もちつきうさぎ

ぺったんぺったん、もっちもち!
ハートのおもちつきでスマイル満開なエッセイブログ。

米屋のヨーコちゃん

2007-09-21 | Dear.友だち
               <彼岸の入り…>
実家近くに越してきて早や2年半。
幼なじみの「ヨーコちゃん」とばったり会った。

私の実家から大きなイヌに吠えられながら坂道を下ると
そこがお米屋さんのヨーコちゃんの家。
距離にして100メートルといったところだが
なかなか会う機会がなかった。

ヨーコちゃんの家はお米屋さんとは名ばかりの
大きな地主さんである。
その三姉妹の長女がヨーコちゃん。

          

幼い頃の私たちは毎日毎日、
それこそ日が暮れるまでよく遊んだ。

遊びはいつも「おままごと」。
でもただのおままごとではない。
土地を確保し、家づくりからはじめる
リアルエステートおままごと」だ!

あるときはダンボールで、
あるときはつみきを重ねて・・・。

いつもヨーコちゃんのつくる家は
おともだちの誰よりもどど~んと大きい家。

一度だけ私は
「どーしてヨーコちゃんはいつもそんなに大きな家をつくるの?」
ときいたことがある。

ヨーコちゃんは答えた。
「だっておじいちゃんが私は跡継ぎだ!っていうんだもん。
 ずーっとここに住まなきゃいけないんだって。」

ヨーコちゃん家の裏には大きな大きな杉の木がある。
ずっとずっとここで大きくなったことをすごいな!と思っていた私。
子どもながらに
そうか、ヨーコちゃんはあの杉の木みたいになるんだな、と思った。

          

あれから○十年!
実家に出産で里帰りしているとき、帰省しているとき、
ことあるごとにヨーコちゃんは「こんにちは~。」とやってきた。

久々の再会も相変わらず
「ヨーコちゃん!」「○○ちゃん!(←私)」

「○○ちゃん、またご主人の転勤とかあるの?」
「う~ん、そうだね。」と私。

「でも私はずっとここにいるから~!」とヨーコちゃん。

あっ、あの幼い頃と同じこと、言ってる。
・・・・ありがとう、ヨーコちゃん。
    そう、私の実家がここにある限りいつでも会えるんだよね。

ヨーコちゃんはずっとずっとこの町にいてくれた。
そしてこれからもずっとずっといてくれる。
・・・・私の大切な幼なじみ。

そんなあたりまえのことに気がついて
あたりまえのことにホッとしている私。

彼岸の入りの日の出来事だった。



日記@BlogRanking (エッセイ部門)
杉の木はなんでも知っている!
      よろしくお願いします。
Comments (2)
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