
嵐の中、「ローグタウン」を出たゴーイング・メリー号は「導きの灯」を頼りにグランドラインを目指したが、ナミがある重大な事に気がついた。
「"グランドライン"の入り口は山よ」
海図には、"赤い土の大陸(レッドライン)"にあるリヴァース・マウンテンの運河が、グランドラインの入口と示されてある。
だが、運河を船がどうやって登るのか見当がつかなかった。
ゾロは、「何も入口から入らなくても、南に下ればいくらでも入れるだろう」と提案したが、ナミはそれを否定した。レッドラインと呼ばれる大陸は、地球をぐるり一周しており、切れ間がないのだ。
途方に暮れていた時、嵐が止まり、風一つない凪の海に突然出てしまった。
ナミは一人焦った。「しまった・・・"凪の帯(カームベルト)"に入っちゃった・・・・」
ナミは必死で、全員に船を漕いで嵐の軌道の中に戻るようせきたてた。早くしなければ・・・!!
と思った矢先、カームベルトの恐ろしさを、ゴーイング・メリー号は身をもって味わうこととなる。
「凪の帯(カームベルト)」に住む巨大な”海王類”が一斉に顔を出したのである。



カームベルトと呼ばれる無風地帯は、超大型海王類の巣になっていて、それがグランドラインの両脇に沿って流れている。
言い換えれば、グランドラインは、カームベルトに挟まれた中を流れる細い海域なのだ。

命がけでカームベルトの巨大海王類の巣から、嵐の軌道に戻った一行は、海流に乗ってリヴァース・マウンテンに向かった。
ナミは気がついた。
4つの大きな海流が、全てリヴァース・マウンテンに向かって流れこんでいるとしたら、4つの海流は運河を駆け登って、頂上でぶつかり、グランドラインへ流れ出る!!!
あとは舵次第で、誤って運河に入り損なえば船は大破し、海の藻屑となる。

サンジがこのナミの仮説を後押しした。
「おれはグランドラインってのァ入る前に半分死ぬ、簡単には入れねェと聞いた」と。
嵐の中、ようやく山が見えてきた。そして、巨大に天空までそそぎ立つ陸、レッドラインも。
一行は、さらに不思議な光景を目にする。海が山を登っていく、運河の入口。

ルフィは、船の軌道が運河の入口より少しずれている事に気付き、舵を右にきるよう指図したが、肝心の舵棒が折れてしまった!これではどうする事もできず、ただ、船が大破するのを待つしかない・・!!!
ぶつかるーーーーーーーーっ!!!!
もうダメだと全員が思った時、ルフィは【ゴムゴムの風船】となり、自分の体を崖と船の間に入れて船をぶつけさせ、反動で船を運河の軌道に乗せた。

それは、ほぼ捨て身だった。
悪魔の実の能力者が、この嵐の海に落ちたなら確実に命はなかっただろう。
船の上からばしたゾロの手に捉まり、なんとかルフィは船に引き上げられた。
入った!!!!
そして、頂上で海流がぶつかった瞬間船は空へ打ち上げられ、あとは一気に下るだけだった。
憧れの”偉大なる航路(グランドライン)”が目の前だ!!!

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