。
もっともっとレベルアップしてもらいたい存在だ。


大竹の故障が、当初発表されていた状態よりも、意外と長引くのではないかという報道が出ている。
古傷でもある右肩らしいから、無理は出来ないだろう。
一昨年、後半にきて杉内が故障で離脱し、そこでシーズンを終えたのを思い出すが、
現在、杉内が健在でマウンドに上がっているのを見ると、大竹もここで無理をせず、
先を見据えたほうがいいように思う。
どこまで戻っているかは先日のファームでの一試合だけだから分からないが、菅野が還ってくる。
2試合も続けて驚くような投球をしているのだから、次がどんな結果であっても、
澤村にはもうラストスパートに向けローテーションの一角を担ってもらわなければ困るだろう。

そして杉内、小山、内海。
結局、6人目、昨日の久保のところで投げるべく、
本来、登板するべき役割の6番目の先発投手に、
原監督はまたしても頭を痛めなければならないのだ。

ただ、もうこの5人が動かぬことは間違いないのだから、
あとはひとり、活きの良さそうな、あくまでも贅沢は望まずに、
活きの良さそうな、くらいの期待で、若い投手をつぎ込んでくれると、
ファンとしては非常に嬉しいし、胸も躍る。

例えば松本竜也。例えば田口麗斗。例えば平良拳太郎。

ここまで来たら、もう誰が投げてもそんなには変わらないということで、
原監督! ここはもうご愛嬌ということで如何でしょう?