もちつきうさぎ

ぺったんぺったん、もっちもち!
ハートのおもちつきでスマイル満開なエッセイブログ。

花の江戸子、なにわをゆく 3

2007-01-30 | 旅のおはなし(花の江戸子)
朝、東京を出発して「なにわ」についたのは
どっぷりと日の暮れた夜。

当時はナビなんてものがない時代だから
それこそ地図とにらめっこだ。
「“土地勘がない”って、こういうことをいうんだよなぁ~」
なんて言いながら、西も東もわからないなにわのマチを
迷走していた。

いわゆる「社宅」というヤツにご対面したのは
真夜中だった。
「なんか古くさくってごめんなさい。」
すまなそうな顔をして、暗闇の中、ヌボ~っと建っていた。

次の朝、もう一度行ってみるとその印象は少し変わった。
「社宅」は大阪市内が見下ろせるほどの山の南斜面を
切り開いた広大な敷地の一番てっぺんに堂々とそびえ立っていた。

門をくぐり、
独身寮やグランドなどを右手に見ながら
30度くらいある急な坂道を50メートルほど
上ったところで「社宅」は私たちに
「よう来たな~」と微笑んでいた。

その日の夕方、荷物整理も落ち着いてベランダに出てみると
下で小学校3年生くらいの男の子ふたりが
夕日に向かって「立ち小便」している
うしろ姿が目にはいった。

「なあ~、キムタクって知っとるか~?」
「あ~知っとんで~。キムチとタクアンのことやろ!」
「あはは、おもろいこといいよるな~。」
「ホンマのことやで~。」

「あっ、ほんまや。キムタクや~。」

うわ~小学生が大阪弁で会話している
衝撃的だった。・・・and おもしろかった。

ベランダから見る空は
叫びたくなるほど広い大パノラマ。
沈みゆく夕日は、
赤い絵の具をまき散らしたように染まり
目をあけられないくらい眩しくてデカかった。


暮らしが変わるんだ。・・・そう実感した。









Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドイツ流キレイ術のツボ | TOP | はんなりお江戸紀行~浅草 »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (メル)
2007-01-31 06:11:04
そうかぁ、そうだったのね~。あの社宅、好立地だったものねえ。なくなって、ちょっと寂しいね。
お互い知り合う前、私もすぐ近くで同じ空を見ていたことがあるんだな~と思うと何だか不思議です。

友人も、電車内で初めて女子高生の「大阪弁生トーク」を聞いたときは「こいつらは漫才師か?」とそのおもしろさにぶっ飛んだそうです(笑)。
返信する
Unknown (ニーナ)
2007-01-31 09:55:02
<メルさんへ>
私もぶっ飛びました。(笑)
やっぱり「なにわ」は「大阪人」ぬきには語れませんね~。
花の江戸子は「なにわ」で「おもろい人間」とたくさん出会いました。
これからも乞うご期待!ですわ。
返信する