<勢揃坂~旧鎌倉街道でもあります。>
良く晴れた爽秋の土曜日、
母方の祖母の三回忌の法要に出かけた。
お寺とお墓があるのは、
おしゃれでハイセンスなブティックなどが立ち並ぶ青山。
外苑西通りから少し入ったところにありながら、
一歩足を踏み入れると、
古い井戸があったり、鳥たちのさえずりが聞こえたり…、
えっ!と思うほど、
都会の喧騒を忘れさせてくれる空気に出会うことが出来る。
お寺の入り口前の通りは旧鎌倉街道という古道で、
勢揃坂(せいぞろいざか)ともいわれる。
後三年の役(永保3年-1083)のときに
八幡太郎(源)義家が奥州征伐にむかうとき
ここで軍勢を揃えて出陣したといわれる坂である。
そんな史跡のある場所で、三回忌の法要を済ましたあと、
食事の場に向かって歩き出す。
先頭を歩く私。
坂の下を見渡せば、めずらしく祖母にとっての孫たちが
全員顔を揃えていることに気がつく。
あの子もこの子も・・・。
ふと、
このいとこたちと幼い日、
鎌倉の祖母の家の裏山の道を歩いた日のことを思い出す。
先頭をきってどんどん歩く私のあとを、
幼いいとこをおぶったり、
手を引きながらあとをついてくる祖母。
「○○ちゃんの足は丈夫だね~。早い、早い。」
そういいながらついてくる。
初孫である私は(当然のことながら)
いつも一番年上で・・・、
いつも一番お姉ちゃんで・・・、
それがなんだかつまらなくて・・・。
「小さい子ばかり可愛がるおばあちゃんなんてキライ!」
と、年齢の近いいとこと、
走ってみたり、隠れてみたり、
いつも祖母を困らせるようなことばかりしていた。
でも祖母はいつも笑顔で
フウフウいいながら私たちのあとをついて来るのだった。
「丈夫な足だ。丈夫な足だ。」といいながら・・・。
いじわるしたい自分の気持ちとは裏腹に
いつも追いかけてきてほしい幼い自分がそこにいた。
あのレンゲやタンポポの花を摘みながら上った山道の傾斜に
どこか似ている勢揃坂。
振り向くと、
あの子もこの子も
もう一人前の大人になってあとをついてくる。
秋風のいたずらだろうか・・・?
「丈夫な足だね~。早い、早い。」
微笑みながら、
フウフウいいながら、
きっときっと、
祖母は追いかけて来てくれるだろう・・・。
そんなあのころと同じ淡い期待を抱きながら
坂の下を見ている私がいた・・・。
“どこか似ている勢揃坂”に応援よろしくお願いします。
ふと、祖母を思い出した秋の日でした・・・。
良く晴れた爽秋の土曜日、
母方の祖母の三回忌の法要に出かけた。
お寺とお墓があるのは、
おしゃれでハイセンスなブティックなどが立ち並ぶ青山。
外苑西通りから少し入ったところにありながら、
一歩足を踏み入れると、
古い井戸があったり、鳥たちのさえずりが聞こえたり…、
えっ!と思うほど、
都会の喧騒を忘れさせてくれる空気に出会うことが出来る。
お寺の入り口前の通りは旧鎌倉街道という古道で、
勢揃坂(せいぞろいざか)ともいわれる。
後三年の役(永保3年-1083)のときに
八幡太郎(源)義家が奥州征伐にむかうとき
ここで軍勢を揃えて出陣したといわれる坂である。
そんな史跡のある場所で、三回忌の法要を済ましたあと、
食事の場に向かって歩き出す。
先頭を歩く私。
坂の下を見渡せば、めずらしく祖母にとっての孫たちが
全員顔を揃えていることに気がつく。
あの子もこの子も・・・。
ふと、
このいとこたちと幼い日、
鎌倉の祖母の家の裏山の道を歩いた日のことを思い出す。
先頭をきってどんどん歩く私のあとを、
幼いいとこをおぶったり、
手を引きながらあとをついてくる祖母。
「○○ちゃんの足は丈夫だね~。早い、早い。」
そういいながらついてくる。
初孫である私は(当然のことながら)
いつも一番年上で・・・、
いつも一番お姉ちゃんで・・・、
それがなんだかつまらなくて・・・。
「小さい子ばかり可愛がるおばあちゃんなんてキライ!」
と、年齢の近いいとこと、
走ってみたり、隠れてみたり、
いつも祖母を困らせるようなことばかりしていた。
でも祖母はいつも笑顔で
フウフウいいながら私たちのあとをついて来るのだった。
「丈夫な足だ。丈夫な足だ。」といいながら・・・。
いじわるしたい自分の気持ちとは裏腹に
いつも追いかけてきてほしい幼い自分がそこにいた。
あのレンゲやタンポポの花を摘みながら上った山道の傾斜に
どこか似ている勢揃坂。
振り向くと、
あの子もこの子も
もう一人前の大人になってあとをついてくる。
秋風のいたずらだろうか・・・?
「丈夫な足だね~。早い、早い。」
微笑みながら、
フウフウいいながら、
きっときっと、
祖母は追いかけて来てくれるだろう・・・。
そんなあのころと同じ淡い期待を抱きながら
坂の下を見ている私がいた・・・。
“どこか似ている勢揃坂”に応援よろしくお願いします。
ふと、祖母を思い出した秋の日でした・・・。