さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

雀右衛門さんを想う

2013年01月02日 | 歌舞伎座以外の歌舞伎



父を主人に頼んで、娘と初芝居に。

演舞場の初春大歌舞伎の演目は、お正月らしいおめでたい演目と
大のファンだった四世中村雀右衛門一周忌追善狂言があり、
ご子息の芝雀丈と吉右衛門丈との「傾城反魂香」を拝見し、
おとくの相手役をたてた細やかな気配りに在りし日のおとうさまが懐かしく思いだされた。

劇場ロビーには、文化勲章をかけられて穏やかに笑っておられる
雀右衛門さんの遺影と当り役とされた演目の写真が飾られていたが、
私の中では「金閣寺」の雪姫が一番想い出に残っている。

今でも胸に焼きついているのは、「二人椀久」の松山や仁左衛門丈の襲名時の「廓文章」の夕霧
今は亡き富十郎さんや芝翫さんら人間国宝揃い踏みみたいな
「野崎村」のお染の可憐で美しかったこと♪

ご高齢になられてからも娘役やお姫さまが素敵に似合う方でした。