日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

南東北花見の旅(14)

2009-04-18 23:25:45 | 居酒屋
酔った勢いで隣席の御仁とともに二軒目へ移行します。といっても、今回は一軒目が控え目だっただけに余力があります。もしもの場合の第二候補としてとっておいた「麦とろ」を図らずも訪ねることになりました。
小料理屋とスナックが並ぶ小路に、いかにもその手の居酒屋然とした店がひっそりと佇んでおり、中ではゴマ塩頭の店主がご母堂と二人で店を切り盛りしています。二軒目だけに、品書きを隅から隅まで眺めて組み立てを考える思考力もなく、店主のおすすめをそのままいただきますが、結果としてはこれが正解でした。馬刺しは赤身が定番の会津にしては珍しい霜降り肉で、これも会津には珍しい醤油ダレでいただきます。山と盛られたにしん山椒漬けは厚みがあって歯ごたえも十分です。店主が今朝熱塩の山中で採ってきたというこしあぶらの天ぷらは塩でいただきますが、ほっこりした食感とかすかに残る苦みがタラの芽とは一味違って秀逸です。
なんでも店主は同行の御仁のご親族と顔見知りとのことで、地元の話に花が咲きます。そうなると圏外人の自分にはつけ入る隙もありませんが、店主とご母堂の東北弁を聞きながら盃を傾けるというのもよいものです。まるで料亭のような(実際かつては料亭だった)立派な店構え、選び抜かれた酒と料理、生粋の料理人である親方の華麗な包丁さばき、それが籠太の魅力ですが、それとはまた違ったよさがこの店にはあります。

こうしてはしご酒を共にした我々でしたが、よくよく聞けば宿まで同じということでお互いに苦笑い。同じ道を歩いて宿に戻り、最後は握手で別れます。思いがけない出会いがさらに新しい出会いを呼び、巡り合わせというものをしみじみ感じる春の晩となりました。その節はどうもお世話になりましたm(__)m

麦とろ
会津若松市栄町4-9
0242-24-9886
1100AM-1400PM/ 1700PM-100AM(日休)

花泉・至徳元年
お通し(菜の花)
馬刺し
にしん山椒漬け
こしあぶら天ぷら
お新香
〆て7900円(2名)
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南東北花見の旅(13)

2009-04-18 21:43:10 | 居酒屋
会津に来たらこの店に寄らずには終われません。籠太で一日を締めくくります。
花見の季節の週末だけに、普段ならばお客が引き出すこの時間になっても店内は常連客で賑わっています。そのようなわけで、普段はカウンターの真ん中に腰を下ろしてゆったり盃を傾けるところが、今回は隅の方へ回ることに。普段以上の店内の賑わいもあり、かすかな違和感を覚えながらの一人酒となりました。
このまま終われば不完全燃焼だったのですが、ここで思わぬ出会いが待っていました。隣席の一人客の御仁から声がかかります。遠方から会津の親族を訪ねてこられたとか。聞けば年代が近い上に、都内在住の経験やドイツ車オーナーであることなど共通点も多く、同じ圏外人としてすっかり意気投合。先月の博多の一件と同じく、一人酒が思わぬ出会いへ発展することになりました。
もっとも、話に花を咲かせた反面呑み食いは控え目になってしまいました。行きずりの出会いは次へ続くことになります…

籠太
会津若松市栄町8-49
0242-32-5380
1700PM-2300PM(日休)

泉川・淡緑
お通し(白和え)
塩豆腐
焼き鳥セット
にらまんじゅう
〆て3580円
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南東北花見の旅(12)

2009-04-18 20:27:15 | 東北
一風呂浴びて夜桜見物へ繰り出します。
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南東北花見の旅(11)

2009-04-18 19:29:00 | 酒屋
再び酒を買います。

植木屋商店
会津若松市馬場町1-35
0242-22-0215
930AM-2130PM(日休)
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南東北花見の旅(10)

2009-04-18 17:40:31 | 東北
夕日が桜を染めます。
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南東北花見の旅(9)

2009-04-18 16:55:57 | 東北
石垣に桜が映えます。
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南東北花見の旅(8)

2009-04-18 15:42:05 | 東北
会津若松の街に入りました。月並みですが鶴ヶ城を訪ねます。
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南東北花見の旅(7)

2009-04-18 14:28:46 | 東北
磐梯山を彼方に望みます。
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南東北花見の旅(6)

2009-04-18 13:36:44 | 酒屋
会津坂下で酒を買います。毎度のことながら、店主は客が県外人とみるや「今日中に帰るのか」とたずねます。酒の保管状態に対して一切の妥協を許さない店主のこだわりを以前に読まれた方ならば、この質問の趣旨はお分かりのことでしょう。そうです、「酒は早く持ち帰って冷蔵庫に入れろ」というのがこの質問の真意です。こちらも同じ穴の何とやら、いいたいことはお見通しです。質問に対して「クーラーボックス持参である」旨を告げると店主は納得したように頷きます。端からみれば質問に対する回答にはなっていないのですが(笑)

五ノ井酒店
河沼郡会津坂下町市中一番甲3551
0242-83-2170
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南東北花見の旅(5)

2009-04-18 13:21:50 | B級グルメ
例によって味噌を買います。

目黒麹店
河沼郡会津坂下町大字三谷字佐藤分670-2
0242-83-3723
830AM-1800PM
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南東北花見の旅(4)

2009-04-18 12:58:17 | 東北
残雪の飯豊山を望みます。
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南東北花見の旅(3)

2009-04-18 11:57:19 | B級グルメ
二軒目へ移行します。喜多方の町外れの何の変哲もない住宅街というあまりに地味なその立地、昼のみ営業かつ日曜定休という営業時間、老麺会非加盟などの事実から、「喜多方ラーメンの異端児」というイメージが先行しがちなこの店ですが、豚骨が主流の喜多方にあっては珍しい煮干しの香るスープも独特です。もちろん「変わっている」というだけで県外客が引きも切らない有名店になりうるはずがありません。柔らかく煮込まれたチャーシューが秀逸です。

はせ川
喜多方市字大荒井6
0241-24-5180
1100AM-1500PM(売切御免)日休
チャーシュー800円
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南東北花見の旅(2)

2009-04-18 11:23:35 | B級グルメ
喜多方でラーメンをいただきます。喜多方ラーメンははしごが基本、一軒目「上海」を選択します。老麺会非加盟の異端児ですが、終戦直後から続く老舗だけに、これぞ喜多方ラーメンというべき正統派のラーメンがいただけます。長屋の一角の古風ながらよく手入れされた店構えと、女性スタッフによる細やかな接客が他の人気店にはない特徴です。

上海
喜多方市字2-4650
0241-22-0563
930AM-1600PM(売切御免)木休
チャーシューメン800円
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南東北花見の旅(1)

2009-04-18 09:05:07 | 東北
高速を飛ばして会津に着きました。「飛ばして」といっても、1000円効果のためかこれまでに経験したことのないような混みようで、郡山で磐越道に入るまでほぼ全区間法定速度遵守でした(本来はそれが当たり前なのですが)。「1000円なら仕方がない」と割り切れる程度の混みようだったのでよかったのですが、走っていて楽しいかというと決してそうではありませんでした。これからは「高速道路=低コストで速く目的地に到達する手段」という割り切りが必要になるのでしょうか。そうだとすれば、車の旅も汽車旅と同じ運命をたどることになりかねません。
そもそも、会津に行くなら白河から茨城街道でショートカットするのがこれまでの定番で、全区間高速などという選択肢は考えられませんでした。コスト度外視のダンピング価格は、私を含め人々の行動を確実に歪めつつあるようです。
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