moving(連想記)

雑文(連想するものを記述してみた)

DVD「ツインローズ」を見て

2006-01-10 | エッセー(雑文)

「ツインローズ」04年 香港 92分
香港人気アイドルデュオ“TWINS”が主演し、
「セブンソード」出演のドニー・イェンが監督した作品。

奇妙な縁で正義の怪盗「黒バラの後継者」となった二人組みの
少女が、美少女ユニット「ツインズ」となり、悪党ポイズン・アイビーを
倒す物語だが、全体的にトリッキーな構成で、ヒーロー物のパロディを
楽しむ映画になっていて、酔拳、蛇拳、バットマン、
チャーリーズエンジェルズなどのワンシーンが随所にもりこまれている。
アメリカンムービーぽいポップアート感覚の配色が特徴で、
音楽もヒップホップ系をBGMとして採用したりしている。
背景も青や赤などの原色を多用し、
メイクや衣装のセンスもコスプレ戦隊風であって、
昨今の世界的なオタク系文化の流行を巧みに取りこんでいる。

香港映画の柱はアクションとコメディと自己分析しているように
その点を押さえながら、新風を香港映画に導入する目的で
制作されたスラップステック系アクションコメディ映画といえるだろう。

ドニー・イェン監督はボストン育ちでカンフースターであり、
リー・リンチェイとの共演やウォン・フェイフォンや伝説の武術家
の役どころが多く、そのカンフーは本物である。
最近では「HERO」の長空役や「ブレイド2」「修羅雪姫」などの武演監督を
務め、新作では「セブンソード」の一人の剣士を演じている。
この映画では実妹のクリス・イェンがポイズン党のカンフー女子高生役で、
見事なアクションカンフーを見せてくれている。
イーキン・チェンが最近コメディアンに徹しているが、
チャウ・シンチーほどの輝きが見られないのはさびしい限りである。

監督   : ドニー・イェン
サンディ : シャーリーン・チョイ
キュー  : ジリアン・チョン
ロウ   : イーキン・チェン
黒バラ  : テレサ・モウ
アイビー : フェイス・ウー


「ツインローズ」については以下のブログが詳しい
http://yaplog.jp/paradoxblog/archive/373
「セブンソード」については以下参照
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=12954