Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

5月の花のアルバム(2)

2024-06-22 | みんなの花図鑑

5月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。5月はバラの花の種類が一番多い月で、新緑の季節でもあります。5月は140品種ほどの花木や鳥の撮影できました。毎月恒例の記録として8~9回に分けて投稿します。

 

あじさいのうた 原由子

 

 

見た目が玉ねぎのような南アフリカ原産の球根植物です。玉ねぎのような球根から細く長い葉を伸ばし波打つように垂れ下がり、葉はすべて根出葉です。

球根の中心部から径3mm内外の花茎を15cmほど伸ばし枝先の分かれた先に1~10個ほど花が上向きに咲きます。

6弁の花弁はいずれも同じ形をしていますが、外側の3弁だけが開き、内側の花弁は閉じたままの筒状になります。

アルブカとはギリシア語の「白い」の意味で、花色からきています。フミリスとは、「低い」の意味です。

<アルブカ・フミリス キジカクシ(ユリ)科アルブカ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北海道から沖縄まで日本各地の山野に分布する樹高2~4mの落葉性低木。塩害や大気汚染にも強く道路の中央分離帯などに多く利用されています。

枝葉にイボタロウムシ(イボタカイガラムシ)という虫がつき、オスは体から白いロウ(蝋)を分泌します。

このロウは「白ロウ」とよばれ工業用ロウとしてワックスなどに利用されています。

本種の名前の語源は、カイガラムシの仲間のイボタロウムシという昆虫が樹皮に寄生し、分泌した白いロウ状物質であるイボタ蝋が取れることから。

<イボタノキ(水蝋の木) モクセイ科イボタノキ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

 


スペイン~ポルトガルに分布するアヤメ科アヤメ属の多年草。和名は「スペイン菖蒲(すぺいんあやめ)」で、開花は5~6月頃です。

花の直径は5~6cm程度で、外花被片の基部中央が黄色くなっています。内花被片は萎れ気味です。

<イリス・クシフィウム(スペイン菖蒲:すぺいんあやめ) アヤメ科アヤメ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

 


イギリスで自生している深青色のベル型の花で、森林の中に甘い香りを放ちながらカーペットのように群生で咲きます。

イギリスではこの花は春の訪れを知らせる花として古くから親しまれています。

狭釣鐘形で芳香があり、茎の片方に花が付く為、先の方が垂れ下がって咲くのが特徴です。

<イングリッシュ・ブルーベル キジカクシ科ヒアシントイデス属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北海道南部から九州まで日本各地に見られるアジサイ科の落葉低木。開花は4~6月で、小さな白い花が円錐状になって枝先に咲きます。

旧暦四月(卯月)のころ咲くことから別名卯の花とも呼ばれ、その涼しげな姿は古くから短歌や俳句などにも多く詠まれてきました。

和名は幹が中空であること「空木(ウツギ)」に由来しています。別名の卯の花(ウノハナ)はウノハナウツギの略称です。

ちなみに、豆腐のしぼりかす(おから)をウノハナと呼ぶのは、この白い小花の咲いている姿と似ているからです。

<ウツギ(空木) アジサイ科ウツギ属>
5/22 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

日当たりのよい山野の道端に生える多年草。根生葉は長い柄があり、3~5つに分かれた葉がついています。

花の直径は約2センチで、光沢がある黄色い5枚の花びらが上を向いて開きます。茎や葉の柄に開出毛という、外側に向かって立つような毛が生えているところが特徴です。

名前の由来は、根もとから出る根生葉の形が「馬の足形」に見えることによるとされますが、実際はあまり似ていないという声もあります。

どちらかというと人の手の平の形に近く、最近は、別名である「キンポウゲ(金鳳花)」で呼ばれるほうが多いようです。

<ウマノアシガタ(馬の足形) キンポウゲ科キンポウゲ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

道ばた、土手、林縁 など、いたるところに生えるつる性の日本在来の多年草です。ただし、ただし全国的に見ると減少傾向にあるようです。

全体に思わず顔をしかめたくなるような強い悪臭があり、また有毒で食べられません。夏から秋にかけて、葉わきにラッパをねじったようなかたちの花が次々と咲きます。

果実はぶら下がるようにつき、その姿がまるで馬の首につける鈴のように見えることから本種の名前があります。

<ウマノスズクサ(馬の鈴草) ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ラン科に属する多年草で、日本を含む東アジアが原産地です。春咲き品種と夏咲き品種があり、色彩豊かで繊細な花を咲かせることで知られています。

開花期は4~5月、葉が出てくるとともに花茎を伸ばし十数輪の可憐な花を咲かせます。

地表近くにできる根茎がエビのように曲がって連なっているため「海老根(エビネ)」の名前があります。

<エビネ(海老根) ラン科カランセ(エビネ)属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

たくさんの品種がある植物で、それぞれの品種によって花の色や形、開花時期も様々です。環境に合わせて鉢植え、地植え(庭植え)で育てることができる点も魅力です。

本種は740種があるといわれ、そのうち16種がヨーロッパに、ほかの大部分のものは南アフリカに自生しています。

わが国では、鉢物として40種、50品種くらいが流通しています。繊細な枝に小さな花がびっしりと咲くため、株全体を見るとにぎやかな印象を受けますが、一つ一つの花も可憐で個性豊かです。

<エリカ(品種不明) ツツジ科エリカ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ヒマラヤ地方を原産とするオウバイやソケイの仲間。開花時期は3~4月でオウバイよりやや遅れて咲きます。

花の直径は4~5センチほどでオウバイより大きく、花びらが6~10枚に分裂するため、二重咲あるいは八重咲に見えるのが特徴です。

<オウバイモドキ(黄梅擬) モクセイ科ソケイ属>
5/22 あけぼの山農業公園

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「5月の花のアルバム②」10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「5月の花のアルバム③」に続きます。


5月の花のアルバム (1)

2024-06-21 | みんなの花図鑑

5月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。5月はバラの花の種類が一番多い月で、新緑の季節でもあります。5月は140品種ほどの花木や鳥の撮影できました。毎月恒例の記録として8~9回に分けて投稿します。

 

花占い / Vaundy:MUSIC VIDEO

 


北海道南西部から沖縄まで、日本全国に自生するグミ科の落葉樹。日当たりのよい原野や川原などの水辺に見られます。

開花は4月~5月で、花がびっしりと咲きます。咲き始めの花は白ですが、やがて黄色へと変化します。9~10月頃に赤くて丸い果実(偽果)ができます。

名前の由来は、秋にグミの実ができることによります。グミは口に含んで食べる「含み」を語源とする説、刺を意味する「グイミ」を語源とする説があります。

<アキグミ(秋茱萸) グミ科グミ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 


地中海沿岸に自生するナデシコ科の植物で、細いストライプの入った爽やかなピンク色の花を初夏に咲かせます。

ヨーロッパでは麦畑の雑草として知られるほど丈夫な性質なので、原産地以外にも分布を広げています。

和名のムギセンノウは麦畑に生えるセンノウ、葉がムギに似たセンノウなど由来は諸説あります。

<アグロステンマ(麦仙翁) ナデシコ科ムギセンノウ属>
5/22 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

日本原産のセリ科の多年草。八丈島など伊豆諸島で多く栽培されています。近年、栄養価の高さから健康野菜として見直され、広く認知されています。

秦の始皇帝がその昔、「東方の海中に不老長寿の薬草あり」と使者を送ったとされる言い伝えがありますが、その「不老長寿の薬草=本種」だったと言われています。

本種の名前は、茎葉を収穫しても翌日には新芽を出すほど生育が旺盛な性質に由来します。

<アシタバ(明日葉) セリ科シシウド属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ヨーロッパやアジアを中心に自生するシソ科の多年草です。春の季節になると、紫色や青色などのかわいらしい花をたくさん咲かせます。

日本に自生するジュウニヒトエやキランソウも本種の仲間です。和名は「西洋十二単」ですが、これは本種の花が幾重にも咲く様子が十二単に似ていることに由来しています。

本種は、地面を這うようにランナーと呼ばれる茎を伸ばし、短期間で広範囲に広がることができます。この性質から、庭全体を覆い尽くす可能性があり、他の植物が育つスペースを奪ってしまうことも懸念されます。

<アジュガ(西洋十二単) シソ科キランソウ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

日本全国の山野や木陰に見られるキジカクシ科の多年草。春の新芽は山菜として食用にされます。ただし、果実は球形で熟すと黒くなりますが、有毒です。

開花は4~6月。花は緑白色で長さ2センチ弱の筒状。花の先端は浅く6つに分かれ、葉の脇から鈴をぶら下げたように咲きます。

名前の由来は、太い根茎の形がトコロ(ヤマノイモ)に似ていて、甘みがあることによります。

<アマドコロ(天野老) キジカクシ科アマドコロ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

本種は高さ30~60cm、葉はまっすぐに立ち、茎の先端に1~3輪の花を咲かせる多年草です。

多数の茎が株立ちになり、短く這う根茎からは多数のひげ根が伸びています。 多くが山野の草地や日当たりの良い草地に自生しています。

同じアヤメ属ですが、アヤメ以外の種別にあたるハナショウブやカキツバタを含めて、アヤメと呼称する習慣が一般的に広まっています。

<アヤメ(文目) アヤメ科アヤメ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 


ヒガンバナ科の多年草(球根植物)で、葉や茎はニラの香りがします。和名の三角葱(ミツカドネギ)は、花茎の断面が三角形であることにちなみます。

アリウム類の中では開花時期が早く、春から初夏にかけて、釣鐘状の白地に緑の筋が入った美しい花が無数に開花します。

繁殖力が高く、分球のほか種でも増えて次第に群生し、時には舗装した道路の割れ目などでも開花している姿を見かけます。

<アリウム・トリケトラム(三角葱) ヒガンバナ科アリウム属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 


チリを中心にブラジル、ペルー、アルゼンチンなど南米に60~100の野生種が分布します。

原産地とその花姿から「ペルーのユリ」「インカ帝国のユリ」などの異名があります。

葉は、はじめは茎から新芽を伸ばしますが根元の所でぐるりと反転して育ちます。私たちが見ている葉は実は裏返しなのです。

外側は大きく丸みを帯びた花びら、外側よりも一回り小さな花びらが内側に3枚あり、花びらにはまだら模様、縞模様がついているのが特徴です。

<アルストロメリア(百合水仙) ユリズイセン科ユリズイセン属>
5/22 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

マレーシアなどの太平洋諸島原産で、ショウガ科ハナショウガ属の常緑多年草です。

別名で、レッドジンジャーと呼ばれます。これは、ショウガ(ジンジャー)の仲間で苞が赤いことに拠ります。

赤い花の様に見える長い松笠状の苞をつけます。苞の間から出ている小さい白いものが花です。

この花は小さいことや、すぐに落下してしまうので目立ちません。温室では、苞が一年中付いているので、花が周年咲いているように見えます。

<アルピニア・プルプラタ ショウガ科ハナショウガ属>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

 


イベリスには、大きく分けて2種類があります。秋まきの1年草であるウンベラータやアマラなどと、多年草の本種などです。

本種は、1年草のイベリスとは異なり、横に広がる性質が強い植物です。春には地面を覆うように、白い花の美しい絨毯になります。

小花が集合した純白の可憐な花で、4枚の花弁は外側の2枚が大きく、内側の2枚が小さい花が集まってできています。

<イベリス・センペルビレンス(屈曲花:マガリバナ) アブラナ科マガリバナ属(イベリス属)>
5/2 つくば実験植物園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「5月の花のアルバム①」10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「5月の花のアルバム②」に続きます。

 


紫陽花の季節

2024-06-19 | みんなの花図鑑

梅雨時に雨を受けて咲く紫陽花の花は、梅雨の風物詩です。ブログでも各地域からの紫陽花情報が連日届きます。とても美しい紫陽花ばかりで、梅雨入り前の鬱陶しさも忘れて癒されています。

【Official】花耶『あじさい』

私もあけぼの山農業公園や近隣の紫陽花名所で、撮影してきた紫陽花の写真と共に、紫陽花について考えてみました。



<アジサイ アジサイ科アジサイ属>


アジサイの花は小さな花が集まって、丸い花の形を作っている姿がかわいらしい花です。

<ガクアジサイ「三河千鳥」 アジサイ科アジサイ属>

花のように見える部分は、花びらではなく葉が変形した萼(ガク)と呼ばれるものです。アジサイの花の構造は以下のようになっています。

<アジサイの花の構造> アジサイ情報センターより


1つの花房は、中心付近にあるような小さくて多くの数がある両性花と、その周辺に並んでいる少ない数で大きな装飾花で構成されています。

<アジサイの群生>

アジサイ(ホンアジサイ)は、日本の房総半島から四国の海岸沿いに自生するガクアジサイが改良されて誕生しました。

 

<アジサイ(ホンアジサイ) アジサイ科アジサイ属>

ホンアジサイは国内でみられる最もポピュラーなアジサイです。花序のほとんどが装飾花からなり、手まり咲きとなります。

 

<アジサイ(ホンアジサイ) アジサイ科アジサイ属>

また、ホンアジサイが西洋に渡り、大輪の見事な花を付けるように品種改良され、日本に持ち込まれたものを西洋アジサイといいます。

 

<セイヨウアジサイ 西洋アジサイ系>


一般には、ホンアジサイや西洋アジサイを単にアジサイということが多いようです。

 

<アジサイ(ホンアジサイ) アジサイ科アジサイ属>

自生しているアジサイで日本固有の代表的な品種は、ガクアジサイとヤマアジサイです。

 

<ヤマアジサイ「霊峰の雪」 アジサイ科アジサイ属>

そのほか日本原産のアジサイが海外で改良されて、逆輸入された品種も少なくありません。

 

<ヒメアジサイ「安行四季咲き」 アジサイ科アジサイ属> 

内外で新しい品種がつくり出されていて、いまでは細かく分けると約2000種類にも達しています。

 

<ガクアジサイ「潤水」 アジサイ科アジサイ属>

 

「紫陽花」がどうして”あじさい”と読めるのでしょうか?
あじさいは漢字で「紫陽花」と書きますが、どうして”あじさい”と読めるのか、私は不思議でなりません。調べてみると意外なことがわかりました。

<アジサイの群生>


昔からのあじさいの発音は「あじさい=あづさヰ」でした。「あづ」は小さいものが集まる様子を指しており、「さヰ」は「真藍(さあい)=青」を意味しています。

<アジサイの群生>


つまり、「あづさヰ」は「青い小花が集まって咲いている花」を意味しており、あじさいの見た目に当てはまる名前であるといえるのです。

<アジサイ・額咲き>


では、なぜあじさいは「紫陽花」と、書くようになったのでしょうか。あじさいを漢字で「紫陽花」と書くようになったのは、勘違いが原因だったとされています。

<アジサイ・手毬咲き>


実は、「紫陽花」という漢字を使うようになったのは平安時代の頃。源順(みなもとの したごう)という歌人兼学者が、詩で「紫陽花」と詠んだことがきっかけになったとされています。

<アジサイ・穂咲き>


源順は、中国の歌人である白楽天の詩にある「紫陽花」を、日本にあるガクアジサイと同じものだと判断して詩を詠んだそうです。

<アジサイ(ホンアジサイ) アジサイ科アジサイ属>


しかし、当時の中国にはあじさいが咲いていなかったため、実は白楽天の詩にある「紫陽花」はあじさいのことではなく、別の花だったということが後に判明したのです。(花キューピットより)


<ガクアジサイ「三河千鳥」 ガクアジサイ系>
愛知県の奥三河原産です。名前の由来は貝殻のような花弁が反り返って雄蕊が長く、千鳥の足に似ていることから。


アジサイの名所と言えば全国各地にある「アジサイ寺」を思いつきます。アジサイ寺は、日本各地に点在する境内にアジサイの花を多く植えている寺院の愛称です。梅雨時の古寺に彩りを添えるため、観光の目玉にもなるところも多いようです。

 


<ナデシコガクアジサイ(撫子顎紫陽花)ガクアジサイ系>
ガクアジサイの品種の一つで、装飾花のふちがギザギザしているのが特徴です。ナデシコの花に似ていることから、この名前がつきました。


なぜアジサイは寺院に多く植えられているのでしょうか?
私も前から疑問を持っており、調べてみました。諸説あるようですので、代表的なものをご紹介します。

 

<テマリテマリ(手鞠手鞠) 西洋アジサイ系>
てまりてまりという名前も可愛らしい西洋アジサイは、加茂花菖蒲園で交配されたオリジナル品種です。両性花はなく、装飾花のみが咲く品種です。


(理由その1)
アジサイは日本が原産国なので日本の気候・風土に馴染みやすく、また半日陰にも比較的強いことから、うっそうとした樹木に覆われた寺院の境内でもきれいな花を咲かせるからです。

 


<ヤエカシワバアジサイ(八重柏葉紫陽花) アメリカ産アジサイ自生種>
北米原産の八重花種です。Snow Queenともいわれ、花期の後半赤く色づくことがあります。ドライフラワーにも加工されます。


(理由その2)
その昔、お寺は戦いの拠点になることが多々あったので、水に恵まれていることが条件になります。つまり古いお寺は水に縁が深く、紫陽花が生育する条件が整っていたからです。

 



<ウズアジサイ(渦紫陽花) ガクアジサイ系>
ガクアジサイがウイルスに侵されたものが園芸品種として定着しました。鰐片が内側にまるまって渦を巻くように見えることに見立てた名前です。


(理由その3)
4月8日の「灌仏会(かんぶつえ)」、つまりお釈迦様の誕生日には、アマチャの行事がとりおこなわれますが、アマチャは紫陽花の変種だと言われています。

 



<エンドレスサマー ブラッシングブライド タマアジサイ系>
エンドレスサマーは、剪定次第で見事な花が繰り返し咲き、長期にわたって花を楽しめる品種です。ブラッシングブライドは白い花嫁が頬を染めるという意味です。 


(理由その4)
季節の変わり目で亡くなる人の多い6月に、仏花として簡単に調達できたためです。

 

 


<アナベル アメリカ産アジサイ自生種>
北米に自生するアメリカノリノキの変種を品種化したものです。日本のアジサイに比べると豪華ですが繊細な印象の花です。


シーボルトが愛したアジサイ
シーボルトは日本人医師の育成をする傍ら、日本の風物や植物などを世界に広く紹介したことが知られています。シーボルトは数ある植物の中でも日本の植物であるアジサイを愛したようです。

 



<アスペラ・ストリゴーザ  タマアジサイ系>
中国南部~インド北東部原産のタマアジサイの仲間です。白~白緑色の装飾花がテマリ状に咲く花序が魅惑的です。


彼の著書『日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)』には、彼が日本で知り合った「オタキさん」という女性の名前からつけられたといわれる「Hydrangea otaksa(ハイドランジア オタクサ)」という学名でアジサイが紹介されています。

 



<ダンスパーティー ガクアジサイ系 >
2008年頃から目にするようになったガクアジサイの園芸品種です。すっきりと尖った装飾花は気品があり、貴婦人がダンスを踊っていると見立てた名前です。


ただ、アジサイの学名はシーボルトが命名する以前に「Hydrangea macrophylla (ハイドランジア マクロフィラ)」という名前で発表されていたのでオタクサの名前は認められませんでした。

 



<ハイドランジア・宵の星 ガクアジサイ系>
宵の星はガクアジサイではあるものの、株姿はヤマアジサイに似ています。一般的なガクアジサイに比べて、全体が少し繊細な造りをしていて線が細いです。


ちなみに、ハイドランジアは「水の器・水瓶(果実の形が水瓶に似ていることから)」マクロフィラは「大きな葉っぱ」という意味です。大きな葉をして、水を好むアジサイにぴったりの名前ですね。

 



<ピンクアナベル アメリカ産アジサイ自生種>
アナベルのピンクバージョンです。


アジサイはお祝いや感謝の気持ちを伝えるには不向き?

アジサイの花言葉は「移り気・浮気・冷淡・高慢」などであり、お祝いや感謝の気持ちを伝えるには不向きなように思えます。

 



<スミダノハナビ(墨田の花火) ガクアジサイ系>
スミダノハナビはサカタのタネが発売したガクアジサイの園芸品種です。周りの装飾花が八重になっており、白から次第に青色がほのかに入ります。 花火のように星形の花が飛び出すような形をしています。


しかし、アジサイには他にも花言葉があり、花の色によって花言葉も違います。
白い花:寛容
青い花:辛抱強い愛情
赤い花:元気な女性

など「母の日」にぴったりな花言葉もあり、最近ではカーネーションに代わり、アジサイの鉢植えを母の日に贈る人も増えてきているようです。

 



<ベニガク(紅額) ヤマアジサイ系>
ヤマアジサイの1変種。江戸時代の書物にも記載があり、古くから栽培されています。ガク片の先がやや尖り鋸歯が出ます。白色から日当たりで紅色に変化します。


アジサイについて最後までお読みいただきありがとうございました。


野菜や果物の漢字は難しい ⑧(最終回)

2024-06-17 | みんなの花図鑑

ブロ友さんの投稿を見ると、いろいろな野菜や果物が登場します。

大根、人参、苺などの一部の漢字はわかりますが、大半は漢字が読めないものが多く、悩むことが多々あります。

自分の無知を反省して、今回は野菜や果物の漢字表記について調べてみました。

今回は野菜や果物の漢字表記と写真のあとに読み方を表記しました。まず、写真と漢字表記を見て、読み方を考えていただけるようにしました。

 

 

 

<萌やし・糵(こうじ)>

モヤシ マメ科>

もともと萌やしは固有の名称ではなく、豆類などの種子を発芽させて育てた物の総称でした。ブロッコリーやカイワレ大根、ワラビやタケノコの新芽が該当します。現在はその成長の様子から萌やしの表記として使われるようになっています。

もうひとつが「糵」です。なかなか見かけることがない難しい文字で、こうじ・げつとも読みます。草冠の下に「𠂤・つちくれ」と「辛・しん」、1番下に米編といった成り立ちをしています。

米編の文字に分類されていて、読み方にある通りお米などを発酵させたこうじの意味も持っている文字です。元々は穀類などの種子を発芽させた物の総称を差していました。

 

 

 

 

<柚子>

<ユズ ミカン科カンキツ属>

ゆずは漢字で「柚子」と表記されます。 中国でゆずの木は「柚(ユウ)」、果実は「柚(ユ)の実(ズ)」と呼ばれます。

それが日本に入ってから「柚子(ゆうずい)」という言葉に変わり、その後「柚子」に変化したと考えられています。 また、ゆずは古来より食酢として利用されていました。

 

 

 

 

<茘枝>

<ライチ ムクロジ科レイシ属>

新鮮な生のライチは冷凍品とは比べ物にならない程香りが強く、味に深みがあります。 中国では古くは強壮剤として用いられ、またライチの種子は漢方薬の「レイシカク」として使われています。 

ライチの語源は中国語の呼び名である「茘枝(リーチー)」を音読みしたもので、属名であるレイシもこれに由来します。

 

 

 

 

<辣韮の花>

<ラッキョウ  ユリ科ネギ属>

「辣韮」の語源は、辣:刺激がある + 韮:ニラ 。「辣」は、辣油(ラー油)、麻辣(マーラー)など辛いものに使われてる漢字です。

実際らっきょうを食べてみると、ニラっぽい風味がしてそこに辛味があるのを感じると思います。

 

 

 

 

<萵苣(ちしゃ)>

<レタス  キク科アキノノゲシ属>

中国ではチシャの総称を萵苣(ウォジュ)と云い、“萵の国から伝わった苣(葉っぱ)”と云う意味の漢字を充てました。 

レタスという呼び名は英名の“lettuce”で、この英語もラテン語“lactuca”に由来し、“lac”は乳のことで、切ると乳状の粘液が出ることから連想して名付けられました。

 

 

 

 

 

<檸檬(ねいもう、どうもう)>

<レモン ミカン科ミカン属>

檸檬(ねいもう、どうもう)はミカン科ミカン属の柑橘で、インドが原産とされています。

檸檬(ねいもう、どうもう)というものは中国の生薬名で、そこに英語のlemonの音を当てて「檸檬=レモン」になったということでした。檸檬をレモンと読むのは当て字だったのです。

 

 

 

 

 

<蓮根の実>

<レンコン  スイレン科ハス属>

レンコンは漢字で「蓮(ハス)」に「根」と書くため、根の部分だと思われがちですが、実際は茎のことです。 この茎の部分に栄養がたまって膨らんだものがレンコンなんです。 

そのため食用となるこの茎の部分を「レンコン」、植物全体を「ハス」と呼ぶのが一般的とされています。

れんこんには多数の穴が空いており、先が見通せるため「将来の見通しが良くなるように」という願いが込められ、古くから縁起の良い食材とされています。 

 

 

 

 

 

<黄緑珊瑚(きみどりさんご)>

<ロマネスコ アブラナ科・アブラナ属>

日本でのロマネスコという名前は、イタリア語での呼び名である Broccolo Romanesco(ブロッコロ・ロマネスコ、ローマのブロッコリーの意)に由来します。

未成熟のつぼみと花梗が緑色のカリフラワーに似ており、その形状からサンゴに見立て「黄緑珊瑚」とも称されま

 

 

 

 

<山葵>

<ワサビ  アブラナ科ワサビ属>

ハートの形をした葉が「葵」の葉とよく似ていて、山の中の清流に生えることから「山葵」と書きます。 木の根元などに地面を占めるほど群生することからこの字が当てられました。

 

 

 

 

<蕨>

<ワラビ 蕨 ウラボシ科ワラビ属>

「蕨」の漢字の成り立ちは「艹」草冠と「厥(ケツ)」です。「厥」は縮んで曲がるという意味。若芽がそんな姿をしているところから出来た漢字のようです。

ワラビとゼンマイ、どちらも先端がくるくると巻いているイメージです。その違いはその先端部分にあります。先端が3つに分かれているのがワラビ。先端が分かれていないのがゼンマイです。



野菜や果物の漢字は難しい①~⑧ 全80品種の野菜・果物を最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 


野菜や果物の漢字は難しい!⑦

2024-06-15 | みんなの花図鑑

ブロ友さんの投稿を見ると、いろいろな野菜や果物が登場します。

大根、人参、苺などの一部の漢字はわかりますが、大半は漢字が読めないものが多く、悩むことが多々あります。

自分の無知を反省して、今回は野菜や果物の漢字表記について調べてみました。

今回は野菜や果物の漢字表記と写真のあとに読み方を表記しました。まず、写真と漢字表記を見て、読み方を考えていただけるようにしました。

 

 

 

 

<火焔菜:かえんさい>

 

<ビート ヒユ科フダンソウ属>

ビートは別名「テーブルビート」とも呼ばれ、炎のような赤い見た目から「火焔菜(かえんさい)」という和名も持っています。 ビーツの名前の由来は、ケルト語の「赤い色」という言葉が語源とされています。

 

 

 

 

<瓢箪>

 

<ヒョウタン ウリ科ユウガオ属>

瓢箪(ヒョウタン)の語源は、「瓢」がお椀、「箪」がお皿(もともとは竹でできたものを指していたようです)。

「論語」雍也編に「賢なるかな回や 一箪の食 一瓢の飲」とあり、瓢で飲み物を飲み、箪で食べ物を食べる、ということでワンセットで語られるうち、いつしか瓢を「瓢箪」と呼び習わすようになったようです。

 

 

 

 

<蕗>

 

<フキ  キク科フキ属>

形声文字(艹(艸)+路<音符>)。音符の「路」は、道の意味。「艹(くさかんむり)」と組合せ、道の傍らに自生する「ふき」の意味を表します。


 

 

 

<芽花椰菜:めはなやさい>


<ブロッコリー  アブラナ科アブラナ属>

ブロッコリーの和名「めはなやさい」に、この難しい漢字が当てはめられたようです。芽が集まって花のようになっている食べ物なので感覚的には納得です。

ただ「椰」という漢字、これは椰子の木を表す文字なので、なぜブロッコリーに使われているのか、謎は残ります…。

 

 

 

 

<糸瓜の花>

 

<ヘチマ  ウリ科ヘチマ属>

ヘチマはたわしになるほどの繊維質の実をつけるので「古くは「糸瓜」とよばれました。

やがて「い」が抜けて「と瓜」になり、「イロハ‥‥」の「ヘ」と「チ」の間にあることから「ヘチマ(へち間)」となりました。

 

 

 

 

<菠薐>

 

<ホウレンソウ  ヒユ科ホウレンソウ属>

ほうれん草はペルシア地方(現在のイラン)で栽培され、アジア、中国を経て日本に伝わったと言われています。 

「菠薐(ホウレン)」とは中国語で「ペルシア」のことであり、ペルシアからきた草ということから、「ポーレン」や「ホリン」と呼ばれ、「ほうれん」の発音に変化していったそうです。

 

 

 

 

<檬果の花:もんかの花>

 

<マンゴー  ウルシ科マンゴー属>

檬果という漢字は、マンゴーの音に似た檬=もん、果=かという中国語を当てたと言われています(諸説あり)。

 

 

 

 

<水菜>

 

<ミズナ アブラナ科アブラナ属>

「水菜」の名前の由来は、かつて肥料を使わず畑の畝(うね)に水を引いて栽培していたことによります。 

京都では「八百屋の店先に水菜が並び始めると冬も本番」といわれます。 京野菜を代表する青菜であることから、地方によっては、京菜(きょうな)とも呼ばれます。

 

 

 

<茗荷>

 

<ミョウガ  ショウガ科ショウガ属>

お釈迦様の弟子である周利槃特(しゅりはんどく)は、物忘れをする名人で、自分の名前も覚えられない人でした。

そこで釈迦は名前を書いた名荷(名札のこと)をかけさせましたが、彼はそのことさえも忘れてしまいました。 

その槃特が亡くなり、墓から生えた植物に茗荷という名前が付けられました。そこから、茗荷を食べると物忘れをすると言う俗説が生まれました。

 

 

 

 

<舐瓜:てんか>

 

<メロン ウリ科キュウリ属>

「メロン」の原産地はアフリカ・中近東・インドといわれていますが、そこを中心に西方へ伝わった品種が「メロン」、東方へ伝わった品種が「瓜」と呼ばれ広がりました。

これが、メロンが「西洋系」と「東洋系」に分かれた発端です。そういったことで、中国に伝わった東洋系のメロンが「甘味がある瓜」ということで「甜瓜」と表記されました。

メロンは果物と思っている方が多いかもしれませんが、メロンはウリ科に所属する野菜です(スイカもウリ科です)。

 

 

<野菜の漢字表記はなぜするの?>

野菜の漢字表記には、言葉の視覚的な表現だけでなく、その野菜の文化的な意味や価値、料理を通じて伝えたいメッセージをより深く理解するための一助となるという目的があります。

たとえば、生菜(サラダ)という表記を見ることで、サラダが持つ新鮮で健康的なイメージを思い出し、日本の食文化の中でのその位置を再確認することができます。

また、野菜の漢字表記には、その野菜の意味や見た目が反映されているものや、当て字にもほどがあるものなど、さまざまな由来や語源があります。

野菜を表す漢字は常用漢字表にあれば漢字で、なければひらがなで書きます。学術的な場合はカタカナで書きます。

 

「野菜の漢字表記は難しい!⑦」、10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「野菜や果物の漢字は難しい!⑧(最終回)」に続きます。

 

 

 

 

 


野菜や果物の漢字は難しい!⑥ 

2024-06-13 | 

ブロ友さんの投稿を見ると、いろいろな野菜や果物が登場します。

大根、人参、苺などの一部の漢字はわかりますが、大半は漢字が読めないものが多く、悩むことが多々あります。

自分の無知を反省して、今回は野菜や果物の漢字表記について調べてみました。

今回は野菜や果物の漢字表記と写真のあとに読み方を表記しました。まず、写真と漢字表記を見て、読み方を考えていただけるようにしました。

 

<葱>

 

<ネギ  ヒガンバナ科ネギ属>

語源は「根葱(ねぎ)」で、 ”根(ね)を食用とする 葱(き)(ネギの古名)” の意味から。

 『葱(ソウ)』は、葱(ねぎ)を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、艹(植物)+怱(空気が突き抜ける・中空の)=葱(中空の植物。葱。ねぎ)です。

 

 

 

 

 

<鳳梨の花:あななすの花>

 

<パイナップル  パイナップル科アナナス属>

中国や台湾では「鳳梨」と書いてパイナップルを指すことから、日本でもこの難しい漢字が使われるようです。

パイナップルの頭についているグリーンの部分が鳳凰の尾羽をイメージさせることから「鳳」という文字が入るそうです。

 

 

 

 

 

<胡荽:こえんどろ>

 

<パクチー セリ科コエンドロ属>

日本へは10世紀以前に中国から渡来し、江戸時代にはポルトガル人が伝えたので、ポルトガル語のcoentroからコエンドロとよばれるようになったようです。

1990年代ごろから、エスニック料理店の増加とともに、生食する葉を指して「パクチー」(タイ語)と呼ぶことが多くなりました。

 

 

 

 

 

<甘蕉:かんしょう>

 

<バナナ  バショウ科バショウ属>

バショウ科バショウ属の植物…すなわち「芭蕉」の甘い食べ物だから、「甘蕉」=バナナです。俳聖・松尾芭蕉の家には「芭蕉」が植えられていたそうです。

 

 

 

 

 

<白菜の花>

 

<ハクサイ  アブラナ科アブラナ属>

ハクサイの語源は中国の〈白菜:パイツァイ〉をそのまま日本語読みしたものです。

葉は、お互いに抱き合うように重なり合い、大きくなるに連れて軸の白い部分が太く伸びるため日本では「白菜」と呼ばれるようになりました。

 

 

 

 

 

和蘭芹:おらんだせり>

 

<パセリ  セリ科オランダゼリ属>

パセリの和名は「オランダセリ」。このオランダという国名を表す「和蘭」に、「芹」という食べ物が合わさって「和蘭芹」となります。

 

 

 

 

 

<果物時計草:くだものとけいそう>

 

<パッションフルーツ  トケイソウ科トケイソウ属>

パッションフルーツの和名が「くだものとけいそう」だからです。トケイソウ(時計草)科の植物で果物を実らせるから「果物時計草」なのです。

ちなみに時計草の英訳がパッションフラワー、その果実ということでパッションフルーツだそうです。

 

 

 

 

 

<万寿果:まんじゅか>

 

<パパイヤ  パパイア科パパイア属>

「まんじゅか」と読んで、中国ではこの漢字でパパイヤを指すそうです。中国語で「万寿」は長寿のことで、「果」はフルーツのこと。「パパイヤ」は、長寿につながる健康的な食材といった扱いだったようです。

 

 

 

 

 

鹿尾菜>

 

<ヒジキ  ホンダワラ科ホンダワラ属>

「ひじき」を漢字で書くと鹿尾菜」。見た目が鹿の黒くて 短いしっぽに似ているところからきていると、江戸時代に書かれた「本朝食鑑」に記載されています。

 

 

 

 

 

<甘唐辛子の花

 

<ピーマン ナス科トウガラシ属>

16世紀に日本に「唐辛子」が伝わりましたが、当時の日本人の認識では「唐辛子は辛い食べ物」というものでした。

その後、明治時代になって「唐辛子」の仲間である「ピーマン」が伝わりましたが、その味が、唐辛子とは違い辛くなかったことから、「甘唐辛子」と呼ばれるようになりました。
 
同じ辛くない唐辛子で「獅子唐辛子(ししとうがらし)」がありますが、これは先端が獅子舞の顔に似ているということが由来です。現在「獅子唐辛子」は、「シシトウ」と呼ぶのが一般的になりました。 

 

 

 

 

 

<火焔菜:かえんさい>

 

<ビート  ヒユ科フダンソウ属>

ビーツは別名「テーブルビート」とも呼ばれ、炎のような赤い見た目から「火焔菜(かえんさい)」という和名も持っています。

ビーツの名前の由来は、ケルト語の「赤い色」という言葉が語源とされています。

 

 

<野菜の漢字表記はなぜするの?>

野菜の漢字表記には、言葉の視覚的な表現だけでなく、その野菜の文化的な意味や価値、料理を通じて伝えたいメッセージをより深く理解するための一助となるという目的があります。

たとえば、生菜(サラダ)という表記を見ることで、サラダが持つ新鮮で健康的なイメージを思い出し、日本の食文化の中でのその位置を再確認することができます。

また、野菜の漢字表記には、その野菜の意味や見た目が反映されているものや、当て字にもほどがあるものなど、さまざまな由来や語源があります。

野菜を表す漢字は常用漢字表にあれば漢字で、なければひらがなで書きます。学術的な場合はカタカナで書きます。

 

 

「野菜の漢字表記は難しい!⑥」、10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「野菜や果物の漢字は難しい!⑦」に続きます。


野菜や果物の漢字は難しい! ⑤

2024-06-11 | みんなの花図鑑

ブロ友さんの投稿を見ると、いろいろな野菜や果物が登場します。

大根、人参、苺などの一部の漢字はわかりますが、大半は漢字が読めないものが多く、悩むことが多々あります。

自分の無知を反省して、今回は野菜や果物の漢字表記について調べてみました。

今回は野菜や果物の漢字表記と写真のあとに読み方を表記しました。まず、写真と漢字表記を見て、読み方を考えていただけるようにしました。

 

 

<玉葱の花>

 

<タマネギ  ヒガンバナ科ネギ属>

和名であるタマネギの由来は、文字通り鱗茎が玉のように大きくなる葱のなかまという意味からきています。玉ねぎの語源は英語の(onion)、ラテン語で真珠を意味する(unio)に由来します。

 

 

 

 

<青梗菜の花>

 

<チンゲンサイ  アブラナ科アブラナ属>

様々な呼び名がありましたが、1983年に農林水産省が流通の混乱を防ぐために青軸のものを「青梗菜(ちんげんさい)」と名称統一を行いました。 梗(軸・茎)が青い菜という意味が由来です。 

軸が白いものは 「白菜(パクチョイ)」だが、「白菜(ハクサイ)」と 紛らわしいため、「広東白菜」「白梗菜」と呼ばれています。

 

 

 

 

<唐辛子>

 

<トウガラシ  ナス科トウガラシ属>

「唐辛子」の漢字は「唐から伝わった辛子」の意味ですが、歴史的に、この「唐」は漠然と「外国」を指す語とされます。

 同様に南蛮辛子(なんばんがらし)、略した南蛮という呼び方もあります。「鷹の爪」は唐辛子の総称ではなくて、一栽培品種の名です。

 

 

 

 

<冬瓜>

 

<トウガン  ウリ科トウガン属>

トウガンは夏が旬ですが漢字では「冬瓜」と書きます。名前の由来は、貯蔵性がよく冬まで保存できるからと言われています。

 

 

 

 

 

<玉蜀黍の花>

 

<トウモロコシ  イネ科トウモロコシ属>

玉(=美しい)、蜀(外国の)、黍(穀物の「きび」)、つまり、外国からやって来た玉のように美しい黍(きび)というのが、中国で「とうもろこし」を指す言葉の由来だそうです。

ちなみに日本語の「とうもろこし」は、唐の国のもろこしを語源とする和名。これに、中国での漢字表記「玉蜀黍」がそのまま当てられた食べ物ということです。

 

 

 

 

<赤茄子(あかなす)の花>

 

<トマト  ナス科ナス属>

赤茄子(あかなす)はトマトの旧称で、トマトのことを指します。 赤茄子という名前の由来は、トマトがナス科ナス属の野菜だからです。 トマトには、赤茄子のほか「珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)」という別名もあります。

 

 

 

 

<茄子の花>

 

<ナス  ナス科ナス属>

ナスは「為す」「成す」の意味で、実がよくなることに由来します。 『和名抄 (平安時代中期に作られた辞書)』では「茄子は、中酸実 (なすび)の義なり、その実少しく酸味あればなり」という説を紹介しています。

 

 

 

 

<韮の花>

 

<ニラ ヒガンバナ科ネギ属>

古名はカミラ(加美良:古事記)、コミラ(古美良:本草和名)、ククミラ(久君美良:万葉集)と云われていました。

また、ニンニクの古名の“オオミラ”に対してニラを“コミラ”と称していたようで、これらの呼び名が簡略され“ミラ”となり、それが転訛して“ニラ”となりました。

 

 

 

 

<人参の花>

 

<ニンジン  セリ科ニンジン属>

ニンジンは漢字で書くと「人参」ですが、もともと日本でニンジンと呼ばれていたのは、漢方薬の「朝鮮人参」のことでした。

 朝鮮人参は根が分かれて、「人」の形のようであったので、「人参」という名前になったといわれています。

 

 

 

 

<大蒜・忍辱>

 

<ニンニク  ヒガンバナ科ネギ属>

「大蒜」は中国から伝わりましたが、中国での読み方の「大蒜(タースアン)」と呼んでいたといわれます。

日本名のニンニクの語源ですが、二つの有力説があります。 一つは、その強い匂いからきたという説で、ニホヒニクム(匂悪・匂憎)が縮まってニンニクになったとするものです。 

もうひとつは、がまん(忍辱)という仏教用語から出たとするもので、こちらが通説になっているようです。

 

 

<野菜の漢字表記はなぜするの?>

野菜の漢字表記には、言葉の視覚的な表現だけでなく、その野菜の文化的な意味や価値、料理を通じて伝えたいメッセージをより深く理解するための一助となるという目的があります。

たとえば、生菜(サラダ)という表記を見ることで、サラダが持つ新鮮で健康的なイメージを思い出し、日本の食文化の中でのその位置を再確認することができます。

また、野菜の漢字表記には、その野菜の意味や見た目が反映されているものや、当て字にもほどがあるものなど、さまざまな由来や語源があります。

野菜を表す漢字は常用漢字表にあれば漢字で、なければひらがなで書きます。学術的な場合はカタカナで書きます。

 

 

「野菜の漢字表記は難しい!⑤」、10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「野菜や果物の漢字は難しい!⑥」に続きます。


野菜や果物の漢字は難しい!④

2024-06-07 | みんなの花図鑑

ブロ友さんの投稿を見ると、いろいろな野菜や果物が登場します。

大根、人参、苺などの一部の漢字はわかりますが、大半は漢字が読めないものが多く、悩むことが多々あります。

自分の無知を反省して、今回は野菜や果物の漢字表記について調べてみました。

今回は野菜や果物の漢字表記と写真のあとに読み方を表記しました。まず、写真と漢字表記を見て、読み方を考えていただけるようにしました。

 

<馬鈴薯の花>


<ジャガイモ ナス科ナス属>

諸説ありますが「馬鈴薯」は中国から伝わってきた呼び方で、じゃがいもの形が「馬につける鈴」の見た目によく似ていたことから、この名で呼ばれるようになったのだそうです。

また、じゃがいもは、17世紀の初めに、ジャカルタを経由して日本へ伝わりました。「ジャカルタから来たいも=じゃがたらいも」がなまって「じゃがいも」になったとも言われています。

 

 

 

 

 

<生姜の花>

 

<ショウガ  ヒルガオ科サツマイモ属>

大陸からミョウガとともに持ち込まれました。 その際、香りの強いほうを「兄香(せのか)」、弱いほうを「妹香(めのか)」と呼びました。

「せのか」→「せーのが」→「しょうが」。「めのか」→「めよが」→「みょうが」に転じたと言う事です。

 

 

 

 

 

<西瓜の花>

 

<スイカ  ウリ科スイカ属>

「西瓜」の漢字は中国語の西瓜(北京語:シーグァ)に由来し、「すいか」という日本語発音も広東語の「サイクワァ」が訛り転化したものです。 中国の西方(中央アジア)から伝来した瓜とされるため、この名称がつきました。

 

 

 

 

 

<清正人参の花>

 

<セロリ  セリ科オランダミツバ属>

加藤清正という人が日本にセロリを持ち帰ってきたことから「清正人参(きよまさにんじん)」とも呼ばれているのだそうです。(諸説あり)

 

 

 

 

 

<薇>

 

<ゼンマイ  ゼンマイ科ゼンマイ属>

名前は「銭巻き」に由来し、渦巻き状のかたちを「銭」にたとえたものです。

 

 

 

 

 

<空豆・蚕豆の花>

 

<ソラマメ  マメ科ソラマメ属>

ソラマメは『蚕豆』や『空豆』と書かれていたりします。 『蚕豆』の方は、さやが蚕のまゆに似ているから、『空豆』はさやが空に向かって実るから・・・と言われているそうです。

 

 

 

 

 

<如月菜(きさらぎな)の花>

 

<タアサイ アブラナ科アブラナ属>

「如月菜(きさらぎな)」の葉っぱが最初に日本に入ってきたのは、1940年ごろ。2月ごろに収穫が多いので「如月菜」と名づけられ、関東北部から東北南部に定着しました。

 

 

 

 


<大根の花>


 

<ダイコン  アブラナ科ダイコン属>

日本最古の正史である「日本書紀」には、「於朋花(おほね)」の名で記され、その言葉が大根(おおね)に転じ、さらに音読みとなって現在の「だいこん」と呼ばれるようになったのが名前の由来です。

 

 

 

 

 

<大豆の花>

 

<ダイズ  マメ科ダイズ属>

だいずは漢字で「大豆」と書きます。 大豆より大きい豆は他にもありますが、日本でこの名がついたのは『大いなる豆』の意味からのようです。

ここでいう「大いなる」は一番大切という意味で、昔の日本では、一番最初に生まれた女の子に「大姫(おおひめ)」と名付けるのと同じく、一番目の豆として「大豆」と呼ばれたと言われています。

 

 

 

 

 

<筍>

 

<タケノコ  イネ科タケ亜科タケ類>

「筍(たけのこ)」という漢字は、“竹かんむり”と“旬”の字でできています。「一旬」という言葉があり、これには「10日間」という意味があります。

そんなところから「筍」という漢字は、「一旬で竹になる」という言葉が由来とされています。

「筍」という字は、一旬(いちじゅん、10日間)で竹になることが由来といわれています。

 

 

 

<野菜の漢字表記はなぜするの?>

野菜の漢字表記には、言葉の視覚的な表現だけでなく、その野菜の文化的な意味や価値、料理を通じて伝えたいメッセージをより深く理解するための一助となるという目的があります。

たとえば、生菜(サラダ)という表記を見ることで、サラダが持つ新鮮で健康的なイメージを思い出し、日本の食文化の中でのその位置を再確認することができます。

また、野菜の漢字表記には、その野菜の意味や見た目が反映されているものや、当て字にもほどがあるものなど、さまざまな由来や語源があります。

野菜を表す漢字は常用漢字表にあれば漢字で、なければひらがなで書きます。学術的な場合はカタカナで書きます。

 

「野菜の漢字表記は難しい!④」、10品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「野菜や果物の漢字は難しい!⑤」に続きます。


ブログ歴4年の振り返り

2024-06-02 | 日記

私は8年前の2016年3月から始めたみんなの花図鑑を経て、2017年6月にブログのスタートをし、現在に至っています。途中3年ほどの休止期間がありますので、実質4年のブログ歴になります。

<クレマチス・アンドロメダ> 5/2 つくば実験植物園

普段、何気なく見過ごしていた花や風景、それに出来事でもブログに書けるかもしれないと考えると、見方や受け取り方が変わってくるものです。

<クレマチス・胡蝶> 5/2 つくば実験植物園

さらに、記事に書くために視点を変えたり、深く掘り下げたり、他と結びつけたりすることで頭の体操にもなり、ブログはとても優れたツールだと思っています。

<クレマチス・コロナ> 5/2 つくば実験植物園

また、ブロ友さんの記事を見る事により、自分の知らなかった世界の出来事や、物事の見方や考え方を知り、技術・手法や知見を深められるメリットもあります。

<クレマチス・源氏車> 5/2 つくば実験植物園

4年もの長い間ブログを続けてこられたのも、ブロ友さんからの学びに加え、多くのリアクションやコメントを頂けたからと感謝しております。

<クレマチス・天塩> 5/2 つくば実験植物園

反面、知らず知らずのうちに他のブロ友さんのブログのレベルの高さに追いつこうと、私自身のスキルを顧みず、少し背伸びをしすぎたような気がします。

<クレマチス・桜貝> 5/2 つくば実験植物園

日常の行動記録や花だけの世界でなく、取り上げるジャンルも絞り切れず、ずいぶん間口を広げてしまいました。

<クレマチス・面白> 5/2 つくば実験植物園

また、本来は日常の行動記録や、出会った花の記録として楽しむつもりが、いつの頃からか、ブログに投稿することが目的化してしまいました。

<クレマチス グリーン・パッション> 5/2 つくば実験植物園

私のブログは週2回ほどの投稿間隔ですが、撮影した写真の整理やブログ作成、ブログの巡回など、それなりの時間をかけています。

<クレマチス・美佐世> 5/2 つくば実験植物園

それに加え、健康維持のため週4回のテニスや、週1回の卓球などのスポーツも続けています。

<クレマチス・カザグルマ> 5/2 つくば実験植物園

人生の終盤を迎える中、今までのやり方でブログを続けていると、健康維持のためのスポーツや大切な家族との生活、終活のための活動にかける時間が疎かになる不安もあります。

<クレマチス・センニンソウ> 5/2 つくば実験植物園

今後は家族との生活、健康維持のためのスポーツ、終活のための時間を大切にしながら、自分の身の丈に合ったスタンスで、引き続きブログを続けていこうと思います。

<クレマチス・ソルダルノシチ> 5/2 つくば実験植物園

今後は、投稿間隔やリアクション数、フォロワー数なども気にすることなく、マイペースでブログに関わっていこうと考えています

<クレマチス・ジリアンブレイズ> 5/2 つくば実験植物園

そのために、今回から他の多くのブロ友さんがしておられるように、ブログのリアクションボタンを非表示にしました。

<クレマチス・ともしび> 5/2 つくば実験植物園

これまで私のブログに訪問され、リアクションやコメントをいただいた皆様には心より感謝申し上げます。

<クレマチス・ネリーモーザ> 5/2 つくば実験植物園

今後のブログは、撮った写真の整理ができた時や、思い立った時に自分の想いを気ままに綴ってみようと思います。

<クレマチス・銀河> 5/2 つくば実験植物園

私のブログの更新も不定期で、投稿間隔が長くなるかもしれません。私のブログ投稿に気づかれた折にでも、覗いていただけたら幸いです。

<クレマチス・ビーズジュビリー> 5/2 つくば実験植物園

ブロ友のみなさんのところには、これからも訪問させていただこうと思いますが、訪問間隔が不定期になることをお許しください。


4月の花のアルバム ⑧(最終回)

2024-05-31 | みんなの花図鑑

4月に出会った植物の花や鳥の写真を整理してみました。4月に入ると桜を始めとして春の花が一斉に咲きだし、140品種ほど撮影できました。毎月恒例の記録として8~9回に分けて投稿させていただきます。

今回も、3月の花のアルバム同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

リラの花咲く頃~唄 岸 洋子 (日本NHK紅白歌合戦出演者)

原産地は北アメリカで、海外から日本へやってきた帰化植物です。1941年に京都市伏見区向島で採集された記録が最初とされています。

春から初夏にかけて高さ30~50cmほどの茎を地表から立ち上げて、枝分かれしたそれぞれの先端に淡い紫色の花を多数咲かせます。

名前は海岸に生えるランに似た花をつける植物として名がついたウンラン(海蘭)の仲間であることと、線形の葉がマツの葉に似ていることから名づけられたようです。

<マツバウンラン(松葉海蘭) ゴマノハグサ科ウンラン属>
4/19 北柏ふるさと公園



青森県から屋久島まで分布しており、太平洋側の内陸部に多く生息しています。

花は純白で、清楚な感じです。各花弁の基部はわずかに黄緑色がかっています。長さ10〜14mmで、唇弁と側弁の中央から基部にかけて細い濃紫色の条が入ります。

丸っこい形の花と葉が可愛らしいスミレです。葉は先がとがりハート形に近く、形が丸いことから名が付けられました。

<マルバスミレ(丸葉菫) スミレ科スミレ属>
4/17 アンデルセン公園

丘陵から山地の林内や岩場に生える落葉低木。枝先に3枚の葉が輪生することから、その名が付けられました。

開花の時期は4月から5月頃で、鮮やかな紅紫色の花が咲きます。花の直径は約3~4センチで、花びらが5つに裂けて開きます。

雄しべは5本。実は長さ約0.7~1.2センチの円柱形で、7月から9月頃に熟すと5つに裂けて種を出します。

<ミツバツツジ(三葉躑躅) ツツジ科ツツジ属>
4/17 アンデルセン公園

日本固有種の野菊のミヤマヨメナの品種で、古くから栽培されています。

通常野菊は秋に開花するのが一般的ですが、ミヤマヨメナは春から初夏にかけて花を咲かせます。

名前の由来には「都を忘れるほど美しい花」という意味を含め諸説あります。

鎌倉時代に承久の乱で佐渡に流された順徳天皇が、この花の可憐さを見て都への思いを忘れることが出来た、という話から名付けられたという説が有名です。

<ミヤコワスレ(都忘れ) キク科シオン属>
4/19 北柏ふるさと公園

平地や低山に見られ、田の周辺や河川敷の肥沃な土がたまった明るい草地に生えています。

長いほふく枝を伸ばして、その先端に新しい株をつけ、マット状の群落をつくります。

花は直径1.5cm前後で、外見はイワチドリに似ていますが、花弁はつながっていて構造的にはキンギョソウに似ています。

黄色と紫色の斑点がありますが、この斑点の入り方は個体によって異なります。

<ムラサキサギゴケ(紫鷺苔) ハエドクソウ科サギゴケ属>
4/7 手賀沼

中国原産の常緑性蔓バラです。アーチやフェンスなど、よりかかるものがあると、自然にどんどん生長します。

日本には、江戸時代に黄色の八重咲き品種が渡来したのが最初です。ほかのバラとは違い、茎にトゲがないため扱いやすく、丈夫で育てやすいバラの一種です。

インド原産の多年草から作られる木香(モッコウ)の香りに似ていることから、名前がつけられました。

<モッコウバラ(木香薔薇) バラ科バラ属>
4/8 近所のお宅


野生の山桜に対して人里の桜ということから「里桜(さとざくら)」とも呼ばれます。

また花の形から「牡丹桜(ぼたんざくら)」とも呼ばれます。

「関山(かんざん)」「一葉(いちよう)」「普賢象(ふげんぞう)」「鬱金(うこん)」などの種類がよく知られています。

<ヤエザクラ(八重桜) バラ科サクラ属>
4/17 アンデルセン公園

エドヒガン(江戸彼岸)の栽培品種で、江戸時代から栽培されています。

春、葉が開く前に、下向きに垂れた枝にたくさんの濃桃色の八重咲きの花を咲かせます。

遠藤桜、仙台八重枝垂、仙台小桜、平安紅枝垂とも呼ばれます。

<ヤエベニシダレザクラ(八重紅枝垂れ桜) バラ科サクラ属>
4/10 あけぼの山農業公園


室町時代、太田道灌が農家で蓑を借りようとすると、娘が蓑の代わりにヤマブキの枝を差し出しました。しかし道灌は意味がわからず、腹を立てて雨の中を帰って行きました。

その晩、道灌は近臣から『後拾遺和歌集』(1086年)にこんな歌があると教えられました。「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき」(八重のヤマブキは雄しべが花弁に変化し、雌しべも退化したもので、実がならない)

娘は、「お貸ししたくとも蓑ひとつなく申し訳ない」(実がならない=蓑は一つもありません)と山吹に例えて花を差し出したのである。

道灌は己の無知を恥じ、その後、歌の道に精進するようになったそうである。この時代、すでに八重のヤマブキがあったことが、この逸話からわかります。

<ヤエヤマブキ(八重山吹) バラ科ヤマブキ属>
4/19 近所の雑木林


春から初夏に開花するキク科の一年草。花びらの形は矢車に似て放射状に広がっています。

青、白、ピンク、紫系濃淡、黒、ダークレッドなど、花色がとても豊富な草花です。

本種はハーブの一種で、ハーブ名(英名)では「コーンフラワー」と呼ばれ、古くから薬用、食用、染料用、観賞用として利用されています。

また、ドライフラワーでも楽しむことができます。茎をつけたまま、直射日光の当たらない風通しの良い部屋に花を下にして天井や壁に吊り下げておきます。

数日~1週間程度でドライフラワーになります。

<ヤグルマギク(矢車菊) キク科ヤグルマギク属>
4/19 北柏ふるさと公園


日本原産の常緑低木で、本州の福島より南~沖縄まで広く分布します。ヨーロッパには1838年に入ってきたという記録が残っており、今では世界で広く栽培されています。

冬、球状にまとまった白っぽい花がたくさん咲き果実が付きます。果実は翌年5月頃に黒く熟します。

漢字で書くと「八つ手」です。ちなみに「八つ」は数を表しているのではなく「多い」という意味のようです。

<ヤツデ(八つ手) ウコギ科ヤツデ属>
4/18 あけぼの山農業公園

日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の日陰になる藪などに生育します。

花期は4-5月。枝先に複散形花序をつけ、小花序に少数の白色の5弁花をつけます。花序の下の総苞片はあり、小花序の下にある小総苞片は下を向きます。

果実は細長く、上部がふくれ、下部が細まり、隆条に上を向く刺毛があります。和名の由来は葉が人参に似て、やぶに生え、別名はヤブジラミに似て果実が長いことから。

<ヤブニンジン(藪人参) セリ科ヤブニンジン属>
4/17 アンデルセン公園


北海道から九州の低山や丘陵地に普通に生える落葉の低木です。美しい山吹色の花が咲くので『万葉集』にも詠まれるなど、古くから観賞されてきました。

日が当たったときのきらめくような美しさや、満開時の黄金の滝が流れるような姿が魅力的です。この花の色を元にしてヤマブキ色が出来ました。

シロヤマブキと混同されることがありますが、本種とシロヤマブキは別属の植物で、本種は花が5弁(シロヤマブキは4弁)、葉が互生(シロヤマブキは対生)であることで、容易に区別できます。

<ヤマブキ(山吹) バラ科ヤマブキ属> 
4/17 アンデルセン公園


西洋なしは16世紀頃からドイツ、イギリスで栽培されはじめ、18世紀のイギリスで代表的品種「バートレット」が発見されます。これが明治初期、日本に伝わりました。

山形県には大正初期に入ったものの、見た目の悪さや栽培の手間から、受粉樹に利用されるだけだでした。

山形県では土づくりから剪定、摘蕾・摘果、収穫、追熟など官民一体となり研究努力を進め、1985年頃までに生産体制を確立させました。

現在、本種を栽培しているのは、世界中でもフランスでの絶滅寸前に苗が持ち込まれた日本だけで、そのうちの約8割が山形県で栽培されています。

<ラ・フランス バラ科ナシ属>
4/17 アンデルセン公園

ヨーロッパ生まれの落葉花木です。日本には明治時代中期に渡来しました。寒さに強く、北海道を中心として北国の代表的な花木として知られています。

花の咲く時期は春、主に4月~5月で、枝の先端に房状に付け、芳香があります。花色は代表的な紫色をはじめ、白、淡いピンク、淡い紫などがあります。

一般に親しまれている本種の名称は英名で、日本で呼ばれているリラという名称は、フランスでの名称です。和名は紫丁香花(ムラサキハシドイ)です。

<ライラック(紫丁香花:ムラサキハシドイ) モクセイ科ハシドイ属>
4/28 柏の葉公園

幾重にも重なる花びらがふんわりと開く、魅力的な花姿の春の球根花です。

八重咲きで豪華な花姿が人気ですが、咲き方の種類がとても豊富で一重咲きで花びらがフリルのようになっているものや、半八重咲きのものなどもあります。

名前は、葉っぱが「カエルの足」に似ていること、また湿地帯に生息することから、ラテン語の「rana (カエル)」 から来ています。

<ラナンキュラス(花金鳳花) キンポウゲ科・キンポウゲ属>
4/15 自宅


中国の揚子江下流域を原産とするバラ科の落葉樹。明治時代末期に渡来し、各地の庭園や公園に植栽されてきました。

開花は4~6月で、新葉の展開と同時。ウメに似た直径4センチほどの花が、6~10輪ずつ枝先で円錐状に集まって咲きます。

主張し過ぎない清楚な白い花が茶人に好まれ、茶庭に使われることが多く、茶道の祖である千利休にちなんで名付けられました。

<リキュウバイ(利休梅) バラ科ヤナギザクラ属>
3/27 泉自然公園


人類が食した最古の果物で、起源は約8000年前とされています。日本では明治時代から栽培が始まりました。

栄養価が高く、食べやすいため、世界中で好まれています。欧米では「一日一個の本種は医者を遠ざける」といわれてきました。

木は落葉高木で、日本の栽培種を放任栽培すると高さは8メートルmにもなります。

花期は4-5月で、白い5弁花が開花します。8-11月にかけて果実が実り、収穫されます。

<リンゴ(林檎) バラ科リンゴ属>
4/17 アンデルセン公園


バラ科サクラ属の園芸品種。江戸時代初期頃から名前が知られています。


東京府江北村(現・東京都足立区)の荒川堤で栽培されていた品種で、真桜の影響がみられる品種です。

ソメイヨシノと同時期に咲き始め、花の時期に緑褐色の葉が出始めます。花柄が短いために、幾つかの花が小さな房のようになります。

<ワシノオザクラ(鷲の尾桜) バラ科サクラ属>
4/17 手賀沼

4月の花のアルバム①~⑧ 全126品種の花、野鳥、昆虫を最後までご覧いただきありがとうございました。

次回は「5月の花のアルバム」を2024年6月上旬に投稿予定です。次回もご覧いただけると、とても嬉しいです。