ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

おくりびと(2回目)

2009-03-05 | 映画 あ行
試写会で見て、感激した映画がオスカー、外国語映画賞を受賞してますます感激。WOWOWにて生で授賞式を見たので、すごく盛り上がっちゃいました。もう一度見たいと思って狙っていたら・・・機会が与えられました。映画館、平日の昼間なのに混んでいましたよ。

2008年 日本 ヒューマンドラマ
2009年3月4日 ワーナーマイカル・シネマ多摩センター
監督 滝田洋二郎(阿修羅城の瞳、陰陽師~おんみょうじ)
脚本 小山薫童
出演 本木雅弘(Shall weダンス?シコふんじゃった)、広末涼子(花とアリス、WASABI、鉄道員(ぽっぽや))、山崎努(マルサの女、お葬式ほか多数)、余貴美子(椿山課長の七日間ほか)、吉行和子(佐賀のがいばあちゃん他多数)、笹野高史(母べえ、武士の一分ほか多数)、杉本哲太(嫌われ松子の一生ほか)
(出演作品などは私が観たものに限る)

2回目なので、ストーリーは省きます。

何しろ、良い意味で予想を裏切ってのオスカーゲットです。興奮しました。良い映画なので、もう一度見たくなりました。
二回見ると、最初に気が付かなかったところまで気がつくし、味わい深い映画だということが再認識できますね。まして、いろんな方のレビューを読んでいますから、ポイントははずしません。ww
死とは生とつながったところにあるもので、特別なものではありません。日本の文化は死を穢れと考えて、日常生活から切り離してきました。そして、西洋のような二元論ではないので、魂と肉体が別のものであるという認識ではありません。このあたりは日本独特のものだと思いますが、死をマイナスのイメージで捉えているのは万国共通のものであり、宗教に関わらず、納棺を請け負っているのがNKエージェントなんです。社長の台詞でも、仏教、キリスト教、ヒンズー教、すべての宗教に対応してるから・・・とありました。この辺りが、外国でも受け入れられる所以でしょうね。
もっくんは15年も前から納棺師の仕事に興味を持ち、映画の企画案を持っていたようですが、やっと時期が来てこのような作品になりました。15年前にこれを作っても世間が受け入れてくれたかどうか分かりません。また、もっくん自身も15歳年をとって、演技に厚みも出たと思うのです。山崎努さえ、15年前に今の演技ができたとは思えません。映画の企画案は、熟成し、時と人を得て見事な結実をもたらしました。そこに拍手をしたいです。
食べるシーンの多い映画です。死は生・性と密着しています。旺盛に食べるシーンに、生きている実感が伝わります。まさに、演技の力ですね。ふぐの白子をあぶって食べるシーン、クリスマスに骨付きのチキンを食べるシーン。食べてはいないけど、生きた蛸をお隣からいただいて困って放流(?)してしまうシーン、つぶしたばかりの鶏を、これもいただき、大吾が吐き気を催すシーン、妻の美香が実家に帰ってしまったため1人で大吾がフランスパンにかぶりつくシーン。人は生きている限り、食べ続けるのですよね。
小林大吾自身、抵抗感のあった納棺の仕事ですが、妻が嫌がっても辞めようとしません。もはや、生活のためにお金を稼ぐだけの仕事ではなくなっていたのです。


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