人材マネジメントの枠組みに関するメモ
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  • 一年間とは何週間か? ・・・50週間である(夏と冬の休暇を除く)。
  • 3ヶ月=四半期とは何週間か? ・・・13週間である。

・・・この数字を覚えておくことは役に立つ。特に、改善・改革プロジェクトにあたって役に立つ。一年間の持ち時間とは50週間である。区切りが良い数字なので覚え易く、考えやすい。また、年間計画は四半期すなわち3ヶ月程度の単位に区切って実施するのがよいが、その持ち時間は13週間である。そうすると、「現状分析」「施策設計」「施策実施」「実施のフォローと評価」にそれぞれ3週間ずつかけることになる。このリズムを頭にたたきこんでおくことで、そしてEXCEL等でプランニングフォーマットの雛形を持っておくことで、プロジェクトの線引き、すなわちスケジューリングがしやすくなる。そして、何よりも大切なことは、(肉体的には少しきつくなるが)毎週毎週レビューの機会を持ち、関係者の合意を形成したり、軌道修正したりする機会を持つことである。

週次ではなくて月次サイクルをマネジメントの基本サイクルにすることにすると、週次での時に比べて緊張感は緩み、方向性レビューや軌道修正も遅れ、変革のスピードは遅くなる。その上さらに上旬/中旬/下旬といった旬サイクルを用いていたりするとさらにまずくなる。旬サイクルが一週間の何曜日から始まるかがその都度まちまちになるため、リズムが作りにくくなる。

・・・このような、マネジメントの時間サイクルの標準化、ということは、組織の生産性を高めるための、決定的に重要なファクターであったりする。


このように、プロジェクトや変革期のマネジメントなどにおいて特に威力を発揮する週次サイクルマネジメントなのであるが、ユニ・チャームでは、そのような週次サイクルマネジメントにプロセス指標管理を組み合わせて、SAPSという自社独自のマネジメントの仕組みとして、それをグローバル共通のマネジメントの仕組みにしているという。

さて、このような短サイクルの、求心力の強いマネジメントの仕組みを海外に持ち込むと軋轢が生じるのではないか、という、インタビューアの質問に対して、高原社長は記事の中で次のように答えている。

「ところが、それは逆なのです。海外拠点の責任者であるCP(Country President)が一番重宝がるのがこのSAPS経営のツールなのです。どうやって言葉も違う、文化も価値観も違う人たちを管理し、組織としてまとめていくか。そんな悩みも「SAPSがあるから解決できた」という報告を受けています。」

グローバル企業経営であるからこそ、あいまいさを排除した明確なフォーマットと、頻度の高いコミュニケーションを不可欠にする短サイクルのマネジメントサイクルが有効である、ということが興味深い。



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