ナノテクノロジーニュース

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太陽光発電の効率はどこまで

2011-10-08 | 日記
シリコンのほかにも色々な半導体がある。炭素やシリコンは周期律表の4番目にあって、IV族元素と呼ばれている。その手前のIII族元素とその一つ先のV族元素を結合させたIII-V族化合物は半導体である。III族元素が持つ3個の電子とV族元素が持つ5個の電子が4本の結合の手を埋めてしまう。そのほかに、有機半導体と呼ばれる半導体の性質をもつ高分子が多く見つけられている。

現在多く用いられているアモルファスシリコンを使った太陽光発電パネルに対して、UNI-SOLAR社が発売しているような(10/6参照)薄膜状パネルを用いた太陽光発電が第二世代太陽光発電と呼ばれる。薄膜太陽光発電パネルにはシリコンのほか化合物半導体や有機半導体が用いられる。

ナノ粒子の特性を用いることによって(10/6参照)、第一世代や第二世代の太陽光発電パネルより発電効率上昇が期待され、第三世代の太陽光発電と呼ばれている。UNI-SOLAR社の製品は、第三世代の製品と呼んでもよいかもしれない。

下の図は、Razykov達(Solar Energy 85 (2011) 1580)が評価した発電効率と価格との関係である。今後のさらなる発展が期待される。