自動車メーカー、ブランドの名称の多くはシンプルに創始者の名前からとったものが多い。たとえば、フェラーリ(Ferrari)社の創業者はアルファロメオのテストドライバーだったエンツォ・フェラーリ。一方、フェルッチオ・ランボルギーニはトラクターのビジネスで財を成していたが、エンツォに対してフェラーリ車についての愚痴を述べたところ「君はトラクターでも転がしていればいい」と言われ、それを悔しく思い打倒フェラーリをかかげたカーブランド、ランボルギーニを生みだした。
ドイツのスポーツカーブランド、ポルシェ(Porsche)はダイムラー社の技術部長だったフェルディナンド・ポルシェが設立した「ポルシェ設計事務所」に由来する。ちなみにホンダ(本田技研工業)も創業者である本田宗一郎の名前からとったものである。このあたりは説明不要だろう。“変化球”といえるのがアウディ(AUDI)とロールスロイス(Rolls-Royce)。アウディの創業者はベンツで工場長を務めていたアウグスト・ホルヒ。彼は「ホルヒ」という会社を創業するが経営陣から追放され、「ホルヒ」と同義のラテン語「アウディ」を新しい会社名とする。
一方、ロールスロイスは、ヘンリー・ロイスが作った新しい車をチャールズ・ロールスが販売したことからの命名である。このように、自動車を始め創業者によって多様な理由で名前がつけられている商品は多い。