先日の朝日新聞に自動車の車体などに炭素繊維を用いるという記事が載っていた。炭素繊維とは、重量比90%が炭素原子であるという繊維で、軽くしかも結合が強い。先日述べたように(9/6参照)、炭素原子は原子番号が低く軽い原子である。原子の大きさは原子の種類によってそれほど変わらないので、原子番号が小さい原子から作られる物質ほど軽い。また、炭素と炭素との間の結合は極めて強い。
自動車を製造するのはBMWであるが、炭素繊維のシェアは日本が世界一であるらしい。炭素繊維をプラスチックスの中に取り込んだ炭素繊維強化プラスチックス(CFRP)は、鉄よりも強くしかも軽い材料である。問題はその価格で、これまで飛行機や競走用自動車には用いられてきたが、BMWは一般向けの乗用車にも導入しようとしている様である。
CFRPはナノテクノロジーとは無関係であるが、ナノ粒子、カーボンナノチューブ、で強化したカーボンナノチューブ強化プラスチックス(CNRP)は、CFRPより数倍強くしかもその比重がCFRPの25-30%と言われている。カーボンナノチューブでの炭素間の結合はきわめて強いが(9/8参照)、カーボンナノチューブの両端がプラスチックスを構成する分子と結合してプラスチックスの分子が互いに滑らないようにしてしまう。残念ながら、CNRPはCFRPよりさらに高価である。
CNRPはすでにゴルフクラブに使用されている。フォードは2001年ころCNRPを自動車に用いるよう計画したが、未だ研究段階の様である。ロッキードはこれをベアリングや戦闘機に利用しようと計画している。すでにCNRPを用いた翼の先端部分を、CFRPを用いるより安価に製作する方法を開発したとしている。
アメリカでは、国立研究所だけではなく大学の研究者も軍から資金援助を受けることが多い。それらの成果が直ちに発表されない場合もあるようだ。また、企業も軍を相手にしている限り価格競争が熾烈ではないだろう。しかしながら、その間に養うノウハウは貴重なものであろう。
自動車を製造するのはBMWであるが、炭素繊維のシェアは日本が世界一であるらしい。炭素繊維をプラスチックスの中に取り込んだ炭素繊維強化プラスチックス(CFRP)は、鉄よりも強くしかも軽い材料である。問題はその価格で、これまで飛行機や競走用自動車には用いられてきたが、BMWは一般向けの乗用車にも導入しようとしている様である。
CFRPはナノテクノロジーとは無関係であるが、ナノ粒子、カーボンナノチューブ、で強化したカーボンナノチューブ強化プラスチックス(CNRP)は、CFRPより数倍強くしかもその比重がCFRPの25-30%と言われている。カーボンナノチューブでの炭素間の結合はきわめて強いが(9/8参照)、カーボンナノチューブの両端がプラスチックスを構成する分子と結合してプラスチックスの分子が互いに滑らないようにしてしまう。残念ながら、CNRPはCFRPよりさらに高価である。
CNRPはすでにゴルフクラブに使用されている。フォードは2001年ころCNRPを自動車に用いるよう計画したが、未だ研究段階の様である。ロッキードはこれをベアリングや戦闘機に利用しようと計画している。すでにCNRPを用いた翼の先端部分を、CFRPを用いるより安価に製作する方法を開発したとしている。
アメリカでは、国立研究所だけではなく大学の研究者も軍から資金援助を受けることが多い。それらの成果が直ちに発表されない場合もあるようだ。また、企業も軍を相手にしている限り価格競争が熾烈ではないだろう。しかしながら、その間に養うノウハウは貴重なものであろう。
日経○○といった雑誌も傾向が色濃く出ている。人々に必要な情報を届けようとするのではなく、賛否両論に分かれるような記事を書く。ネットとの情報競争の末に、ネット端末化して死滅してしまうのではと危惧する。
とにかく出版VSネット的視点はでデマゴーク的であり、人々は色々な情報に繋がることのできる人間が優位に見えるが、自分のシガラミのネットワークに引き釣り回されて自分自身を見失っている人のほうが急増中に思える。ネットワークはそれ全体から自身を切断しないと、別経路からコンタクトが来る。こういった社会は、博打打がいうように引き際が肝心になる。