坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

船田玉樹展 豪放にして緻密

2012年08月11日 | 展覧会
日本画家、船田玉樹(1912-91)の初の本格的な回顧展に行ってきました。広報局からリリースが届いて、作品の何点かを画像で見て、これはすごい、正統的でありながら、固有の表現力を感じたからでした。
掲載画像は、初期の作品群のコーナーの入り口ですが、最初油彩画を描いた時期の作品群が並んでいます。油彩画においても新たな潮流を感じさせる力強さがありました。
その自在な表現力は、日本画においても引き継がれていきます。屏風絵の「老松」や「梅」図や「枝垂れ桜」など色彩の発色がみずみずしく、水墨は雄渾な線が画面を躍動しています。型にはまらない様式化されないスケール感に引き込まれました。

船田玉樹展/開催中~9月9日・練馬区立美術館(中村橋)
13年1月21日~2月20日・広島県立美術館

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