アンカリングという心理学用語があります。
アンカーとは、船を止めておく錨で、情報を心の奥に沈めておくことを意味します。
その心の中に埋め込まれた情報(アンカー)が、後の判断に影響を与えてしまうことがあります。
たとえば、
本日限りノートパソコン
通常価格150,000円→特別価格98,000円
この通常価格の情報を先に与えて、あとの判断を狂わせます。
買う気はなかったのに、安いと思って、つい買ってしまうこともあるでしょう。
この心理的な方法を、いい人生を送るために自分自身に使う方法があります。
ちょっと紹介しますね。
まず、ネガティブな情報を、頭の中で思い浮かべます。
そして、その情報を潜在意識に埋め込みます。
えっ、と思うかもしれませんが。
親しい友人が亡くなったところを想像します。
友人の葬式に出ている場面も想像しましょう。それを潜在意識に埋め込む。
いつかその友人に会ったとき、何か思うはずです。
友人が生きていたことを嬉しく思うかもしれない。
少なくとも当たり前だとは思わないでしょう。
友人との再会を大事に思いますね。
また、交通事故で自分の腕がなくなったことを想像してみましょう。
どんなにそれが不便か考えてみる。どうやって生活していくのかも想像する。
そして、いま両手が自由に動くことを、あらためて感謝してみる。
僕たちは、今の状態を幸せだと思わない傾向にあります。
しかし、ネガティブなことを思い浮かべることで、今のままでもけっこう幸せなことに気づくでしょう。
このネガティブなことを想像する方法を、ネガティブ・ビジュアリゼーションと言います。
もし、今自分が幸福だと思えないときに、試してみてください。