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サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

シンフォ二ア/ランクヘッド

2014-10-22 | シングル感想










先日、ランクヘッドのメジャーデビュー10周年記念ツアーの千葉公演に参加してきたわけですが
それはそれでもう凄まじく良くて未だにあの日の熱量やもらった感情を心に留めて生きている現状もあるんですが
その後他会場のセットリストを眺めていると毎回全然違うというか、この曲演ったんかい!っていうのがザラにあるわけです
で、ここまで違うんなら行ける所なら行っときゃ良かったなあとプチ後悔も何度かしたんですけど、
ただ振り返ると千葉は千葉でそこでしか演ってない曲があって
そこでしか生まれなかった熱量が確かにある
それは抽象的なことではなく、具体的に千葉ならではの盛り上がり曲があったという事なんです
他会場のセットリストを見てちょっと羨ましく思うと同時に、「でも千葉だって凄かったよ!」とはっきりと言える気持ちもある
今現在行ってるツアーはそういうツアーであるわけで、素直に他バンドでは中々出来ないツアーをやってて凄いなあ、と思います
だって千葉と埼玉で演奏曲が全然被ってない上に他も同じ仕様ってあんまり類を見ないですよね(笑
今更そういうツアーに参加してきたんだなあ、と感慨深い気持ちになっている今日この頃です。

その千葉公演でライブ会場限定のシングルという事で購入したのが今作「シンフォ二ア」
新曲である表題曲と下北沢旧北口前で演奏されたという小高芳太朗弾き語り音源が4曲も収録されている力作になっています
まず「シンフォ二ア」の方なんですが、これはちょっと色々考え過ぎな人々にとってある種の助けにもなるような
聴いた後肩の力を抜いて素直に笑ったり幸せになろうって思えるような精神救済ソングに仕上がってます

正直私の場合、嬉しいな、ちょっと幸せだなって思ってもその場ですぐ不安になってしまうというか
失ったり嫌われたりその他いろいろこじらせた時の事を考えると素直に笑えない節があります
でもこの曲は、そんな風に複雑に考えたり自己否定に逃げる必要もなく
今自分なりに頑張って生きれてるのなら、生きていくのなら
それだけで救われたって良い、認められたって良い
本当はそんな風に歩いた分だけ頑張った分だけ救われていいはずなんだ、っていう
建て前では表現し切れない奥底に眠っている(はず)の感情を呼び起こさせるような楽曲に仕上がっています
そしてそのテーマ、メッセージを胸に沁み込ませて聴き手としてもちょっと楽になれるような・・・
私個人的にはそういう作用のある楽曲だと思いました。 有り体でも、人並みでも、後ろめたさを感じる必要なんて決してない
そもそも「生きる」ってだけでも脱落者が出る人生をここまで生きてこれてるんだから、何の後ろめたさもなく笑っても許されるんだ―
という、今まで誰かが歌ってそうでその実あんまり歌われてないテーマを堂々と歌い切ったアンセムだと思ってます
キラキラしたアレンジも想いのこもった歌声も、ライブの光景を想起させるサビの歌詞も含めて美しく仕上がってる一曲だなあ、と
そんな風に思える会場限定シングルです。


また弾き語りの音源も良くてですね、「三月」「歌いたい」「はるなつあきふゆはる」「月と手のひら」と
絶妙な選曲の4曲が入ってますが小高芳太朗の声の力強さと気持ちのこもったギターサウンドでもって
バラッド主体なんですが気持ちは熱く聴けるライブ音源になっていると思います
特に「三月」の沁みるように歌われる歌声は是非聴いてみて欲しいですね
MCもちょっと入ってるので臨場感的にもおススメです

このライブ音源は埋め合わせの為に詰め込まれた、っていうよりは凄く大事な瞬間を切り取ったっていう感触になっているので
ライブ音源だからといって軽視の出来ない良い具合の雰囲気を味わえるシングルにもなっていると思います
ある種原曲以上に素の想いが伝わってきたりもする中々の好カップリングだと感じましたね。













今のランクヘッドは一曲一曲を大切にしてるのがよく分かるし
それと同じくらい聴き手の事もしっかりと大切にしているバンドだと思います
冒頭ツアーの事を長々と書いたのは、今のランクヘッドのライブは本当に面白いから是非観て欲しいって気持ちもありました
そしてちょっと気持ちが楽になってそのメッセージ性に気持ち助けられるこのシングルを手にとってみてくれれば。
次のアルバムの核になるべき新曲だと思います。