アドオンの気象ソフト、FS Global Real Weather(FSGRW)がバージョンアップされて、X-Plane10.50で上空のタービュランス(揺れ)を再現できるようになったとありました。
今までは揺れの再現があまりなくてちょっと寂しい(笑)思いをすることが多かったのですが、これで本格的な空の雰囲気が出そうで、さっそく寒帯偏西風(ジェットストリーム)の一番風速が激しいところを飛んでみて、揺れを体験してみたいと思います。
今日飛ぶのは英国の北アイルランド、ベルファースト(EGAA)から、スカンジナビア半島の北の方にあるスウェーデンのキルナ(ESNQ)までです。
北アイルランドからスコットランドのあたりでジェットストリームを横切ります。さらにキルナまではジェットストリームの南側で、揺れが予想されます。高度はFL290からFL370まで。スカンジナビア半島に行くとFL310です。
これが今回の飛行ルートです。
ちょっと翌日になってしまったのですが、ジェットストリームのもっと詳しい図を見ると今回飛ぶルートは最も風速の強い部分を横切るようです。
ベルファーストを離陸するところです。
スコットランド上空です。
今日飛んでいるのはA330-243。33700フィートを上昇中ですが、風速は113ノットあり、対地速度は570ノット。結構激しく揺れ始めました。
FL370でかなり揺れるので、FL390に上がってみます。ちょうどジェット気流の最も強いところにさしかかります。
風速111ノット。FL370より激しく揺れます。速度を見ると失速速度が近づいていて、速度が振れると危険です。
外はこんな感じです。
そうしたらいきなり機首がドーンと持ち上げられてオートパイロットが自動的に解除され、いきなり速度が大きく下がりました。赤いテープのところまで速度が落ちています。この後すぐにアルファフロアーが働いてスロットルは自動的にTO/GA。しかしNORMAL LAWは外れず、NORMAL LAWなら絶対失速しないはずだそうなので、確かに失速して大きく高度が下がることはありませんでした。
スティックを前に倒してダイブして高度を落として速度を稼ぎ、スロットルを一度TO/GAに入れてオートスロットルを解除して再びスロットルをCLに戻し、改めてオートパイロットとオートスロットルを入れて危機を切り抜けました。
見るとその頃の風速は119ノット。スコットランドの東方沖です。
やがて風速は120ノットにもなります。猛烈な揺れです。
FL360で水平飛行してみますが、かなり揺れます。風速は112ノットあります。
しかしシェトランド諸島のサンボローを出ると風速は落ちてきて、揺れも収まってきました。ジェットストリームの一番風速の早いところを過ぎたようです。
改めてFL370に上昇してみます。
最初は安定して飛んでいました。
ところがスカンジナビア半島を北上するにつれて再び揺れ始めます。再びジェットストリームに南側から近づいたからでしょう。
北上してジェットストリームに近づくにつれてますます揺れが激しくなります。
FL310まで降りてきましたがまだ揺れています。風速は42ノットまで落ちていますが。
そこでFL250まで降りました。すると全く揺れなくなりました。
キルナに着陸したところです。
というわけで、X-Planeでも本格的に揺れを再現できるようになりました。これはルートと高度の選択が重要になります。
(おわり)