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真空管アンプ Raccoltaにチャンネルデバイダーを追加発売 vol.22

2019-05-21 | ラコルタ Raccolta
『真空管アンプ Raccoltaにチャンネルデバイダーを追加発売 vol.21』の続きです。

Raccoltaシリーズにフォノアンプとチャンネルデバイダーが発売されました。

今日はチェンネルデバイダーの『調整方法の応用編』です。

前回の調整編が完了し、音楽が問題なく再生されている2WAYマルチアンプシステムにおいて

マルチアンプシステムの特徴を生かした更なる高音質化の方法を考えてみます。

(4)高域と低域のバランス その2 です。

なぜインピーダンスが高いと音質が劣化するのでしょうか?

前回計算したボリュームの位置が真ん中にあるときのインピーダンスは11.75キロオームでした。

これは信号に直列に11.75キロオームが入っている状態と同様に考えることができます。



それだけであれば、問題はありません。

ところが、パワーアンプの入力回路には

いたるところにストレーキャパシティやコンデンサーが存在しています。



よくあるのは高周波ノイズをカットするための入力コンデンサーです。

中には100ピコファラッドほどのコンデンサーが入っている場合もあります。

次に入力容量です。

高周波に使用する真空管などは規格表に

グリッド-カソード間やグリッド-プレート間の容量が書かれているものもあります。

パワーアンプの初段管として使われることがある12AT7では

グリッド-カソード間は2.2ピコファラッド

グリッド-プレート間は1.5ピコファラッドです。

さらに、プリント基板を使用しているとグランドと入力回路の間にさらに大きな

ストレーキャパシティが発生しています。

極めつけはシールド線です。

シールド線はノイズには強いのですが、

ストレーキャパシティは10ピコファラッドを超えることもあります。

仮にこれらの合計が200ピコファラッドだとすると

20KHzでのインピーダンスは

1/(2×3.14×f×c)=1/(2×3.14×20000×200×10^(-12))=39.8キロオームとなります。

直列に11.75キロオーム入っているわけですから

39.8/(39.8+11.75)÷100=77.2%

出力は77.2%しかでてきません。

同様に1KHzでのインピーダンスは

1/(2×3.14×f×c)=1/(2×3.14×20000×200×10^(-12))=796キロオームとなります。

直列に11.75キロオーム入っているので

796/(796+11.75)÷100=98.5%

出力はほぼ100%でてきます。

つまり1KHzと比較して20KHzでは2割ほど出力が下ってしまうことになります。

現代のメーカー製のアンプはまず大丈夫だと思いますが

古いアンプや自作アンプではけっこう見かける現象です。

チャンデバの音量調節がこのようになることはまずありませんので

無難なのはパワーアンプのボリュームを全開にして

チャンデバのボリュームで調整するのが良いと思います。

・・・次回に続きます。



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