今日のニュースで大隅良典さんがノーベル賞受賞に決まったという。分野が違うのだが都立大生物卒業の奥様には一、二度お目にかかったことがある、ずっと若いころだ。大隅さんのことはそれほど知らないが、細胞生物学で優れた研究をされていることは聞いていた。永田和宏さんの『タンパク質の一生』でも紹介されていたような。僕と同年であり分子生物の発展期に学問的に育った年代である。僕は曲がり路くねくねで変わってしまったが、彼はオーソドックスな場で切磋琢磨しオリジナルな仕事を目指しての賞であろう。おめでとうございます(知らない方なのに変だけれど)。前述のようによく知らないのでいい加減な想像なのだが、そういう生物の研究の筋として、1)現象の徹底的な観察から、2)メカニズム追求をまず目指す、3)目的論的なアプローチから考える、タイプに大別できるように思う。大隅さんの場合は、1)であったので基礎がしっかりし、独特の方針を保てたのではなかろうか。