今朝は、クビアカスカシバというブドウにとっては大敵の芋虫退治のための防除作業をしました。ブドウを栽培し始めて11年になりますが、何が厄介かと言って、この虫程厄介な奴はいません。亜主枝の途中を食害されるとそこから先は枯死してしまうのです。主幹を食害されると、樹丸ごとダメになります。他の虫や病気はその年だけのことですが、この虫に掛かると長年育ててきた樹がダメになってしまうので、とても悲しいのです。芋虫なので、食害している現場を見つけて退治すれば良さそうなものですが、私は現場を押えたことがありません。気が付くのは、冬になって剪定作業をしている時に、「アレマ!」「なんじゃこりゃ!」と気付いた時には後の祭りです。
そこで、クビアカスカシバの幼虫が主枝や亜主枝に食入する時期に、フェニックスフロアブルという薬剤の4000倍液を主枝と亜主枝に散布することにしました。この薬剤を散布するのは今年が初めてです。防除の時期が遅いかもしれませんが、折角薬剤を購入しているので暑い最中ではありますが、動力噴霧機を使って散布することにしました。SSを使って簡単に済ませたいのですが、奴らが居る場所は主枝や亜主枝に限定されるので、SSよりも動力噴霧の方が適しているとの判断です。
しかし、実際に防除作業をしてみると暑いのなんの・・・汗だくだくです。先ず防護服のフードが邪魔です。次に、重松の防護マスクも暑さと息苦しさの素です。休み休み作業をしましたが、途中からフードを脱ぎ捨てて、防護マスクはコロナ対策用の不織布のマスクに替えて作業をしたら幾分楽になりました。SS(スピードスプレーヤー)の有難みが良く分かりました。
実は、この動力噴霧機のエンジンが始動できるまでにもひと悶着ありました。この動力噴霧機は、中古で近所の人から買ったシロモノなので、農機具屋さんには相談せずずっと一人でお守りをしています。パーツクリーナーをエアインテイクに吹き掛けても始動しないときは、キャブレータのフロートチャンバーのあたりに燃料タンクから出たサビが沈殿して燃料供給を阻害していることが多いので、分解掃除しました。勿論、この時にもパーツクリーナーは本来の役割を果たします。この修理作業をしているだけでも汗が出るような朝でした。