MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

サイボーグでも大丈夫

2008年01月26日 | 映画
監督:パク・チャヌク、出演:チョン・ジフン、イム・スジョン、韓国、2006

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大好きな祖母が療養所に入れられて以来、どこかおかしくなったヨングン。自分のことをサイボーグだと信じる彼女は、新世界精神クリニックに入院させられた。そんなヨングンに、同じ年頃の青年イルスンが目を留める。彼は人のものならモノでも特徴でもなんでも盗むことができた。イルスンの特技を知ったヨングンは、ある日、彼に突拍子もないお願いをする。「私の同情心を盗んでください」と――。
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 「goo映画」からの引用です。この宣伝文句に引き付けられてしまい、気になっていました。2006年に制作された作品ですね。韓国の映画を観るのは久しぶりです。
 愛媛県今治市にあるアイシネマという小さな映画館で上映されました。予定では上映機関が1月25日までであり、うっかりと見逃してしまいました。半分、あきらめていたのですが、なんと上映期間が1週間延長されることとなり、「これは運命」と思い、観に行きました(しかし、残念ながら客席は私一人。貸し切り常態で寂しかったです)。
 すごく不思議な感じの映画でした。楽しいシーンや悲しいシーンなど、不思議な映像とともに連ねて、一つの物語を作る手法は、クドカンと似ていると思いました(クドカンのファンに怒られるかもしれませんが)。この手法で作品を作るのは、すごいと思います。抽象的なものを、具体化する一歩手前で作品化してしまう。高度だと思いました。
 演者としては、ヨングン(自分のことをサイボーグだと思い込んでいるヒロイン)が良かったです。不思議ちゃんを上手く演じていたと思います。ご飯の代わりに電池をなめる姿が良かったです。赤の靴下と、青の靴下を履いて、空を飛ぼうとするシーンもすごく良かったです。ばかばかしいのですが、その中に純粋さや希望や笑いがあって、いいと感じました。
 この監督、『JSA』の監督なんですね。作風が違うので驚きました。器用なんだなあ。ネットなどを見ているとパク・チャヌク監督のファンからは低い評価がありますが、私は個人的には好きですね、この作品。DVDの発売は3月21日。もう少し早かったらいいのに・・・・・・。


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