高田高吹奏楽部 陸前高田市

2011-05-04 23:40:05 | ZARD
http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/h201105/h1105041.html

【陸前高田】震災後、初の演奏会 高田高吹奏楽部

 陸前高田市の高田高吹奏楽部(部員27人)は3日、大船渡市盛町のリアスホール前で、茨城県や盛岡市など五つの市民吹奏楽団による合同演奏会に出演した。同部が震災後に演奏を披露するのは今回が初めて。がれきの中から見つけた自分のトランペットで演奏に臨んだ部員もおり、楽器を奏でる楽しさを再認識した。

 ZARDの「負けないで」の軽快なメロディーが会場に響きわたると、詰めかけた市民約100人から大きな拍手が送られた。

 部長の大和田優那(ゆうな)さん(3年)は「またトランペットを吹けるなんて思ってもいなかった。本当に楽しい演奏でした」と喜びをかみしめた。

 小学5年の時からトランペットを吹き始めた大和田さん。現在使っているのは、14歳の誕生日に両親から贈られたものだ。ずっと部活動で吹いてきた。

 学校に保管していた「宝物」はあの津波で流された。「吹けない状態でもいいから」と父の一夫さん(40)と捜しに出掛け、3日ほどかけてがれきの中から見つけ出した。

 ケースはぼろぼろだったが、中に入っていたトランペットは無事。点検してもらい、手元に戻ってきたのは演奏会前日だった。十分な練習はできなかったがきちんと音が出たうれしさでいっぱいだった。

 家族がいまだ行方不明だったり避難生活を送る部員もいるが、演奏は元気の源。大和田さんは「これから夏の沿岸地区大会に向けて、部員みんなで楽しく演奏していきたい」と目を輝かせた。

【写真=県内外の吹奏楽団員に交じって演奏を披露する高田高吹奏楽部員。大和田優那部長(右から2人目)も久々の演奏を楽しんだ】

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