聖なる国 日本

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聖なる国 日本 前書き

2023-10-26 | パワースポット

書籍版の 「聖なる国 日本」です。

 

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 私は、古い歴史や神社が好きで全国各地を巡ってきた。日本を何周も周り1000㌔超の運転も多かったが、不思議と神社を周れば周るほど元気になっていくのであまり苦ではなかったりする。行程を変更して気になる所があれば立ち寄り、旅の途中で情報が飛び込んでくれば行ってみる。同じ場所でも何度か行くと雰囲気がまた違う。そんな風に好奇心の赴くまま日本全国を巡りながら「聖なる国 日本」というブログを書き綴ってきて16年が過ぎた。

 

日本という国は歴史が深く周る度に発見があり、おぼろげながら見えてきた日本の神聖さや興味深いことを一冊にまとめてみようと、「聖なる国 日本」というブログの書籍化をすることにした。

歴史や神道の専門家という訳でもなく、本は読むのが専門で書いたことなど無かったが、分からないまま素人なりに書きはじめた。最初は、ブログの様に聖地・パワースポットの紹介などをする旅行記のつもりで書き始めたのが、いざ書き進めていくとイメージしていたものとは全く違う内容になっていった。

 

ジャンルで言えば、古代ミステリーロマン風に書かれている。民俗学の伝承なども纏めつつ、日本列島の歴史を遡り、忘れ去られ謎となってしまった事や、封印されてしまった事柄なども解きながら一冊の本にまとめた。

 

日本の神々は、西洋人が考えた全知全能の神のイメージとは全く趣きが違う。

 

私達の祖先や始祖を神として祭ったのが神社であり、ブッダ、空海、イエス、関羽など、偉人や聖人を神として祭る様に、過去、実際に人として生きてきた八百万の始祖たちを後世の人々が「神」として祭ったものが神社だ。そして本来、亡くなった人は皆、生ある人の味方なのだ。

 

日本には八百万の部族がいて、それぞれ八百万の始祖を祭っていたので海の部族、稲作の部族、製鉄の部族など各部族の象徴が神格化して鎮座されている。そして、人として生きた時代の人格や偉業によってもそれぞれの御神威や神格が備わっていて、その個性に応じて良縁の神、財運の神、国造りの神、旅の安全、安産祈願など御利益があると考えられている。

 

今の私達日本人の血となり肉となり骨となり、この国を造りあげてきたご先祖様の世界を偲び繋がるのはとても素晴らしい体験になった。全国を旅していたつもりでも、実は過去を旅をしてきた様だ。

お参りは「お祖母ちゃんやお祖父ちゃんに合いにゆくつもりで」というが、子どもがやんちゃな参り方をしても、大人が礼儀正しくお参りしても、「よく来たね」と温かい。そんな風に故郷と繋がる様な、ホッとした気分になったり、自分の原点に還り矜持を正す様な、凛とした感覚にもさせて貰える。

 

ただ、各地を周りながら分かるのは、日本の古典ともなった古事記・日本書記に書かれている事とは違い地域によって別の伝承があり、それがつい昨日のことの様に息づいているという事だ。

 

天照大神にも当然、人として生きた時代がある。

 

岐阜県恵那山でお生まれになり、イザナギとイザナミが天照大神の【恵那=(へその緒)を納めた事がそのまま地名の由来となった。

徳島県の八倉比売神社(御祭神=大日霊貴)の古文書には天照大神の葬儀について、「伊魔離神が先導し、葬儀委員長大地主神、木股神、松熊二神(天宇受売・手力男神)が葬儀を行った」と詳細が記さているという。

 

海を超えてやってきた古代渡来人たちの足跡を感じることは多く、それは私達のご先祖さまでもあるが、八世紀に古事記・日本書記が編纂されると、八世紀以前の流れは統合された歴史の中に飲み込まれていき、なかなか伺い知る事が出来なくなってしまった。

 

私は特に、古い歴史が好きなのだが、日本の歴史モノと言えば、幕末や戦国など何百年か前の所謂「チョンマゲ物」ばかりで、せいぜい古くても千年くらい前の鎌倉や平安時代がいいところだ。隣の韓国では二千年前の歴史ドラマや紀元前の歴史ドラマなどザラにあるのに、なんて薄っぺらい歴史なのだろうといつも寂しさを感じていた。

なので、全国各地を周りながら、その起源を探るのも興味が尽きなかった。

この数年、巷では日本の最高神が変わるとまで言われる様になってきた。最初に耳にした時はどういう意味か分からなかったが、全国を周り幾つかの流れによって形成されてきた日本という国の成分を知るにつれ、少なくとも四つの分野を知らなければ、日本は理解できないという事が、なんとなくだが分かってきた。

 

1.古典(古事記・日本書紀の世界)

2.諏訪学

3.縄文

4.スサノオ 

 

その上で、本土日本人・沖縄人・アイヌ人の三系統を知り、初めて朧げな日本の有り様が見えてくる。

例えそれが不格好に見えても、こうした郡生こそが在りのままの日本の姿なのだ。

一つの伝統ではなく、本書では多様性のある歴史や、その起源について様々なことを書いた。ヒミコ、秦氏、ユダヤ、スサノオ、徐福伝説、ピラミッドから、縄文時代まで、記述したのは古代ミステリーらしく荒唐無稽な話しもあり、統一感は無く今更といった話も多い。その統一感の無い世界こそが日本のリアルであり、角度を変えてスポットを当てて日本列島に抱かれてきた様々な人々達を、マイノリティーも含めて取りまとめてみた。

 

一章ごとにテーマが変わっていくが、全章を通じてワイドな歴史のダイナミズムを感じられ、読むことで少しでも価値観が広がって頂ければ幸いに思う。

 

 

~「古事記・日本書紀には無い深淵な世界観の古代ミステリーロマンとしてお読み下さい。」

 

書籍版 【聖なる国 日本】幻冬舎

 

 


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