電機の商品ライフサイクルの短縮化について議論をしている間に、コンビニに並ぶ食品や飲料の商品寿命に至っては、大半が1ヶ月を切り、3週間がいいところになってしまったという。おそらく、この短命化によって消費者に対して価値がもたらされているわけではなく、また、これによって技術革新や生活革新が促されているわけでもないので、一生活者としては(環境負荷/社会的な負荷の観点からも)早くこの状態が是正されて欲しいと思うし、実際ある意味で是正されつつあるようであるが、実は是正の過程で「商品」というものの概念が変わっていっているようである。
これまでの商品が「単行本」のようなものであったとすると、それが、毎月/毎週限りのものとして出される「雑誌化」したり、バージョンアップが繰り返される「ソフトウェア化」したり・・・。その商品概念の確立とそのオペレーションが模索されているのであろう。
一言で言えば、商品アーキテクチャの変化、ということになるが、商品のアーキテクチャ変化が組織・人事をどう変えるか、ということを議論してみたい。
とりわけ、ブランドマネージャー/プロダクトマネージャー/セールスマネージャーの役割が再定義されてくると思われる。(マーケット対応力を高めながら組織効率を高めるために、)この3つの役割の線引きと明確化には各社とも苦労されてきたと認識するが、それはどうやら、商品の概念が過渡期的な時期にあったからで、上記のように、商品概念を突き詰めていくと、突き詰めた先では、役割のより明確な定義ができそうである。(この詳細はまた別途お話、ということにいたしましょう。)
逆に、役割定義のためには自社の商品アーキテクチャの定義が必要、ということになりそうである。