ぴよこ日和

いらっしゃいませ。
きたむーです。
お芝居、ライブ、お笑い大好きです。

松竹大歌舞伎 二代目中村錦之助襲名披露

2007年09月06日 | 観た
9月6日(木)

中村信二郎改め錦之助丈の襲名披露の巡業が、北九州にも回って来ました。
     

一方的にではありますが、信二郎丈とは何かとご縁があるなぁと思っているので、こうして地方へ巡業でいらっしゃるのは大変嬉しい事です。
もちろん、信二郎丈のお兄さん時蔵さんもご一緒。
時蔵ファンでもある私にとっては本当に嬉しい嬉しい公演となりました。

正札附根元草摺
中村玉太郎改め松江丈と、中村梅枝丈、二人の舞踊で曽我物です。
仇打ちに逸る曽我五郎時到(松江丈)と、それを止めようとする小林朝比奈の妹、舞鶴(梅枝丈)が、鎧の草摺を間に挟み力比べをすると言うもの。
松江丈の声が、いかにも歌舞伎役者らしくて非常に好感が持てました。
梅枝丈は時蔵さんの息子さん。まだ19歳と言う若さです。
巡業では若い役者さんが大きいお役を受け持ったりする事が多いので、新しい可能性を垣間見れて、お客にとってもいい機会になりますね。

口上
巡業では居並ぶ役者陣が少ないのがちょっと寂しいですが、それでも奥の欄間には萬屋の紋が、そして襖には紋にあやかった桐の花と、3匹の紋白蝶が描かれていて華やかです。
こういった欄間や襖の意匠も口上の時の楽しみの一つです。
座頭の梅玉さんのご挨拶を筆頭に、次々に幹部の役者陣がご挨拶。

番町皿屋敷
番町皿屋敷と言えば、大事なお皿を割り殺されてしまったお菊さんが夜な夜な『いちま~い、にま~い』と数えるアレだと思っていましたが、今日上演された番町皿屋敷は岡本綺堂作の悲恋物でした。
旗本の青山播磨(梅玉さん)と、腰元のお菊(時蔵さん)は身分違いではあるものの、相思相愛の仲。
しかし、播磨に縁談が持ち上がったのを知ったお菊は、播磨の心を試す為、家宝の皿をわざと割ります。
播磨は家宝の皿を割ったのがお菊だと知ると笑って許しますが、実はそれが自分の心を計る為だと知り激怒。
真実の恋を信じられず、それを試すかのように皿を割ってしまったお菊を許せず、自分の一生の恋も滅びたと言い、お菊を斬ってしまうのです。
男の心を信じられない女心。解るなぁ。
今までのイメージを払拭して、悲恋物として大成功の作品じゃないでしょうか?
ラストの梅玉さんと時蔵さんのやり取り、目の保養になりました。
美しすぎる錦絵のようで、歌舞伎の醍醐味を味わいました。

戻駕色相肩
こちらも舞踊です。
駕籠かきの与四郎(錦之助丈)と次郎作(松縁丈)が、駕籠を挟んで休憩しています。
駕籠の中にいるのは禿のたより(隼人丈)。
廓の話でも聞こうと、駕籠の中から呼び出します。
次郎作、たより、与四郎が次々に廓の様子を語っている内に、次郎作の懐から系図の一巻、与四郎の懐から千鳥の香炉が落ちます。
すると、それを見たお互いは、次郎作が盗賊、石川五右衛門、与四郎が真柴久吉だと知れるのです。
実は二人は仇同士。
さぁ、と詰め寄る二人の間にたよりが入り、幕となりました。
歌舞伎ではお馴染み「実は○○」なお話でしたね。
バックボーンを知らないと「あれれ?何でこうなるの?」って事も多い歌舞伎ですが、少しづつ色んな演目を観て覚えていきたいものですね。
コメント
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