うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
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さくらジャパンの選手同士が激しく戦った2011女子ホッケー全日本選手権決勝

2011年11月21日 | 団体球技(屋外)
◆第72回全日本女子ホッケー選手権大会・決勝(2011年11月20日 @福井県越前町/越前町立ホッケー場)

ソニー・HC 2(1-1)1 コカ・コーラウエスト
得点者:ソニー)前半16分及川栞、後半31分中川未由希
      コーラ)前半24分小野真由美

※ソニー・HCは、6年連続14回目の優勝


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例年だと、ホッケーの全日本選手権は男女同時開催ですが、今年は男子が11月26日から12月4日まで南アフリカで開催される「チャンピオンズチャレンジⅠ」(上から2番目の大会)に参加する関係で、男女分離開催となりました(なお、男子は12月8~11&18日まで岐阜県各務原市で開催)。福井県越前町で開催された今大会の女子は、4年連続でソニー・HCとコカ・コーラウエストが決勝で顔を合わせる事になりました。

コカ・コーラウエストは全日本選手権ではまだ優勝はありませんが、10月に行われた日本リーグでは悲願の初優勝を飾ってます。一方、ソニー・HCは昨年まで3年連続で国内4冠(日本リーグ、全日本選手権、全日本社会人選手権、国体)を達成してましたが、日本リーグではコカ・コーラウエストに延長戦の末に1-2で敗れた為、偉業が途絶えました。ちなみに、9月の全日本社会人選手権でも両者は決勝で対戦するはずでしたが、荒天の為に中止となり、両チーム優勝として扱われてたので、コカ・コーラウエストは初の国内3冠が懸かってました。一方、ソニー・HCは、この全日本選手権では2006年から優勝しており、大会6連覇が懸かってました。

試合前の降雨の影響で人工芝に水を多く含んでいた今回の決勝。前半開始序盤から、高い位置から激しいプレスを掛けるソニー・HCがボールを支配し、試合の主導権を握ります。前半16分にPCを及川栞が決めて、ソニー・HCが先制。しかし、コカ・コーラウエストも反撃を開始。徐々に試合の流れを手繰り寄せ、前半24分にPCからDF小野真由美が放ったシュートが、GK浅野祥代の足の間を抜けてゴールマウスに吸い込まれ、1-1の振り出しに戻ります。ソニー・HCが内容で完勝した昨年の決勝とは打って変わり、今年の決勝は両チームとも互角の激しい戦いとなりました。結局、前半はこのまま同点のまま終えます。

時折、雹が降るなど、あいにくの天候となった後半。試合の流れはソニー・HCに傾きます。一方、コカ・コーラウエストはロングボールを使った攻撃が機能しなくなり、次第に自陣に押し込まれます。長い時間ボールを自在に動かされてスタミナを消耗し、決定的な場面も幾度か作られます。それでも、体を張って何とか阻止し、時間が進みました。そして、後半31分、ソニー・HCはPCからの連続攻撃から、MF山本由佳理のクロスが相手選手の足に当たってコースが変わり、それをゴール前に詰めていたMF中川未由希が執念でスティックで押し込み、ついに均衡が破れます。その後のコカ・コーラウエストの猛反撃を巧みに凌ぎ切り、ソニー・HCが2-1で勝利。6年連続14度目の優勝すると同時に、日本リーグで敗れたリベンジを果たしました。

この両チームには、日本代表「さくらジャパン」に多くの選手を輩出しております。9月に中国で開催されたアジアチャンピオンズトロフィーに参加した日本代表18名のうち、ソニー・HCは、主将のMF山本由佳理をはじめ、GK浅野祥代、DF村上藍、林なぎさ、MF中川未由希、FW藤尾(旧姓・千葉)香織、佐藤雅子の7人。コカ・コーラウエストは、DF小野真由美、MF駒澤李佳の2人が選出されてます。それだけに、代表選手を多数擁するライバルチーム同士が激しくぶつかって、ハイレベルの試合を繰り広げたのは、代表チームの強化にも役に立ったはずです。来年はロンドン五輪が控えているだけに、これからも両チームには日本女子ホッケー界を盛り上げてもらいたいです。

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