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Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

キク きく 菊

2021-10-16 | みんなの花図鑑
秋を代表する菊の花は、皇室の紋にも使われている日本を象徴する花のひとつです。
私が今までに撮りためた菊の名の付く写真を織り交ぜて菊について考察します。

<菊 キク科キク属 我孫子市民農園で撮影>



菊は竹、梅、蘭と並んで四君子と呼ばれ愛されてきました。四君子とは、竹、梅、菊、蘭の4種を草花のなかの君子と称えた言葉です。君子とは徳が高く品格のある人という意味。菊は四君子に含まれるほど、美しく尊い花として扱われていました。

<大輪菊 管物(くだもの) 山陽メディアフォーラムで撮影>



菊(キク)の花言葉は「高貴」「高尚」。
真直ぐに伸びた茎の先に凛として花を咲かせる姿は美しく高貴でもあります。

<風車ギク(洋菊) キク科キク属 山陽メディアフォーラムで撮影>



パスポートや五十円硬貨にも印字され、国会議員のバッジにも菊がモチーフとされていることなどからも、現在でも菊が日本人にとって重要な花として扱われていることがわかります。

<アスター(蝦夷菊) キク科エゾギク属 ジョイフルホンダで撮影>



観賞用の菊が中国から日本に伝わった平安時代以降、日本でも高貴な花として宮中から大衆へと菊の文化が広まり、江戸時代には盛んに品種改良が行われました。

<マーガレット(木春菊) キク科キク属 柏の葉公園で撮影>


菊は大きく分けると中国などから江戸時代に入ってきたキク「古典菊」と、欧米で生み出され日本に入ってきたキク「洋菊」に分かれます。

<ピンポンマム(洋菊)キク科・キク属(クリサンセマム属) 北総花の丘公園で撮影>



菊には沢山の種類があり、分類の仕方もいくつかありますが、大菊・古典菊・小菊・その他の菊に分かれます。

★大菊
花の直径が18cm以上のもので、花型によって「厚物」、「管物」、「広物」に分けます。

<大菊 厚物(あつもの) キク科・キク属 山陽メディアフォーラムで撮影>



★古典菊
江戸中期に各地の殿様の保護奨励によって地域独特の発展を遂げた菊の総称で、昔の地名で呼ばれています。
(嵯峨菊、伊勢菊、肥後菊、江戸菊、美濃菊、奥州菊)

<イソギク(磯ギク)キク科キク属 山陽メディアフォーラムで撮影>


★小菊(山菊)
山菊とも呼ばれる小輪の菊で、花型も丁字、平弁、サジ弁など変化が多く、花色も豊富で、極めて丈夫です。

<ノジギク(野路菊) キク科キク属 万葉植物園で撮影>



★ポットマム(洋菊)
ポットマムとは、1950年代にアメリカで矮性園芸品種として育成された鉢植えのキク(マム)を指します。
(ガーデンマム・スプレーマム・ピンポンマム・エクセレントマム)などがあります。

<スプレーマム(洋菊)キク科キク属 柏の葉公園で撮影>



菊の漢字は散らばった米を1ヶ所に集めるの意で、菊の花弁を米に見立てたものです。
菊は”究極、最終”を意味し、一年の一番終わりに咲くことから名づけられました。

<シュッコンアスター(宿根アスター)キク科シオン属 北総花の丘公園で撮影>



高貴な花として日本人に長く愛されてきた菊の花。和菊だけでなく洋菊も含めて様々な色や形の品種があり、花きの生産では人気ナンバー1の花です。
農林水産省 平成30年(2018年)花木等生産状況調査(令和3年5月公表)より 

1位 キク  614億円(17%) 
2位 洋ラン 353億円( 6%) 
3位 ユリ  202億円( 5%)
4位 切り枝 180億円(5%) 
5位 バラ  164億円(5%) 

<ガザニア(勲章菊) キク科ガザニア属 自宅で撮影>



◆キク科キク属でない菊
キク科だがキク属ではないのに「菊」の名が付いている花や、キク科でもないのに「菊」の名が付いている花も多くあります。菊以外の花が少なかった頃の日本人は輸入された花を見た目で「菊」と名付けやすい傾向があったことがわかります。

<マツバギク(麗晃松葉菊) ハマミズナ科デロスペルマ属 大堀川畔で撮影>
松葉菊はキク型の花を初夏を中心に秋まで断続的に咲かせます。菊の名がついていますが、キク科の植物ではありません。



<ヤグルマギク(矢車菊) キク科 セントウレア属 北柏ふるさと公園で撮影>
花を「矢車」に見立ててこの名前があります。矢車は鯉のぼりのてっぺんでくるくる回っている車輪のような部分です。ヤグルマソウとも呼ばれます。



<デイジー(雛菊) キク科ベリス属 柏の葉公園で撮影>
デイジーを「雛菊」と呼びますが、キク属ではなくヒナギク属なので、普通の菊とは違うグループに含まれます。春に咲く花ですが、どうやら最近の園芸品種に季節は関係ないようです。


<シロタエギク(白妙菊)キク科/セネキオ属 あけぼの山農業公園で撮影>
花壇や寄せ植えで良く見かけるシロタエギク(白妙菊)はキク属ではなくセネキオ属です。別名「ダスティーミラー」とも呼ばれます。



<イトバハルシャギク(糸葉春車菊)キク科ハルシャギク属 北柏ふるさと公園で撮影>
コスモスの花を小さくしたような黄色のかわいらしい花を沢山咲かせます。葉が糸のように細いので、このような名前になっているようです。



<シュウメイギク(秋明菊)キンポウゲ科イチリンソウ属 あけぼの山農業公園で撮影>
いけばなで愛される「秋明菊(シュウメイギク)」はキク科でなくキンポウゲ科です。秋に、菊に似た花を咲かせるところからこの名前になったそうです。



<ダンギク(段菊) クマツヅラ科カリガネソウ属 あけぼの山農業公園で撮影>
晩夏から秋にかけて、菊に似た紫色の花が ”段々”になって咲くからこの名前になったそうです。



梅雨時に公園でよく見かける花で、ヤグルマギクを大きくしたような感じで、標準は青紫色です。
<ストケシア(瑠璃菊) キク科ストケシア属 あけぼの山農業公園で撮影>



<エキナセア(紫バレン菊)キク科ムラサキバレンギク属 あけぼの山農業公園で撮影>

花の中心部がクリのイガのように球状に大きく盛り上がり、そのまわりに細長い花弁が放射状に広がります。






















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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (breezemaster)
2021-10-16 19:53:23
こんばんは^^

こんなにたくさんの種類の分別、
私には、まず思いつきません😰😢
仮に、思いついたとしても、こんな風に分類できないです😰😢
そして、たくさんの花たちの写真を揃える作業、
細かさの中に、分かりやすい説明と
Ninbuさんが、知識豊富なのを感じます。

キクと言うと種類が多いのは、知っていましたが、
キク科でも無いのもたくさんあるんですね。
ヤグルマギク、ストケシア、大好きな花だったりします^^;

霧雨が降ったりやんだりのいち日でした。
本格的な秋、スタートでしょうか
体調管理に気をつけてくださいね。
返信する
Unknown (ninbu)
2021-10-16 21:08:41
attsu1さん、こんばんは。
私の事を少し買いかぶりすぎのようで、恐縮してます。
私の知識でなく、全て調べたことを整理しただけなんです。(-_-;)
今回、菊をテーマにしたのは、過去の花を整理しているとバラや
菊の花が意外に多いことに気が付き、テーマに選んだわけです。

テーマにしたものの、菊の種類が多すぎて何から手をつけて良いやら
途方に暮れました。そこで手を付けたのが、花の科名と属名の分類
をやってみたところ、菊と名前が付いても必ずしもキク科キク属で
ないことがわかり、今回のようなまとめ方に落ち着きました。
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Unknown (しいちゃん)
2021-10-16 22:26:01
ninbuさん、こんばんは。

沢山撮られて調べられましたね、素晴らしいですね!!
菊って判別難しいから買った菊で名前が解ってるもの以外はキクで一括りにしています(^-^;
ピンポンマムの色あいが綺麗ですね。
ホントスマホで撮った花だって美しい!!
その通りだと思います。

菊は高貴でも有りますが仏花にもよく使われますよね。
そんなことで売り上げが多い事にも繋がるのでしょうか?
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Unknown (なつみかん)
2021-10-17 06:39:54
おはようございます。
うわぁ、力作ですね!
キク科は難しく、特にいわゆる「菊」は写真に撮るのも難しく、これまで避けていました。
(菊花展などがあってもスルーばかり‥笑)
でも、今回のninbuさんの記事を拝見して、反省いたしました。
この記事を片手に、ちゃんと観察したいと思います。、
しかも記事は普通の記事にとどまらず、キクと名がつく花をたくさん!
園芸種は苦手なので、とても参考になります。
ありがとうございました😊
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Unknown (ninbu)
2021-10-17 10:01:45
しいちゃん、おはようございます。
過去に撮りためた写真を整理すると、新たな発見があるものですね。
一つは、当時は私も若くて元気に行動して、写真を撮っていたのものだと。
二つ目に、写真を分けてみると、自分なりの写真を撮る癖が見つかります。

今回の菊がそうです。菊と言う名前の花を整理していたら、意外にも
キク科キク属でない花が多く、調べてみようという気になりました。
スマホで撮った花でも美しく撮れますが、ブログに投稿される一眼やコンデジ
で撮った花の写真を見ると、どうしても見劣りがしてしまいます。

菊の花がダントツで一位なのは、高貴な花として扱われてきたからこそ、
葬儀やお供えのご用途で使われることが増え、現在では「葬儀の花」と
いうイメージがついてしまったかもしれません。
でも、マムと呼ばれる洋菊の品種も増え、菊の愛好家が増えたからこそ
一番の需要があるのでしょうね。
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Unknown (ninbu)
2021-10-17 10:03:11
なつみかんさん、おはようございます。
しいちゃんへのコメントにも書きましたが、菊と言うとどうしても仏花という
イメージが強く、あえて避けていたきらいがありました。
でも、植物園やホームセンターでマムと呼ばれる鉢植えの美しい菊の花を見て
無意識に写真を撮りためたような気がします。

山野草が専門のなつみかんさんやしいちゃんと違い、花と言う世界では駆け出しの
私から見ると、山野草の世界はカオスの世界にしか見えません。
自分の足で山野に出かけて見つけるか、自分の庭で育てるかのいずれかしか理解
できないと思います。おそらく、私にとって一生かけても理解不能の世界です。(笑)
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Unknown (yurine)
2021-10-17 10:42:37
ninbuさん おはようございます。
沢山の菊、見事です。
私のところには小菊が咲いていますが、これはお墓に持っていけたらいいぐらいの気持ちで植えていますが、沢山咲くときれいですよ。
今年は小さな鉢でもんもり咲かせたいと挑戦しています。
今つぼみがたくさんついています。
菊は花の姿もいいし、香りもいいし。
奥州菊は菊花展でよく見ます。
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Unknown (ninbu)
2021-10-17 14:08:46
yurineさん、こんにちは。
小菊は1本の枝から沢山の小さな花が咲きますね。
確かに小さな花が集まるととても綺麗で豪華になりますね。
鉢植えで咲かせれば、部屋の中でも楽しめていいですね。
私も今回のブログで菊を調べていくうちに菊のファンになりました。
コロナ禍でここ数年見ることのなかった菊花展にも出かけて
みようかなと思っています。
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