旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

休日はローカル線で 中尊寺金色堂とあさ開とじゃじゃ麺と 行くぜ東北!

2015-08-19 | 日記・エッセイ・コラム

 「みちのくひとり旅」は、仙台から2日目のスタート。6番手のランナー、06:00発の一ノ関行きに乗車する。
仙台牛系の駅弁を肴に朝から一杯と思っていたけれど、さすがに5時台に売店は開いていなかった。
代わりにサンドイッチをつまんで日本三景松島湾の風景を眺める。海岸を離れるとどこまでも田園風景が広がる。

少々ウトウトしている間に終着の一ノ関が近づく、すでに県境を越えて岩手県に入っている。
いつの間にか車内は高校生で満員、東北の夏休みは短い。生徒たちが改札口を抜けると閑散とする一ノ関駅だ。
少しづつ寂しくなる風景に東北を実感。20分の待合せで更に北へ、7番手のランナーは紫のラインの盛岡行きだ。

平泉で途中下車する。駅前のレンタサイクルを利用すると、鉄道旅行でも気軽に平泉を訪ねることができる。
慈覚大師開山の「毛通寺」は基衡・秀衡の時代が最盛期であったという。浄土庭園が美しい。

「中尊寺」も慈覚大師によって開かれ、初代清衡によって大規模な堂塔造営がされた。
拝観開始時間に合わせて訪れたので、金色堂をゆっくりと見学することがでる。傍らには芭蕉翁が立っている。

盛岡までは90km90分の旅、東北新幹線の延伸開業で盛岡以北は並行在来線として第三セクターに移管された。

車中で "盛岡じゃじゃ麺" 発祥の店を知る。知ったからには興味がそそられる。
少々予定を変更して路線バスにで岩手県庁前の「白龍(ぱいろん)」を訪ねる。折しも正午過ぎで30分の待ちだ。

これが "盛岡じゃじゃ麺" だ。濃厚な肉味噌に、生姜、きゅうり、ネギがトッピングされている。
お好みで酢、ラー油、ニンニクを加えて、モチモチの太麺に絡ませて食べる。美味い。

まずは麺全体に肉味噌が絡むように混ぜないといけない。慣れないとこれが結構大変なのだ。
麺をほぼ食べ終えたら、溶き卵、肉味噌とネギ、スープを入れて "チータンタン" を味わう。これが美味しい。

8番手ランナーはIGRいわて銀河鉄道の八戸行き、青いラインの2両編成は相互に乗り入れる青い森鉄道の車両だ。

駅ビルで仕込んだ地元盛岡の "あさ開" は、やや辛のスッキリした南部流伝承作り大吟醸だ。
山河の風景を楽しみながら、ちびりちびりと八戸まで2時間弱の旅。県境の目時駅からは青い森鉄道となる。

八戸での待ち時間は30分。呑むには足りない中途半端な時間なのだけれど、コンコースに並ぶ幟が興味を引く。

結局 "八戸せんべい汁" を一杯いただく。鶏・醤油味と魚・塩味(この店はサバ)の2種類がある。
野菜やキノコ、糸コンニャクなどを煮込んで、長ネギを散らして食べるのが八戸地方の郷土料理だそうだ。
なかなかいける味。これ、飲んだ後の〆にピッタリだね。

アンカー青森行きは、いよいよ2両編成のワンマンカーとなってしまった。
閑散としていた車内も、浅虫温泉を過ぎてからは下校の高校生を乗せて、18:00、ほぼ満員で青森駅に終着する。
線路はホーム途中で車止めされているけれど、そのままたどると埠頭へと伸びていくのがわかる。
その先には青函連絡船「八甲田丸」が係留保存されていて、今でも乗客と貨車を待っているかの様だ。

今はもうだれも / アリス 1975



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