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野外保育 とよた 森のたまご

愛知県豊田市2010年度森のようちえん開園
公式サイトhttps://www.morinotamago.com

12月6日(火)ケンカの終わり方

2016年12月06日 | 保育
季節がうつりゆくように、子どもたちの世界は変化に富んでいてその姿はいつも美しいな、と思います。

最近、私は勝手に前座と呼んでいますが、朝みんなが集まるのを待つ間に手遊びや絵本を読んで、先に来た子どもたちと場をあたためておきます。
今日は、子どもたちで流行っていた手品をしてみたり、ダジャレを言って遊んだり、絵本を1冊読みました。
絵本で笑い合える時間はとても幸せに感じます。

まだ絵本は2冊控えていたのですが、
年少Sが、
「私、ラーメンの歌やる!」と言いました。
ラーメンの歌!!
一体どんな歌なんでしょう。

とても聴いてみたかったのですが、
「みんな静かにして!私が歌うから、いい?マネして!!!」という指示に興味を持つ子は誰もいませんでした。

どうしようかな、と思っているうちに立ち上がる子が出てきたり、絵本がいいと言う子が居たりで、バラバラしてきました。

仕方なく、絵本をもう一冊読んで何となく場にまとまりを取り戻しました。

森に出発!という時、
Sに、「ラーメンの歌がどんなのかとっても聴きたかった~」と話しました。
でもそれはもうどちらでもいい様子で、歌ってはくれませんでしたが、
このことがきっかけで今日は一日Sちゃんを中心に遊びこむことができました。



道中、珍しい物を見つけては、
「これ、あなたにあげる!」
「わーこれ何?」といろんな物に興味を持って、集めながら目的地に到着。
つつじの新芽がクルっと巻いていて、少し毛羽立っていてインゲン豆のように見えました。
その話が発展して、「お店屋さんごっこで売る!」と張り切るS。

お店の場所を決めて、
売る物を並べて、
「いらっしゃいませ~」と始めました。

年少I、Mトなどが「いれて~」とやってきました。
私は、年長Sなと売り物を探しに行きました。
崖を勇ましく登り、赤い実を取りつくし、
「オレって天才!!」と満足げに叫ぶ、Sなの姿もとても輝いていました。
その赤い実は、南天とは違ってつぶすと赤い汁が出ました。
それを、細い棒のペンでお絵かきにしよう!と提案すると、
更に発展して、
Mトのネイルサロンが開店しました。
大人のお客さんにも楽しんでもらえて、ノリノリ。
手つきは大人顔負けでした。

店を始めたSは、私に店番を任せ、虫について聞きたいことがあって年中Kクの所に行っていました。

しばらくして戻ると、
ネイルサロンは終わっていて、
Mトが「ここでパン屋したい」と言いました。
すると、
怒ったSが、ダメ!と言ってMトの腕にパンチをしました。
3回くらい叩かれて、たまらず泣き出すMト。

Iは、大変なことになったとスタッフを呼びに行き、
「Sちゃんが泣かした、こういう時は謝るんだよ」と諭しました。
近くを通る子が、
Sが悪いというようなことを言ってはその場を去っていきました。

その間に、私はSとMトの気持ちを代弁しました。
「自分が最初に始めたお店の場所で、パン屋をやってほしくないんだよね」とか、
「だからって叩かれるのは嫌だよね」と。

Sの気持ちは代弁されても治まる様子がありません。
またパンチしました。
「言いたいことはお口で言ってごらん」と勧めると、
「ここは私がやってたお店なの!」と言うことができました。

それから、「うぅ~」と犬のように唸りました。
それで、
「わかってもらえなくって、イライラしてきちゃうね」と反映してみると、
今度は助走をつけて、Mトにパンチしました。

スタッフと一緒に、二人の気持ちの橋渡しをしている内に、
Sが「もういいよ、パン屋やってもいい」と急にクールダウンしました。
それでいいのかな?とMトの顔を見ると、まだしかめっ面。
Sに「Mトの顔見てごらん」と伝え、
「パン屋やっていいって言ってるけど、それでいい?」とMトに聞くけれど、納得はしていませんでした。

そうこうしている内にお弁当の時間がやってきて、その場は解散。

「くららちゃん、お弁当一緒に食べよう!」とS。
他の子の手洗いの手伝いをする間、ずっと私のことを待っていてくれました。

対抗しているのかしら?と思いましたが、
Mトも
「くららちゃんとお弁当食べるー」と言ってきました。

二人が同じ所で食べられなかったらどうしようかしら?と思いましたが、
二人とも私を挟んで一緒にお弁当タイム。

お弁当の間中、二人ともそれぞれ勝手におふざけが止まりません。
Mトは
「はぁ~」ばかり言っているので、
「へぇ~」「ほぉ~」と返すと更に悪ノリ。

Sは、木のスプーンを縦笛に見立て、野に咲く花のように♪を演奏しているマネをしました。
周りに居た子がほおっておきません。
陽だまりの中、合唱が始まったりしました。

Sが言いました。
「くららちゃん、お弁当食べ終わったら、ふざけごっこしよう!」
「うん、やろう」と言うと、
Mトが
「いれて~」と言い、
すかさず、
「いいよ~」とS。

あ、ここが終結だな、と思いました。



(くらら)

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「森のたまご」お問い合わせ:morinotamago2010@yahoo.co.jp
代表:遊佐(ゆさ)080-5122-1052




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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (みゆき)
2016-12-08 22:41:36
終結宣言を軽々とくつがえし、再燃。今日は朝の会で何やらもめていたよ。「~したい」ていう強い目的意識の表れ、最近の年少さんたちに強く感じる。
たまごは自由だけれど、ちいさな社会の中で過ごしているから協調性も必要とされるときがある。遊びも、いざこざもじぶんたち自身で考えながら学んでいくのね。おとなの私たちにできること...考えちゃうな。
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