日本料理「宮本」ブログ

千葉市若葉区富田町で里山料理を提供する日本料理店「宮本」店主の日記

土鍋ご飯

2012-05-15 01:21:32 | レシピ

宮本ではお客様一組ごとに土鍋でご飯を炊いてます。写真はあらかぶ(かさごの仲間)と筍の炊き込みご飯。

土鍋でご飯を炊くのを難しいと感じる方が多いと思いますが、慣れれば楽に炊けます。

難しく感じる最大の理由のが、炊飯中に蓋を開けてはいけないという迷信。炊飯中に少しぐらい蓋を開けても釜の中の温度、圧力は変わりません。蓋を開けてはいけないのは火を止めてからの蒸らす時間だけで、火にかけているあいだは何度か蓋を開けて、しっかり中の状態を確認しながら炊き上げましょう。

家庭用のコンロで三合炊きの釜なら、最初から強火で中が完全に沸騰したら中火におとし、水分が少なくなってきたら弱火にして完全に水分がなくなるまで炊きます。中の水分量は蓋を開けて確認しながらでOKです。浸水さえ終わっていれば20分程度で炊きあがります。

要するにほぼ蓋をした状態で水分がなくなるまで炊いて、少し蒸らせばできあがりということです。火加減が強すぎれば米が煮える前に水が蒸発、噴きこぼれなどでなくなってしまいナベ底がこげます。弱すぎると水分が蒸発する前に米が煮くずれてべちゃっとした炊きあがりになります。

イタリアのリゾットなどは芯の残った半生が良いとされてますし、中国ではおかゆとして食べることも多い米食。多少焦げがきつく、硬めでも、水分が多すぎて軟らかすぎと感じても、肩ひじ張らずにその日その日で仕上がりの違いを楽しむのが一番のコツです。

もちろん店では常に一定の炊きあがりで提供してます。