わいるどぴっぐの猪突猛進

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発達障害その3

2016-05-04 16:49:54 | 発達障害
前回までで、発達障害の簡単な特徴を書いてきました。
今回は発達障害者の特徴、
次回は具体例
次々回は対策について書いていきます。


第1、前回までのあらすじ
・発達障害とは、「社会性の障害」、「コミュニケーションの発達の障害」、「想像力の障害とそれに基づく行動の障害(いわゆる「こだわり行動」のこと)」の3つがあり、それによって社会生活に支障がでていること
・大きくわけると、ASD、LD、ADHDと3種類ある。(アメリカ精神医学会DSM-5による)
・LDとADHDは早期発見と対策が、今の小学校ではなされている。
・社会に今いる成人で一番問題になるのは、ASDである。
・発達障害には大きな3つの特徴がある。
・2012年の文科省調査結果(小学生を対象)によると、人口の20%が発達障害である。
・日本自閉症協会の調査によると、ASDは人口の1%存在する。

・先天的な脳の機能障害で、基本的には治らない。
・アインシュタインはアスペルガー(ASD)だったといわれている。

第2、障害の一般論
「発達障害でつまづく人、うまくいく人」(備瀬哲弘)にはこんな指摘があります。
<社会性の障害>
・仕事やプライベートで周囲の人と波長を合わせて行動したり、ルールを守ったり、マナーやエチケットに配慮したりすることに困難さがある。
・例えば、空気が読めないと言われたり、明らかに不適切な発言をしたという反応を受ける。
・自分の所属する組織や地域の暗黙の了解、冠婚葬祭のマナーがわからない。
・1つの仕事に集中しているときはいいのだが、2つ、3つと仕事が重なると、どう段取りしていいかわからなくなってしまう。

<コミュニケーションの発達の障害>
・言葉を文字通りそのままうけとることが多く、「冗談が通じない」とか「遠まわしな言い方が理解できない」と指摘されたりする。
・本音と建前を使いわけられないためウソがつけない。ついてもすぐにバレることが多い。頭に浮かんだことを口に出さずにいられない。
<想像力の障害とそれに基づく行動の障害(いわゆる「こだわり行動」のこと)>
・ルールや規則を絶対と感じている自分という存在があるので、あいまいなことだらけの社会とうまくバランスをとるため、こだわった行動をする。それが周囲の人に不可解と映ったり、困った行動だという印象を与える。
・物事屋とには都合があって、突然、予定が変更になるということに納得できない。
・通勤電車では同じ場所に座れないと気持ちが悪い。
・いったん好きなことを始めると、明日の予定にかかわりなくやめられなくなる。
・たとえやらないと不利になることであっても、納得のいかないことはやらない。
・物事には決まったやり方があって、それを少しでも外れると気に入らない。

<感覚の偏り>
・特有の音、光、匂い、模様、味などに対して、視覚、聴覚、触覚、味覚の五感に偏りがみられ、不快な刺激が現れると混乱してパニックを起こすことがある。
・周りの雑音や他人の会話している声などが、ヘッドホンで聞いているように耳に飛び込んでくるので、目の前の作業に集中できなくなる。
・特有の匂いや、人のつけている香水の匂いを嗅ぐと気分が悪くなる。


前回紹介した、「大人の発達障害ってそういうことだったのか」(宮岡等 、内山登紀夫にもこんな文章があります。

<社会性の障害>
一番わかりやすいのは、人よりも物に関心がある。お母さんと遊ぶよりも、物を並べる方が好きだとか。…なかでも、こだわり行動はいちばんわかりやすく、物をならべる、特定の物を集める、変化を嫌って、例えばお母さんの髪型が違うと嫌がる。
 <コミュニケーション>
言葉の遅れがいちばんわかりやすいのですが、高機能の場合は言葉そのものも遅れないことが多い。ただ、言葉をコミュニケーションに使用することに偏りがあります。独り言が多い、オム返しが多い。
 <イマジネーション>
普通は1歳半くらいで「ふり遊び」をします。そういったふり遊びが2~3歳までに出てこないこともあります。3~4歳で出現するごっこ遊びも非常に遅れる。
 ほかの特徴的な症状として、「感覚の過敏さ」があります。大きな音を立てると泣いてしまう。特定の音に対して過敏。
 三つ組の障害と感覚過敏、これが典型的なASDの特徴です
備瀬先生の本に書いてあることは、殆どあてはまります。
特にですね、以下の部分です。
「空気が読めないと言われたり、明らかに不適切な発言をしたという反応を受ける」
「1つの仕事に集中しているときはいいのだが、2つ、3つと仕事が重なると、どう段取りしていいかわからなくなってしまう」
「本音と建前を使いわけられないためウソがつけない。ついてもすぐにバレることが多い」「頭に浮かんだことを口に出さずにいられない」
「ルールや規則を絶対と感じている自分という存在があるので、あいまいなことだらけの社会とうまくバランスをとるため、こだわった行動をする。それが周囲の人に不可解と映ったり、困った行動だという印象を与える」
「たとえやらないと不利になることであっても、納得のいかないことはやらない」
「特有の匂いや、人のつけている香水の匂いを嗅ぐと気分が悪くなる」

香水事件なんか、まさにこれだと思います。
私は花粉症でもなんでもないのですが、特定の香水、特定の花の匂いを嗅ぐと気持ち悪くなります。小さい時からナスは苦いと思っているのですが、これも感覚過敏に影響しているかもしれません。
「普通の人であれば気づかないような匂いに対しても、敏感です。季節ごとの花の匂いにまいってしまうという人も少なくありません」(備瀬先生)との記載もあります。
ドンピシャですね。

第3、ASDの3つの特徴
備瀬先生によると、ASDには3種類あるそうです。
・積極奇異型
・受動型
・孤立型 
それでは1つずついきます。
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1、 積極奇異型
 人付き合いを自分から積極的に求めて動きます。相手に対する関心や興味がとても高いので、納得いくまで人にあれこれ質問したり、根ほり葉ほり相手のことを聞いたりします。
 相手の領域に踏み込みすぎるところがあって、その結果、人からは「変わっている」、「うるさい」などという評価を受けてしまいます。
 本来は積極奇異型であった人も、小さい頃から人間関係でネガティブな評価を受け続けてきたため、人付き合いに興味があっても、あまり自分から求めなくなるといった人も出てきます。

2、 受動型
 発達障害の典型的なタイプですが、人付き合いにはもともと積極的ではありません。ただ、求められると穏やかに人と接します。

3、 孤立型
 そもそも人付き合いが苦手で、求められても応じない傾向があります。そのため周りを拒絶している印象を持たれますが、ただ本人としては1人でマイペースをすごすことを好んでいるだけなのです。
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私は積極奇異型と思います。
というのも、人に興味があるからですね。海外に1人で旅行にいって現地の人に話しかけたり、調査をしたこともあります。また過去にアルバイトの電話をした際に、「調査かなにかですか?」と聞かれたことが複数回あります。
自分に自覚はないのですが、どうやら根ほり葉ほり聞いているらしい。

大学受験の頃の友人が私にこう言ったこともあります。
「ぴっぐちゃんは、普通の人が軽いキャッチボールしているところで、いきなり全速力で投げ込んでいるようなものだ。だから突っ込みすぎて周囲が引いてしまう」

ただ今の会社ではコミュニケーションがないのがデフォルトなので、初めて人生でコミュニケーションに躓いているんだと思います。

備瀬先生は続けます。
私のクリニックを受診される人の中で、性格の偏りのために生きづらくなっているだろうなと感じるのは、「否定感があまりに強くなっている人達」です。その中に「それでも人との関わりを求めている人」と「もう関わりはゴメンだと思っている人」がいます。どちらにしろ、自分の体験をネガティブにとらえています。
発達障害の特性があるために、周りからずっとネガティブな評価ばかり受けてきた人の中には、周囲の人に不信感を募らせている人、対人関係にとても敏感になっている人がいます。
私の正当化が強い要素の1つとして、否定感が強いことがあると思います。
50代役員さんの指摘も、私は何かピンとこないというか、的外れに思っているのも、そのためかもしれません。役員さんの指摘自体は後で書きます。

<参考文献>
「大人の発達障害ってそういうことだったのか」(宮岡等、内山登紀夫)

「発達障害でつまずく人、うまくいく人」(備瀬哲弘)

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