思考の踏み込み

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寿司6

2014-02-15 00:11:03 | グルメ
さて海外に行った事の無い者は意外と知らないことだが、実は世界には高い食文化を持つ国が思いのほか少ない。

かつて世界の七つの海を制した大英帝国には何故かまともな料理が何もない。

フィッシュ&チップス

衰退しているとはいえ現代の覇権を握るアメリカもまた同じである。

高い食文化圏にいる我々日本人にはこのことはちょっと不思議なようでもある。

世界三大料理といえばフレンチ、中華、トルコ料理だが、これは歴史的な文化圏の範囲を示しているものに過ぎず、内容によるものではない。

ただアングロサクソンのものはともかく、各民族のそれぞれの食文化はどれも面白く味わい深いが、"芸術" の高みにまで達しているモノは限られている。

異論もあるだろうが、それはフレンチ、イタリアン、中華、そして和食。
この四つだけではないだろうか?

中華は惜しむらくはいい "酒" がない。
酒の完成度という意味でも実はそれを有している民族は少ないものだ。

キャビアにはウォッカとされているがそれはロシア人がウォッカしか知らないからに過ぎない。

上質なキャビアには辛口の日本酒かもしくはキレのあるシャンパンの方が合うと思うがこれは余談。
(キャビアなどわざわざ高すぎる対価を払ってまで食べるほどのものでもあるまいと思う。しかし世の美食家気取りの方々はキャビアがお好きなようだ。)

ともかくこれらの食文化の中にあっても和食 (日本食ではなく "和食" ) はトップクラスの内容を持っているといっても言いすぎではないと思う。
( 肉料理と肉の扱い方に関してはまだ発展途上の部分もあるといえるが…)

それは盛り付け一つとってみても明瞭であろう。
あれほどに華美で美しい盛り付けをするフランス料理がなぜどれも白皿ばかりなのか。

北大路魯山人は盛り付けに納得いく皿がないと言って、ついには自分で器を作ってしまったほどの食通だったが、日本人のこの感覚はすでに料理というより芸術そのものである。