坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

スタートラインに立つ画家と批評家

2012年08月03日 | 展覧会
明日まで、東京・銀座、京橋の12画廊(ギャラリーなつか、コバヤシ画廊、ギャラリー現他)が共同で開催する〈新世代への視点〉は、同時期にそれぞれの画廊が推薦する40歳以下のアーティストの個展を企画するもので、同時代の若い作家の活動の支援とそこに内在する現代のメッセージを読み解こうとする観る者の批評もそれらの作品を膨らませます。
その後に開催される〈UNKNOWNS〉は、画家としてのスタートラインに立ったばかりの4人と批評家の卵、そしてプロデューサーの画廊がセッションして展覧会が開催されます。
企画をされた東京造形大学絵画専攻教授の近藤昌美さんは、「同時代の制作する者と美学美術史を学ぶ者が相互に刺激しながら、対峙した作品と批評とを同じ空間になげだすとき、なにがしかの化学反応が起きることを期待したい」と話します。
批評家の語る側を企画されたのは、慶応義塾大学美学美術史学専攻教授の近藤幸夫さん。会場となる画廊は、銀座1丁目の藍画廊とギャラリー現です。
銀座の画廊はこのように作家と批評家が一体となって育っていった土壌がありますので、今後も進めていただきたい好企画だとおもいます。

◆UNKNOWNS/8月20日~25日/藍画廊 ギャラリー現(銀座1丁目)

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