坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

オルセー美術館展2010「ポスト印象派」の見どころ

2010年04月20日 | 展覧会
今年はパリ、オルセー美術館の大規模な改修工事があり、コレクションの主要な作品群が海外に貸し出され、国立新美術館で開催される本展はこれまでにない大型の展覧会開催となりそうだ。会期は5月26日から約3ヵ月間である。オルセー美術館と言えばモネやルノワールを代表とする印象派をすぐ思い浮かべるが、本展は「ポスト印象派」を副題として、印象派以後の20世紀への架け橋となる多様な美術スタイルに焦点をあてる。ゴッホやゴーギャン、セザンヌが主体となるが10章からなるスタイルの展開の中で、私が興味を惹かれるのは第7章のボナールらナビ派や第8章の象徴主義のギュスターヴ・モローらを揃えている点である。世紀末へと続く20年ほどの間に魅惑的な絵画が次々と新展開を見せた。本展についてはさらに詳しく『アートマインド』(ジャパンアート社刊)の巻頭特集で書きましたので、展覧会鑑賞前にどうぞご覧頂ければ嬉しいです。

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